あなたにぴったりなユニット防音室の探し方〜防音性能編〜
ご覧いただきありがとうございます。(株)東京サウンドボックスの佐藤と申します。
今回は組立式防音室をお探し中の方に、ご自身の用途に必要な防音性能はどの程度なのか?こちらの考え方を解説して参ります。
防音性能にも規格があり、基本出回っているのは-30db,-35db,-40dbの3種類になります(中には-20db前後のライトユーザー向け防音室や、-45db以上のヘビーユーザー向けの物もございます)
ご予算に余裕があれば防音性能が高い物を選ぶに越したことはありませんが、ご利用用途や環境によっては必要以上に高性能な物を選ぶ必要はありません。
まずはご自身がどの程度のボリュームを出すのか把握しましょう。ボリュームの要素としては下記の3つです。
1、音量・・・どのくらい大きい音を出すのか
2、振動・・・発音に伴う振動はどの程度なのか
3、低音・・・どの程度の低音が出るのか
1の音量に関してはdbで数値として表せます。例えばバイオリンなら90db程度、ドラムなら110db程度、トーク配信なら70db程度、といった具合です。
2の振動に関しては、床や壁を伝っていく為、意外と影響が大きいです。音量は大きくなくても、子供の足音等でマンションではトラブルになることが多いです。ドラム類や低音楽器等では振動の問題を意識する必要があります。
3の低音に関して、低音が最も防ぐのが難しく、壁をすり抜けてしまう音域です。例えば-35dbの防音室で高音、中音域が-35db軽減できても、低音域は-25程度しか軽減できない事があります。
上記3点を考慮した時、多くの方は1の音量、2の振動を気にすれば問題ないでしょう。低音楽器やDTMで低域をガンガンに鳴らす場合は、3も意識する必要があります。
次に考えるのが、防音室を設置する環境です。
・鉄筋のマンションなら、1の音量に関してはかなり優位です。
歌やアコギ、ピアノ等、比較的音量が低い場合は、-30dbの防音室でも十分なケースが多いです。
管楽器や深夜帯も音出しされたい場合でも、-35dbあればほとんど問題ないかと思います。深夜に管楽器を思い切り吹かれたい場合は-40dbをお勧めします。
一軒家なら1、2、3すべてのハードルは低くなります。
ご近所との距離や外壁、窓の厚みにもよりますが、-30dbの防音室でグランドピアノを深夜に弾いても特に問題ないかと思います。ある程度の振動や低音も地面を伝ってお隣まで響くことは稀なので、概ね問題ないでしょう。
管楽器等の音が抜けていく楽器は-35db、パーカッション等の大音量+振動系の楽器でしたら-40dbを推奨致します。
壁の薄いアパートの場合は歌やアコギ等でも-35db以上は確保する必要があります。
管楽器等の音が抜けていく楽器、振動、低音楽器は-40dbでも苦情のリスクがあり、時間帯や音量調整等、考慮する必要があります。
いかがでしたでしょうか。防音室選びの参考にしていただけますと幸いです。
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