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羅小黒戦記を観てほしい

ヴァイオレット・エヴァーガーデンの記事を永遠に書けないでいる中ですが、週末に観に行った羅小黒戦記がすばらしかったので書き殴っております。


羅小黒戦記 ロシャオヘイセンキ

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中国のアニメ映画で、現代中国を舞台に妖精たちが術を使って戦うアクションファンタジーです。

昨年字幕版が小規模ながら上映されて話題になり、今回11月7日に豪華声優陣による吹替版が全国で公開されました。

かわいらしいキャラクターと美しい背景、何より迫力のアクションシーン!

ファンタジー好きとしてすごく楽しみにしていました〜!



本作の主人公はトップの画像にもいる黒猫の妖精・小黒(シャオヘイ)。めちゃくちゃかわいいです。

おおまかなストーリーは映画公式ホームページから引用します↓

人間たちの自然破壊により、多くの妖精たちが居場所を失っていた。森が開発され、居場所を失った黒ネコの妖精シャオヘイ。そこに手を差し伸べたのは同じ妖精のフーシーだった。フーシーはシャオヘイを仲間に加え、住処である人里から遠く離れた島へと案内する。その島に、人間でありながら最強の執行人ムゲンが現れる。フーシーたちの不穏な動きを察知し、捕らえにきたのだ。戦いの中、シャオヘイはムゲンに捕まってしまう。なんとか逃れたフーシーたちはシャオヘイの奪還を誓い、かねてから計画していた「ある作戦」を始める。一方、ムゲンはシャオヘイとともに、人と共存する妖精たちが暮らす会館を目指す。シャオヘイは、新たな居場所を見つけることができるのか。そして、人と妖精の未来は、果たして―


※以下は鑑賞後の感想なのでネタバレ注意です!!※


ムゲンとシャオヘイ、師弟の関係

本作の見どころのひとつが、少しずつ築かれていくムゲンとシャオヘイの信頼関係です。

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フ―シーを捕まえようとする悪いやつ、と思ってバチバチに警戒していた序盤から、時間を共にしてムゲンの優しさに触れて、徐々に心を許していくシャオヘイの気持ちにシンクロしていく感じがすごく良かったです。

前半部分が冗長だというレビューをいくつか見かけたのですが、私は丁寧な描写のおかげでよりムゲンとシャオヘイを好きになれたと思います。

ごはんの描写が多かったのも個人的にすごくよきでした……。シャオヘイおいしいものいっぱい食べて大きくなるんだよ。師匠の料理は食べられないけどw


ムゲンがね、優しいんですよ本当に!

ムゲンはシャオヘイを否定しないんです。シャオヘイを館に導く道中、回り道しまくって人間たちの暮らしを見せるんですが、それを見てシャオヘイがどう感じるのか、何を選ぶのか、自分の価値観を押し付けたりせず優しく見守ってくれる感じが、もうね、師匠なんですよね……。

ホテルで善悪が分かるかって聞いた時の「信じよう」っていう返しが象徴的ですよね。信じて傍にいてくれるんです。

あと龍游の町に入ったところで、人の多い横断歩道で黒猫姿のシャオヘイに腕を差し出して「おいで」と呼びかけるシーンがめちゃくちゃ好きで、表情も声もすごく優しくて、こう心臓にギュンってきましたね。

宮野真守さんありがとう……。

でもやっぱり原語でも聞きたいな。字幕版と吹き替え版とセットでブルーレイにしてくれないかな~~~。お願いします!!


それからフ―シーたちからシャオヘイを助けに行くシーン、絶対フ―シーが最重要なところで迷いもせずシャオヘイを追うんですよ。フ―シーもわかっててシャオヘイをシューファイに託すんですけど。


シャオヘイを傷つけられて激怒したムゲン様が、あんな風に声荒げたりするんだ……ってところに師弟愛を感じたり、領界での戦いのときシャオヘイに言った「私がいる」の頼もしさとか、ラストシーンの「もちろん」の優しさとか、もう、ムゲン師匠、そういうところ!!!好きです!!!


アクションもすごくかっこよくて、ショッピングセンター(?)での戦いなんかはブチギレ師匠が圧倒的な強さでしたね……。

ただあのシーンは大型の建造物の中で金属性のムゲンに地の利があって、故郷のはずのフ―シーが断然アウェーという何とも言えない切なさ。



フ―シーの最後


「もうここから離れたくない」

このセリフが切なすぎて、私はもう情緒がやられてしまった……。

戦ってる最中は怒ってたんだけど、全部終わったら最初にフ―シーが差し伸べてくれた手と「シャオヘイ、おいで」って優しい声を思い出しちゃって(それも仕組まれてたんだってわかってても)、なんて言っていいかわからないシャオヘイとシンクロしちゃう感じ。

フ―シーは自分が善ではないことを分かってたけど、ロジュの必死の静止で止まれなかった時点でもう後戻りできなかった。本当に”我慢の限界”だったんだな……。領界に落ちる時の表情がもう……。

シャオヘイには寄り添ってくれるムゲンがいた一方で、館側がフ―シーには全く寄り添えなかったのが何というか悲しいというか。理想と現実の大きな壁ってやつなのかもしれないですが。共存共存って言っても妖精側の妥協と諦念で成り立ってるようなもので、人間側は妖精たちの我慢を知りもしないわけで……。

なんというか、フ―シーは在り方が”木”だったんですよね。

生まれた土地に根差して居たかったフ―シーと、ムゲンの傍を居場所に選んだシャオヘイの対比がもう……。それぞれなんですよ居場所って。みんな自分の居たい場所に居るために必死なんです……。



うーーーーーん、まとまらない!しんどい!w


ただもうフ―シーの木を誰も傷つけたりしないといいな。

公園になってくれ……有料でもいいから……。



そんな感じで心臓をわしづかみにされた羅小黒戦記吹き替え版でした。

踊りまくる師匠とニコニコのフ―シーがかわいい映画できたよの歌も置いておきます。うう、癒される。

私はこれからWebアニメ版の更なる沼に沈んできますね。中国語分かりたい。

最後にこれだけ祈願して終わりたいと思います。


円盤がでますように!!!!!


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