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他人の時間とお金を奪う難しさ。

自分はDJを始める前、10代の頃にイベントオーガナイズをしていました。

キッカケは単純でひょんな事からDayイベントに行くようになり、時間、場所、音に魅了されいつしかリスナー側からプレイヤー側への強い気持ちが生まれイベントをオーガナイズをするようになりました。

最初は10代という事もあり自分も含め周りの友人なども暇をしている人が多かったりEDMブームという事もあり、ノーコンテンツのイベントいわゆるDJというコンテンツのみで大盛況でした。

自分単独でイベントを開催した時はたったの数人しかお客さんはおらず中々の大赤字でした。再びイベントをするもそこまで来場は無く

とても良いイベントとは言えない内容でした。

何も考えずただ楽しい事だけを目標にしていたため人を呼ぶ際も何の口説き文句もない状態で開催していました。

当時は、「来たらおもろいから!」だけで集客をしていたのですがよく考えると詐欺師となんら変わらないですよね。

中身は教えてもらえないのにとりあえずおもろいから来てくれと。

著名人でも無い自分がそんな馬鹿げた話しは通用するわけも無くあえなく撃沈。

そこからイベントに対して試行錯誤するようになったのが19歳くらいの時でした。頭に浮かんでいる事は単純で「なんで人が来るイベントとそうじゃないイベントがあるんやろう。」

今まで自分が客で足を運ぶ時は楽しい!とかそういった抽象的な内容で行っていたのが途端に何が楽しいんやろう?、何で人がおるんやろう?って考えながら足を運ぶようになりました。

人が入っているところのイベントで感じた事は大きく分けて3つ。

「資本力」「企画力」「発信力」

この三つのどれかがずば抜けている、もしくは全てのバランスが取れていることでした。

資本力ですと大箱を借りひたすらにお酒をばら撒きそれなりに有名なDJをブッキングするであったり。

企画力でいうと音というコンセプトを突き詰めたり、出会いというコンセプトを突き詰めたり。

発信力ですとSNSの有効活用。ターゲット層がSNSを見ている時間帯をしっかり把握しそこめがけ具体的な内容を言葉巧みに発信する。

などなど。

逆に上記を外しているイベントは過疎っている印象でした。

要するに今まで自分が主催していたイベントですね。

自分と似たようなオーガナイザーが開催するイベントにそういう目線でひたすらに通いつめました。勿論楽しんでもいましたが。笑

その時に、たどり着いた答えが女の子をどうやって集客するか。でした。

汚い話し、やはり女の子がいるところに男は群がります。

つまり、女の子を集客できれば男も集客できるのでイベントの集客の絶対数として成り立つと。

その時に大変ヒントになったのが関西コレクションでした。

何故、あんなにかわいい若い女の子が数万人単位で集まるんやと。

今までは関西コレクションってイベントがあるんや〜くらいにしか思っていませんでしたが、ここにきて一気に気になります。

一つは出演モデルとアーティストが著名人ということ。

いや、これで成り立っている事に違いはないのですが、自分が実現するにあたって予算的に何億回考えたって関西コレクションの内容をトレースする事は不可能でした。

たとえゲストを呼べても一人です。

なので出演者以外での顧客満足度ってなんやろうと思っていたところ

まず来場するだけで出店しているブースから最新のコスメ品などの試供品であったりが配布されている。勿論無料で。

そこに着眼しこれなら寄せていけると思い女の子の中で流行りのコスメ品であったりどんなブランドであれ貰えば嬉しいものは何か友人に聞き、調べました。

そして多種のコンテンツがイベントの最中に用意されており飽きずに過ごせる事でした。

ただひたすらにモデルがランウェイを歩くだけでは無く、アーティストライブやMCなど様々なコンテンツがありました。

そしてその際に目に留まったのがフロアのお客さんのInとOutの流動性でした。

一つのコンテンツ毎に入れ替わるようにお客さんが動いていました。

そこでコンテンツの種類ごとに集客をし絶対数の底上げをしているんやと思い、今まで自分が主催していた時はDJタイムだけでしたが他のコンテンツも取り入れようと思いました。

この二つのコンテンツをトレースし自分のイベントに取り込もうと。

更に、内容を掘り下げていき来場者全員プレゼントでは無く先着来場者に物品を配布する事に比重を置く事に決めました。

そこには無知ながらも理由があり、あえて行列を作りたかったからです。

行列をあえて作る事により、通りすがりの人へ自動でイベントのPRができる、そしてその時にフライヤーであったりSNSアカウントの真価が発揮されると思い先着という部分にフォーカスを当てることにしました。

