見出し画像

職務経歴書で気づいた、自分の"本当の"強み

一時期、転職を考えるようになり、これまでの社会人生活を振り返る意味で、職務経歴書を書いてみました。すると、思いがけず自分の価値観や強みについて、新しい発見がたくさんありました。
転職する・しないに関わらず、このことは、自分自身の強み・弱みを知る良い機会となりました。
この経験を共有することで、同じようにキャリアアップや、今後の方向性に悩んでいて、経歴の棚卸しを考えている方の参考になればと思います。


■職務経歴書の作成での気づき

正直にいえば私は日々の業務の中で、自分の成長や変化を実感できていませんでした。「あの時やった仕事」「達成した成果」を時系列で整理していくうちに、思っていた以上に自分が様々な経験を積んでいたことに気づいたわけです。

特に印象的だったのは、以下の3つの気づきです。

  1. 失敗だと思っていた経験が、実は大きな学びだった
    以前新たな取り組みとして行ったある業務は、目標達成には至らずに終了してしまいました。当時は大きな失敗体験として受け止めていましたが、経歴書にまとめる過程で、この業務を通じて得た経験が、その後の仕事で何度も活きていることに気づきました。
    例えば:
    ・ユーザ部門(クライアント?)との関係構築の方法
    ・リスク管理の重要性
    ・チーム内のコミュニケーションの取り方
    これらは、まさにあの"失敗"から学んだことでした。

  2. 見過ごしていた自分のスキル
    日常的に行っている業務の中に、実は重要なスキルが隠れていることに気づきました。例えば、私は日々の業務の中で、部署間の調整や情報共有を自然と行っていました。自身の後工程だけでなく、関係しそうな人たちとコミュニケーションをとって、情報共有を積極的に進め、業務を円滑に進めること。当たり前すぎて気づいていませんでしたが、これは「クロスファンクショナルな協業力」という、現代のビジネスで重要視されるスキルだと考えます。
    ※クロスファンクショナル
     組織内の異なる部門のチームが力を合わせて行う取り組み。

  3. キャリアの軸が見えてきた
    バラバラに見えた職務経験も、時系列で整理してみると、そこには一貫した傾向があることがわかりました。私の場合、「新しい仕組みづくり」や「業務改善」に関わる仕事に取り組んでいることが非常に多いのです。
    普段の仕事の中で、無意識に「なぜこんな面倒なことをしているんだろう」「そもそもこんな無駄作業、何のために?」など。
    このことは、まさに今取り組みたいと考えている「コンサルティング」そのものではないか。と。

■価値観の変化

経歴書作成を通じて、自分の価値観も大きく変化しました。

  1. スキルの捉え方
    以前は、資格や専門知識を「スキル」だと考えていました。しかし、実際の業務経験を振り返ってみると、「幅広い情報収集能力」や「状況に応じた判断力」、「人との関係構築能力」といった力こそが、本当に重要なスキルだったことに気づきました。
    資格や専門知識はどちらかというと”おまけ”で、これらをもとに、どんな活動・行動ができているかというところが重要と感じています。

  2. 成功と失敗の定義
    目標達成だけが成功ではないということも、強く実感しました。むしろ、その過程で得られる学びや、チームメンバーとの協力関係の構築こそが、長期的に見て重要だったなと考えています。
    ”失敗”も自身のマイナス要素としてとらえるのでなく、プラス要素になったものを拾い出すと、ポジティブになるもんです。

  3. キャリアパスの考え方
    直線的なキャリアアップだけが成長ではないと気づきました。時には横道にそれたように見える経験も、実は自分を成長させる重要な要素になっていたということが分かりました。
    「経験値を増やす」ことにおいても、横道にそれたことも無駄ではないことを実感しました。

■今後のキャリアプランへの影響

この気づきは、今後のキャリアプランにも大きな影響を与えました。

  1. より主体的なキャリア選択
    自分の強みと興味が明確になったことで、次のステップで何を目指すべきかが、より明確になりました。

  2. 新しい挑戦への意欲
    これまでの経験が予想以上に活きていることがわかり、新しいことへの挑戦にも自信が持てるようになりました。

  3. 長期的な視点の獲得
    個々の経験を点ではなく線で見ることで、長期的なキャリア形成の重要性を実感できました。

■これから職務経歴書を書く方へのアドバイス

経験を振り返って気づいたことから、以下がポイントだと思います。

  1. 時間をかけて丁寧に振り返る
    急いで書くのではなく、それぞれの経験を深く掘り下げて振り返ることで、新しい気づきが得られます。

  2. 成果だけでなくプロセスも大切に
    数字で表せる成果だけでなく、そこに至るまでのプロセスや学びも、重要な経験として記録する価値があります。

  3. 他者の視点も取り入れる
    信頼できる同僚や上司に自分の経験について話を聞いてもらうと、新しい気づきが得られることもあります。
    さすがに人に聞かせるのは・・・ということであれば、自分が”上司”や”採用担当者”になってみて、その文章を見てどう感じるかを考えることでも良いと思います。立場を変えてみると、意外な発見がありますよ。

職務経歴書の作成は、単なる転職活動のツールではありません。それは自分自身を深く理解し、今後のキャリアを考えるための重要な機会なのです。この作業を通じて、皆さんも新しい気づきや可能性を見つけられることを願っています。

経歴の棚卸しに終わりはありません。定期的に自分を振り返り、新しい気づきを得ることで、より充実したキャリアを築いていけると信じています。

自分自身、もっと早く職務経歴書を作って、自身の業務の棚卸しをすべきだったと反省しています。なぜなら、自分のスキルは、「自分の今の会社」でしか通用しない「井の中の蛙大海を知らず」であることに棚卸しを通じて痛感したからです。
どこどこで管理職やってました!なんて、他の会社では
「(´・ω・`)知らんがな」
ですもんね!

いいなと思ったら応援しよう!