少し住んだらわかるアメリカの治安

　アメリカで生活を始めてから少し経ってからあることに気付きました。
「そういえば安全に暮らしている」
映画とかドラマを見ると、周りで拳銃が撃たれ事件があちらこちで発生して
「アメリカって危険な場所」と思っていました。
そして生活をしていたら、すぐに強盗とかにあってしまうのではと
日々不安に思っていました。

特に実家の両親はそれが心配だった様です。

しかし、気がつくとそう言うものに巻き込まれていないですし、
そう言った状況を見かけることも無かったです。

「なんだ安全じゃない。アメリカって」

そう思いつつ、家探しが始まりました。
すでに家探しを始めていた同僚にどんなところを探したか聞くと
まず「選ばない方が良い場所」を教えられました。

しかも「この町とこの町はやめた方が良いらしい。」と町名で説明されるのです。

不動産屋さんとのやりとりの中でも
「この町は止めた方がいいですね」などと明確に町名で説明されました。

更に不動産屋さんからは
「この町とこの町・・・ここから南はやめておいた方が良い」
と結構具体的に住まない方が良い町と地域を教えてもらいました。

そして、試しにオススメしない地域に近いアパートを見に行こうとしたところ
少し近づいただけで、その理由はわかりました。
私が仮住まいしていた所と雰囲気が全然違うのです。

そしてもう一つ家探しの時にわかった事は
各地域の学校ごとに教育レベルでランク付けがされており、
ランクが高い学校が多い地域は家賃の高い家が多く、
逆にランクが低い学校はおすすめされないと言われた町の方でした。

この時によくわかったことは、
「アメリカが安全」と言うわけではなく「その地域が安全」と言うこと。

教育レベルが高い所は家賃が高く
そうではない所は家賃が低い、洗濯機がフロアで共同など
色々と違いが出てくるのです。

しかも会社の同僚Mikeなどに「家探しをしているんだ」と話し
候補と考えている町を話したところ、
ほぼ、皆んなが「どこの町が安全で、どの町が危ないか」同じ情報をくれました。

そこまで共通認識なのかと驚きます。

そしてもう一つ、同僚たちが教えてくれたのは
「周辺の家の庭と停まっている車」を確認すると言うものでした。

日本とは違い、アメリカでは住宅の庭を綺麗にすることは必須です。
一戸建てに住んだ時に芝を刈らないで放置すると、
地域の方から「そろそろ芝を刈りなさい」と言う手紙がきてしまいます。
そうやって、地域を綺麗にする＝安全にするという事を行なっているのです。

そして、車。
これは単純で強盗などを行おうとしている人は「綺麗な車に乗っていない」
つまり、そのような車が来た時に「目立つ」ような町に住んだほうが
安全ということでした。

日本はどこに行っても大体安全です。
でもアメリカは「選ぶと安全。変なところに行かないと安全。」なのです。
そう言う感覚なので、日本に来るアメリカの同僚は
「日本はどこに行っても治安が良い」と感じるそうです。

おかげさまで駐在中は危険な目に遭うことは有りませんでした。

しかし、大小構わずトラブルは起きました。

そんなトラブルの思い出を次回書いてみようと思います。