後から来たお客さんも配布物のコンテンツを楽しんでいただけるよう抽選形式の配布物も用意しました。

配布物のコンテンツは決まり後は、何を配るか、DJタイム以外はどんなコンテンツを用意するのかでした。

配るものはランク分けをしトータル200~300名ほどにはもれなく先着来場で何かしら配れるよう準備しました。

そこで壁に当たるのが資本力でした。企画を遂行するにあたって石油王の息子というわけでも無く平凡な10代でしたので資本力なんてアルバイトの給料程度です。

そこでイベント企画書を用意し色んな企業へ協賛依頼をし先着用の配布物に関しては企業協賛のみで用意ができました。

一応男女両方がもらっても嬉しいものの一つで協賛でモンスターエナジーをなんとかこじつける事ができたので300本無料配布しました。

ここの協賛をとるのはかなり大変でした。いかんせんクラブイベントを行う箱ですから既にエナジードリンクを置いている場所ですのでモンスター社側からすると協賛に着いてもメリット薄いですからね。企画書を一から用意し直しました。ファッションショーがメインという名目に変更し。

パワーバランス的に抽選で配る物品をより高価な物にしたかった為

抽選分は用意していた予算で購入しハイブランドの化粧品を数点用意しました。その他にもハズレになるが、女の子がもらったら嬉しい物を提供することをコンセプトに個人経営のネイルサロンやマツエクのサロンなどにフライヤーを置く代わりに割引券などを用意して頂いたりと先着とかは抜きで来場者8割以上のお客さんの手に何かしら届くようにギミックを用意しました。

残るはイベント自体のコンテンツです。集客するにあたってDJに興味がない層をターゲット層にする事が課題だったのでそこをどう乗り越えるかでした。勿論万人受は難しいのでターゲット層のカテゴリーを選定する流れへ。

関西コレクションをトレースしているので勿論小さいながらもランウェイを用意し小規模なファッションショーはマストでした。

その当時選定したカテゴリーは歌とヘアショーでした。

ファッションショーと歌に関してはSNSを通じて公募し選出させていただき

質、演者のモチベのクオリティを落とさないようにし更に出演者の告知も必須でしっかりと管理していました。

ヘアショーに関しては少し大きめの都市展開している美容室へ企画書を提出しヘアショーをプロデュースしていただきました。

DJは仲間内で集め、SPゲストDJには当時ViViのモデル兼DJ活動をしていたエリーローズをブッキングしました。ここが一番大変でした。

ブッキングするのも資本的にも。

その他企業協賛をつけており資本を用意していたのでなんとかクリアーできましたが何も考えずにただ呼ぶだけだとまた大赤字で失敗していたんだろうなーと今でも思ってます。

そして発信力である告知です。チームで20人程度を束ねてイベントをオーガナイズしていたので

4人5チームへ分けTwitterの告知の曜日と時間の割り振りです。

Aチームの午前中は誰々がツイート、その一時間後にBチームがリツイートみたいな流れをA~Eチームまで作り、時間と曜日でツイート、リツイート。

ここもメンツを見てあえて共通点の少ない人でチームにし更に共通点の少ないチームが時間ごとにリツイートすることでより多くへ拡散するよう試行錯誤しシフトを用意し半年間程発信していました。

内容はイベントをすることを最初にツイートし月ごとで少しずつコンテンツを公開していき最後にSpゲストの発表の流れです。

お金はかからないが拡散力を意識してかつコンテンツ内容の伝え方を意識し複数人でSNSを管理するのは中々大変でした。

ここまで綴っていますがこれでも要約している方です。

そんなこんなで約1年ほどの期間を要しイベント当日へ。

諸々の試行錯誤が功を奏しオープン前から100名以上の行列が。

瞬く間に200、300、400と来場され予想していた人数を上回る来場者数でした。確かトータル1000人手前でした。フロアは常に人。どこもかしこも人。もっと大きな箱でも良かったのですが事後の事なので嬉しい想定外です。

要約しているので伝わるかはわかりませんがここまで時間を使い企画し進めてようやく人の時間とお金を奪えました。
そこまでしなくても人は最低限呼べると思いますがやるからには最高に楽しいひと時にしたかったので。

その後はオーガナイズよりもDJに専念していたので最初で最後で本気になったイベントでしたがその経験はすごく生きている気がします。

学べたことはなによりも他人の時間、お金を奪うことの難しさでした。集客ですね。

集客ができればどんな事業も成功できると思います。お金を落とすのは人ですから。

ただ、自分の場合は楽しむ為には?を突き詰めた結果でしたので
また燃えれる何かをしたいなと思うばかしです。
イベント開催は規模感関係無く甘く無いし楽しむ為にも沢山試行錯誤が必要です。

いつか野外フェスをしたいなーなんて企んでいたり、、、。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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