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おとなの勉強法<1>考えながら学ぶ
■考えながら学ぶこと
考えながら学んでいますか?
いやいや、勉強ってそもそも頭を使って考えるものでしょう。
その通りですね!!!
でも、実際、考えながら学べてケースもあるんです。
学生時代を思い出してください。
勉強ができる子、できない子いましたよね。もちろん大半は、勉強量に比例していますが、一部比例していない人もいる。
「要領が良い」
「要領が悪い」
そんな一言で済ませていました。
「あいつは天才だ!」
尊敬と羨望の眼差しで見ていましたが、結局、要領が良い人は授業の内容をきちんと理解しているからにすぎない場合が多い。
一方で、要領の悪い人は、授業の内容をまともに聞いていなかったりします。授業を聞かないで何をしているかというと、板書。一生懸命黒板の内容を書き写しているだけ。
(あくまでも一例ですけど)
黒板の内容を書き写すだけじゃ、授業の内容は頭に入ってきません。
ちゃんと先生の話を聞いて、理解した上で必要なことをノートに書き写す。板書の内容は基本的に教科書にも書いてある内容。それよりも先生の話のほうが大切なんです。
これは学生に限ったことではありません。
セミナー等で、とにかく何でもノートに書きまくる人がいます。
・・・それ、あんまり意味ないです。
書いているうちに書くことだけに集中しますよね。だから、話を聞き漏らしてしまうんです。
セミナーでは、まず先生の話を聞く。
このとき意識しないといけないことは「何を身につけたいのか」。
セミナーに参加しても結果を出せない人は、それが意識できていない、つまり、どんな話が参加者にとってのメインテーマなのかが見えていません。先生の話を全て聞き漏らさないように、ノートに書こうとする。
たしかにお金をかけて参加したセミナーでは、元を取ろうと必死になるかもしれません。でも、全部を吸収する必要はないんです。
先生は、話をわかりやすくするために、たとえ話を言うこともある。
本題から少しだけそれた話もする。
それを全部書き留める必要はないですよね。
たとえば勉強法のセミナーで「どうやったら暗記ができるのか」というテーマで話をすると、必ず出てくるのが「エビングハウスの忘却曲線」。
人は一旦覚えたつもりになっていても、20分で42%、1日後に67%、2日後に72%忘れる。
っていうものです。
セミナー講師の意図は、「人間はこれ程までに忘れやすい。だから反復学習が必要なんです」ということが言いたいだけです。
でも「どうやったら暗記ができるのか」というメインテーマを見失っている人は、必死になって忘却曲線の具体的な数字、20分で42%、1日後に67%、2日後に72%…っていうのをノートに書き写すんですね。
無駄な作業です。
この場合、セミナー参加者にとっては具体的な数字なんて必要ありません。単に「人間は忘れやすい」ということがわかれば良いんです。どうしても忘却曲線の内容が知りたいのであれば、ノートに「忘却曲線を調べる」とだけメモすれば、後でGoogleさんがいくらでも教えてくれます。
仮に「忘却曲線」という言葉が出てこなかった場合でも、「忘れる」「時間経過」といったキーワードさえあれば検索できます。
■セミナーを効果のあるものにするために
では、せっかく参加するセミナーを「実のあるもの」にするためにはどうしたら良いのでしょうか。
それは、「何を身につけたいのか」を意識することです。
簡単ですよね。そもそもセミナーのテーマは、参加を決めた時点で、ある程度は意識しているはず。「○○を身につけたい。だからこれに参加する」って考えて参加を決めたわけです。
それなのに、いらないメモをとってしまう人が・・・。
テーマに集中するっていうことが、意外に難しいんですね。
そのため、ぜひ実践してほしいことが以下の3つ。
1)「何を身につけたいのか」をノートに大きな文字で書いておく
2)話される内容をあらかじめ予測しておく
3)セミナーを聞きながら、講師に質問したいことを考える
一つずつ説明します。
1)「何を身につけたいのか」をノートに大きな文字で書いておく
これは目的を見失わないようにするために大切です。セミナーが始まる前に、大きな文字で書くと、目的を意識できる。
大きな文字で書いてあれば、セミナーが始まってからも、その目的を再認識することができるので、ポイントを絞って話を聞くことが出来ます。
2)話される内容をあらかじめ予測しておく
学校の勉強も復習だけよりも予習をやったほうが効果が上がりますよね。授業で話されることのイメージが出来ているので、内容がスラスラと頭に入るようになってくる。
セミナーの場合、予習しづらいのですが、どんなことが話されるのかを考えておくことで、全体のイメージが出来てから望むことができる。だから、予習しているのと同じように、内容がスラスラ頭の中に入ってきます。
3)疑問点をあらかじめ書き出しておく
セミナー中、先生の話を聞いて理解するためには、問題意識を持って臨むことが大切です。受講の前に、その項目に対しての疑問点を予めのノートに書き出しておきましょう。
セミナーを受講している際に、解消できた疑問点はチェックし、最終的に残った疑問点は、質問が許される範囲で、先生に質問をするようにしましょう。
これら3点をおこなうことで、効果の上がる学びへとつながっていくものです。