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四角いペットボトル、なぜ増えた?
<登場人物紹介>
飯田橋博士 無類の読書とスポーツ観戦好き。猫を飼っていて、奥さんがちょっと怖い。
トウマ 博士のもとでお手伝いのようなことをしている大学生。
物流が関係?
トウマ 「博士、見てください。このペットボトル、四角いんですよ。最近、増えてません?」
博士 「ほう、四角いペットボトルか。トウマよ、よく気づいたな。前は丸が多かったんじゃが、なぜ四角が増えたと思う?」
トウマ 「えっ、理由があるんですか?単にデザインが変わっただけじゃないんですか」
博士 「デザインの関係もあるが、主な理由は物流効率の向上じゃ。トラックに積む箱の中で、四角の方が隙間なく詰められる」
トウマ 「へえ。確かに丸いと隙間ができそうですね。でも、丸い方が手に馴染む気がします」
博士 「その通り。だからこそ、各メーカーはどの形状を採用するか頭を悩ませておる」
「2024年問題」も関係
トウマ 「でも、なんで今になって四角いボトルが増えたんですか?」
博士 「背景にあるのは、いわゆる『2024年問題』じゃ。トラック運転手の残業時間規制強化で、輸送力が減ることが懸念されておる。その対策として、効率よく運べる四角い形状が注目されるようになった」
トウマ 「なるほど…物流ってそんなに大変なんですね」
博士 「しかも、四角いボトルは段ボールの体積を約2割削減でき、トラックに積む量も増える。サントリーではこれにより、必要なトラック台数を1割削減したそうじゃ」
トウマ 「すごい!じゃあ、全部四角にすればいいじゃないですか。丸いボトルも結構ありますよね」
博士 「そこが難しいところじゃ。消費者の好みや商品のブランドイメージも関係する。例えば、キリン『生茶』は一度四角にしたが、また丸に戻した」
トウマ 「え、どうしてですか?」
博士 「丸形の方が『モダンで上品な雰囲気』を出せるから、という理由じゃそうだ」
デザインと効率のせめぎ合い
トウマ 「デザインと効率って、難しいバランスなんですね」
博士 「そうじゃ。さらに環境面の課題もある。二酸化炭素排出量削減のためにも、効率化は避けて通れん。とはいえ、商品ごとに最適な形状を探すのが現場の努力というものじゃな」
トウマ 「丸と四角、それぞれに良さがあるんですね。なんか人生みたいです」
博士 「おお、妙に深いことを言うのう。トウマ、おぬしも成長しておる」
トウマ 「えへへ」
博士 「ただし、バイト先の気になる子との関係が三角関係にならぬようにな」
トウマ 「まだそこまで全然いっていませんが、プライベートは丸く収めたいです…」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!博士とトウマくんに話してもらいたいテーマがあれば、ぜひコメントでお知らせ下さいね。
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