美少女に会うためのVRから美少女になるためのVRへ ～とまのVR回顧録～

私がバーチャル美少女になるまでの回顧録。

全ての始まりは、2018年4月のことでした…

思い切ってVRヘッドセットを買ったあの日

2018年のゴールデンウィーク前、職場の飲み会で、同僚が熱心に語るVRの良さを、なんとなく聞いていた私。
「ひょっとして、今自分が持っているPCでVRできる？ それなら、私も買おうかな」
と、酔った勢いでVRヘッドセットを買っていました。

このころ、一般的なVRヘッドセットは「HTC VIVE」と「Oculus Rift」の二種類。HTC VIVEが国内の小売店で販売されているのに対し、Oculus Riftはメーカー直販のみで、注文後、海外からの発送という流通形態。

ゴールデンウイーク直前ということもあり、「海外からの発送だと連休中に税関で止まって、連休後にならないと届かないとかなりそうで嫌だな」と、酔っている割に冷静な思考でHTC VIVEを選び、ちょうど在庫があったオンラインショップで購入しました。
この時は、この選択がその後の私の人生を大きく左右するなど、夢にも思っていませんでした。

VR世界への第一歩

首尾よく、ゴールデンウイーク初日にHTC VIVEを入手できた私。
さっそく、その当時熱中していた「カスタムオーダーメイド3D2」（オダメ）というアダルトゲームのVRモードをプレイします。

「凄い！！ 今まで画面越しに眺めるだけだったメイドたちが目の前にいる！！ しかもあれやこれやしてくれる！！」

VRモードの初プレイで、大きな衝撃を受けたことはいまだに覚えています。
プレイしているうちに、現実にはいないはずのメイドさんの香りや息遣いまで感じられるようになってきました。

美少女と会うためのVR

オダメのほかにも、「コイカツ」や「VRカノジョ」などのアダルトゲームに手を出し、ゴールデンウイークが終わってもVR熱が冷めることはありませんでした。

このころの私にとって、VRとは美少女と会うためのもの。特にVRとアダルトゲームの親和性は高く、非常に充実したVR生活を送っている、と思っていました。

だから、この先のVR生活が、あんなことになるなんて予想もしていませんでした。

バーチャルアバタースタジオの衝撃

私がHTC VIVEを手に入れる少し前、オダメにバーチャルアバタースタジオ（VAS）という機能が追加されていました。

これは、VRヘッドセットを使って、メイドさんの視点になり、メイドさんを操作できるという物。一言で言えば、バ美肉する機能です。

当初はあまり興味をひかれなかったこの機能、しかしある日、物は試しとVASを起動してみました。
そして、大きな衝撃を受けたのです。

「下を向くと胸がある！！ 体を動かすと、スカートがひらひら動く！！ しかも、カメラに写ってる自分が可愛いメイドさんになってる！！」

そう、これが私のバ美肉初体験でした。
しかしこの時は、この機能にのめりこむこともなく、たまにTwitterに投稿するネタ動画に活用できるかな、と思う程度でした。
私にとって、VASで纏える姿は私とは異なる人格のメイドさんという認識であり、この機能は、一時的にメイドさんの身体を借りる程度という感覚だったのです。

自分の姿の獲得と、トラッカーの衝動買い

2018年7月、VTuber向けアバター作成ソフトという触れ込みで、「Vカツ」のβ版がリリースされました。
このソフトには、VRヘッドセットを用いて、作成したアバターでバ美肉する機能が備わっていました。

このころの私はVTuberには興味がありませんでしたが、「自分の姿を作る」というコンセプトにひかれてさっそくβ版を導入。
さっそく理想の自分の姿を考え、アバターを作ってVRでバ美肉し、ちょっとした動画をTwitterに投稿する日々が始まりました。

このころ作ったアバターが、今の私のアバターのベースとなっています。

そして8月、オンラインショップをチェックしていたら、「VIVEトラッカー在庫有」の文字。
この当時、トラッカーは非常に品薄で、頻繁に争奪戦が繰り広げられていました。トラッカーを使って何をするかは考えないまま、せっかくHTC VIVEを持っているんだから買っておこう、という程度のノリでトラッカーを3個購入してしまったのです。

こうして本人が気づかないうちに、バーチャル美少女の沼にどっぷりとつかる準備が進んでいました。

バーチャルキャスト、そして美少女になるためのVRへ

2018年8月30日、Vカツがバージョンアップされ、Vカツで作成したアバターがバーチャルキャストで利用できるようになりました。

バーチャルキャストで自分の姿が使える！！ しかも、用途を考えずに買ったVIVEトラッカーもバーチャルキャストなら活用できる！！
この状態でバーチャルキャストを始めないわけがありません。

その日のうちに、私はバーチャルキャストの世界に降り立ちました。

そして体験したバーチャルキャストの素晴らしさ。
他のバーチャル美少女が、私のことをバーチャル美少女として見て、可愛いと言ってくれる！！ バーチャル美少女として、他のバーチャル美少女とこんなに近くで触れ合える！！
バーチャルキャストの世界で、バーチャル美少女として交流することの楽しさを覚えたのです。
さらにバーチャルキャストを使った配信を始めたことで、バーチャル美少女として姿をリスナーに見てもらう快感にも目覚めまてしまいました。

こうして、ボクが生まれたのです。