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ワンちゃんは、何色の世界を見ている?

<登場人物>
飯田橋博士 無類の読書とスポーツ観戦好き。猫を飼っていて、奥さんがちょっと怖い。
トウマ 博士のもとでお手伝いのようなことをしている大学生。



博士、事件です!

トウマ「博士、事件です!ここ最近、僕たちのしょうもないやり取りが続いていますが、記念すべきリクエスト第1号をいただきました。僕らのようにnoteのアカウントをお持ちのLuna_Pomeさんからです」
博士「なんじゃ、その冒頭の台詞は…。高嶋政伸かと思ったぞい。それにしても、初リクエストとはめでたいのう。内容は何じゃ?」
トウマ犬は色の識別ができるのか、というテーマをいただきました!」
博士「ほっほう、これはまた興味深いテーマじゃな。では、さっそく話を進めようかの」


犬の色覚、人間とは何が違うの?

トウマ「博士、犬って僕たちみたいにカラフルな世界を見てるんですか?」
博士「いや、それが違うんじゃよ。犬の目は、色を感じる細胞が少ないんじゃ」
トウマ「どういうことですか?」
博士「ワシら人間の目には、赤、緑、青の3種類の細胞があるが、犬には青と黄色を感じる細胞しかないんじゃ。つまり、彼らの世界は、青、黄色、それと灰色の世界なんじゃよ」
トウマ「赤や緑は見えないってことですか?」
博士「正確には、赤は暗い灰色に、緑は黄色っぽい灰色に見えるんじゃな。たとえば、赤いボールを犬が見ると、それはただの灰色の塊に見える可能性が高い」


犬の視力は?

トウマ「でも博士、犬の視力って人間よりも悪いって聞いたことがあります」
博士「その通りじゃ。犬の視力は人間の0.2~0.3程度。近くのものはよく見えるが、遠くはぼやけるんじゃよ」
トウマ「つまり、2~3メートルが一番見やすいってことですね」
博士「その通り。そして犬は動きには敏感じゃが、細かい形や色にはあまりこだわらん」
トウマ「あ、そういえば、アメリカンケネルクラブ(AKC)によると、犬の目は夜の狩りに適して進化したって書いてありましたね」
博士「よく知っておるのぉ。まさに、それじゃ。犬の目は光を反射する膜を持っておるから、暗闇でもよく見える」



犬と色覚の研究

トウマ「でも博士、昔は犬は白と黒しか分からないって言われてたらしいですね」
博士「そうじゃな。1937年のある本にそう書かれていたのが広まったらしい。しかし近年の研究で、それが誤解だったとわかったんじゃ」
トウマ「つまり、どういうことですか?」
博士「犬は白と黒以外も判別できることが分かったんじゃな。進化の過程で、赤や緑を捨ててでも夜に強い目を選んだとも言える。機能に特化した結果が、今のワンちゃんの色覚じゃ」


犬の色覚から見える世界

トウマ「博士、犬の世界って人間と比べると随分シンプルですね」
博士「そうじゃが、犬は色よりも、匂いや音、そして人の表情から多くの情報を得ておる。犬にとっての色覚は、人間ほど重要な割合を占めてないとも言えるな」
トウマ「なるほど…。だから、犬は飼い主さんの気持ちがわかっているような仕草をすることがあるんですね」
博士「その通り。犬の視覚は色鮮やかではないが、その他の感覚が鋭いため、十分に魅力的な世界を持っているんじゃ。どうじゃ、また一つ賢くなったじゃろう。ふぉっふぉっふぉ…」


冗談を忘れた…?

トウマ「ちょっと待ってください!博士、今日は冗談が一つもないじゃないですか?」
博士「なぬっ!初めてのリクエストで舞い上がり、思わず真面目に答えてしまったな」
トウマ「え、舞い上がるって、博士でもそんなことがあるんですね」
博士「まぁまぁ、真面目な回答もたまにはよかろう!では、最後にトウマ。こんな問題を出そう。犬が君の描いた虹を見たら、何色に見えると思う?」
トウマ「えっ、それは… 青と黄色と灰色の虹ですかね…?」
博士「その通り!私の話をしっかり理解しておるな!つまり犬にとっては、虹は七色でも何でもないってことじゃ。犬には犬の虹がある!」
トウマ「よく分からないけど、強引に締めましたね…」
博士「ふぉっふぉっふぉっ」


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!博士とトウマくんに話してもらいたいテーマがあれば、ぜひコメントでお知らせ下さいね

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とうま
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