#4 お金が足りない!稼がなくっちゃ。
GWはガンガンnoteを書くぞ!と宣言しておきながら、更新しないまま約2週間が過ぎ去った。この間は、毎日3食を自炊し、その写真をInstagramやfacebookにせっせと投稿していたので、それをみた友人の多くは僕が優雅に休暇(というよりコロナ自粛ライフ)を楽しんでいると思ったことだろう。どっこい、この間、めちゃくちゃ働いていた。平均睡眠時間は3−4時間。我事ながら、近年稀に見る働きぶり。40代に戻ったような仕事量をこなしている。実はそんな生活が4月から続いている。
なぜ、急に働く気になったのか? 理由は簡単。お金が足りないからである。そもそも1月から会社の経理の入力をサボっていて、会社の現状がわかってなかったというか、ちょっと甘く身過ぎていた。4月になって通帳を見てびっくり。お金がない!!! しかも、毎月5日に引き落とされる日本金融公庫への返済が残高不足で落ちてないではないか!これは、やばい。
ヤンゴンのことばかり心配してたら、足元の自分の会社が大ピンチだった。そこで、慌てて、近所に住む親父に頼んで100万円を緊急融資してもらって急場をしのいだ。ちなみにうちの親父は1935年生まれの84歳。大人しそうに見えて、実はかなりの演技派。おとぼけが上手い。とても破天荒な人物でネタに事欠かない。面白いので、彼についてはどこかのタイミングで紹介したいと思う。
クルマや人影が消えた東洋の真珠
さて、4月10日からのティンジャン休暇に続いて、そのまま入居しているショッピングセンターが休館になったため、Tokyo Tomato Cafeの休業は延長となった。田舎に帰省したいというスタッフには10万チャットをお小遣いとして渡して帰らせた(結局、Sist Xmue ZawとLuubu、Thi Ri Moiの3人が帰省)し、ヤンゴンに残るスタッフには休暇に入る直前に5万チャットを臨時ボーナスとして支給した。なので、それなりにゆったりと休暇を過ごしたようだ。
しかし、その後のミャンマーのコロナ対策はどんどん厳しくなる一方であった。ティンジャン休暇に入る前の4月9日時点でミャンマー国内の感染者総数は23人。しかし、日本と違ってミャンマーの対応は素早く、かつ厳しくさらに徹底していた。水掛祭りの中止は当然として、同時に外出自粛要請。16日には原則として5人以上で集まること禁止した。18日からは一部地域は自粛要請ではなく法律に基づく措置として不要不急の外出が禁止され、ヤンゴン全域で夜間外出禁止令が発令された。新型コロナ患者が発生した場合はブロックごと閉鎖され、通りには警戒線が張られ、通行禁止になる。住民同士がお互いを監視し合う、少し前の時代に戻ったようで、人間関係もちょっとギスギスしてきたと、ミャンマー人の友人は説明してくれた。
その結果、ヤンゴン市内の道路はガラガラになり、人っ子一人歩いていない。facebookにはそんな写真がたくさんアップされていた。あの渋滞や人混みはどこへ?ヤンゴンを知る人間にとっては衝撃的な光景だった。
↓外出制限後のヤンゴンの近景は下記の動画を参照ください。
24日ぶりに営業再開
こうした街の変化はTokyo Tomato Cafeのスタッフにも暗い影を落としていた。2020年4月23日、まだショッピングセンターは閉館中のため、近所の「とんかつ」のお店に集まってもらい4月分の給与を渡した。この時ヤンゴンに残っているスタッフは6人。Messengerのビデオ通話での久しぶりの再会。全員がマスクをしていて、なんとも言えない暗い表情をしていた。無理して、笑顔を取り繕ってる。でも明らかに、いつもの元気が感じられない。やはり疲れているようだ。
渡した給与は3月分の残業代と4月分の基本給の70%。4月の営業日数は9日間だけで月末まで休業が決まっている。とは言え、本来であれば基本給100%を渡したかったが、残念ながらお店にはそれだけのお金が残っていなかった。営業再開後の仕入れのお金も必要である。スタッフには申し訳ないがこれが精一杯だった。また、ティンジャン休暇前に帰省したスタッフには3月の残業代と4月は実働時間に対して時給(1000ks=約70円)を支払うことにした。このお金はミャンマー独自のwaveという携帯電話番号を使った送金システムで地方にいるスタッフの手に渡された。
さらに、彼らに対しては万一、5月になっても休業が続いた場合でも、基本給の60%を保証すると告げた。「ကျေးဇူးတင်ပါတယ်(チェヅツマレ/ありがとう) Boss」。少し彼らの顔に笑みが戻った。
「新型コロナの影響で175箇所の工場が操業停止。6万人以上が失業」(4月29日ミャンマー労働・移民・人口省)。その後も連日、ミャンマーでは暗いニュースが続く。
そんな中、5月2日にGa Mone Pwintショッピングセンターが営業再開することになった。Tokyo Tomato Cafeはこの日、1日かけて、清掃と仕込みを行い、翌3日、23日ぶりに再スタートを切った。
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