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資格取得の動機とリアル vol.1|初級シスアド(現:ITパスポート)
*初級システムアドミニストレータは旧試験区分であり、現在はITパスポートが後継資格となっています。
「資格に興味がある?」いや、そんな大それたことは考えていなかった。ただ、ある日、先輩から「受けてみない?」と誘われた。それが、私の資格取得の始まりだった——。
「資格を取ろう」と意気込んで始めたわけではなかった。
初級システムアドミニストレータ。今ではITパスポートに変わった資格だが、私にとってはすべての始まりだった。
「シスアド取ったんだ。基礎だけどためになるよ。」
前職の先輩が軽いノリで言った。ITに詳しい先輩は、知識を深めることに積極的で、情報処理技術者試験への関心が高かった。
「いやいや、自分には無理ですよ。そもそも初耳です」と笑って流していた。
心の中では、「シスアド?なにそれ?」と「?」マークが飛び交う。調べてみると、情報処理技術者試験のユーザー側の入門資格だとわかった。
「へー、そんな資格があるんだ」くらいのレベルだった。
当時の私は、資格というものをほとんど知らなかった。知っているのは、弁護士や税理士程度。それ以外の資格は知らないし、そもそも関心もなかった。
それからしばらくして、同じ先輩が「セキュアド取るわー」と。
その時も「ふーん」と思いながら調べてみると、どうやらシスアドの上位資格らしい。
それでも、特に行動を起こすことはなく、そんな話を聞き流していた。
それからしばらくして、私は転職した。
新しい職場では研修期間が長かった。前職経験があるだけに、少し気持ちにも余裕がある。日々ITの進歩を感じながら、ふと先輩の言葉を思い出した。
「あー、今こそシスアドを勉強してみるか」と。
「なんとなく」閃く。
こうして、私の資格取得の旅が始まった。
とはいえ、何から始めたらいいんだ。
勉強方法も知らず、何をしていいかもわからなかった。
なんせ、大の勉強嫌い。高校受験も大学受験も「なんとなく」で乗り切ってきた。
それでも、「とりあえず本屋に行けば参考書があるかも」と思い立ち、足を運んでみる。
そして、本屋で驚いた。
資格コーナーの圧倒的なボリューム!
「資格ってこんなにあるんだ!」と衝撃を受けた。
今思えば、無知すぎて恥ずかしい限りだが、その時はそんなことも考えず、手に取ったシスアドの参考書を購入した。
「とりあえずやってみるか」と。
初めての資格勉強、そして試験へ臨むことになる。
参考書を開き、試験範囲をざっと眺める。
「なんだこれ、聞いたことない単語ばっかり…」
「WordやExcelを使えるのとは全然違う話じゃないか…」
システム開発の基本概念やネットワークの仕組み、企業の情報管理など、普段の仕事では意識しなかった知識が並んでいた。文系出身の私には、専門用語がやたらと多く感じた。
「カタカナばかりやん…」
それでも、「合格率もそれなりにあるし、暗記だな」と腹をくくり、試験日まで短期間でスパートをかけた。
試験当日、初めての資格試験。
緊張しながら試験会場に入り、周りを見渡すと、若い受験者が多かった。みんな真剣な表情で問題を解いている。
私も負けじと解き進めた。
手ごたえは悪くなかった気がしたが、何せ初めての資格試験。合格ラインも何も知らない。
「まぁ、やるだけやったな」
そう思いながら帰宅し、結果を待つことに。
そして、結果は………「合格!」
やっぱり嬉しいものだ。
社会人になってから、試験の緊張感を味わうこともなくなっていたし、もちろん合格の喜びも。
この時、思った。
「資格って、取れると楽しいものなんだな」と。
この「なんとなく」から始まった挑戦が「喜び」となり、「楽しいかも」とつながった。
私の資格取得の原点だ。
そして、次に狙ったのが情報セキュリティアドミニストレータだった。
「資格を取る意味はあるのか?」
そう考える人も多いかもしれない。
しかし、私自身はそれ以前の問題で、資格というものに無関心だった。それでも、結果として「資格を取る瞬間が好き」と感じるようになった。
今でも勉強は嫌いだが、分からないものだ。
そして、私は今、ITパスポートの練習問題や解説作成、テキストチェックにも関わっている。もちろん副業である。
「なんとなく」で始めた初級システムアドミニストレータから、その後継のITパスポートの資格に関わる仕事をしているのである。
もちろん、他の資格もあり、士業の人脈もあるからこそ、この副業につながっている。
しかし、私が感じるのは「因果」である。
最初は何の役に立つのかもわからなかった資格が、気づけば自分のキャリアを作る大きな一歩になっていた。
「なんとなく」でもいい。大事なことは、踏み出してみること。そこから、思いもよらない未来が広がることもある。
もし、資格取得を迷っているなら、まずは「興味のあるもの」から始めてみるのもいいかもしれない。
私の最初の一歩は、先輩の一言だった。
あなたの一歩は、どこから始まるだろうか?
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