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まるで小説のはじまり

布団の中がじっとりとしている
少し汗ばんできたようだ
気づけばもう、6月
初夏だ

近くの水路から流れる水の音がなんとも心地いい
ぼくは暗闇に目をこらしながら、あの夜のことを思い出していた

なぜあんな場所にいったのか
そこに誰と言ったのか
それがいつだったのか
そこで何をしたのか
さっぱり覚えていない

ただあの日にブランコから見た星空だけは鮮明に覚えている
そう、あれは少し汗ばむような夜だった。

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