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【資格の合格体験記】ビジネス実務法務検定試験2級の合格報告|Shoheiさん|社会人勉強コミュニティ
こんにちは!コミュニティメンバーのShoheiです。
2024年11月2日に受験した第56回ビジネス実務法務検定試験2級に合格しましたので、報告します。
結果は100点満点中の87点(70点以上で合格)でした。
1.学習・受験状況
資格・試験名:第56回ビジネス実務法務検定試験2級【CBT】(以下「ビジ法2級」とする。)
受験日:2024年11月2日(土)
勉強時間:約50時間
勉強期間:約1か月
受験回数:1回
受験費用:9,900円
使用教材:以下2冊を使用した。
(1) 法務教科書 ビジネス実務法務検定試験(R)2級 精選問題集 2024年度版(以下「精選問題集」とする。)
(2) ビジネス実務法務検定試験2級公式問題集 2024年度版(以下「公式問題集」とする。)
勉強前の状態:法律の学習歴はそれなりにある状態。(2022年3月、法学部卒業。2022年9月、法科大学院中退。2023年夏頃、法律学習を再スタート。)ビジ法2級を受験することにしたのは、2024年9月末ごろ。
試験前の状態:問題集巻末にある模擬試験を4セット分解き、いずれも合格点(70点)に達した。以下、詳細な点数。
(1) 精選問題集「総仕上げ問題」:82点(32/40問中)
(2) 公式問題集「模擬問題①」:85点(34/40問中)
(3) 公式問題集「模擬問題②」:93点(37/40問中)
(4) 公式問題集「模擬問題③」:86点(35/40問中)
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2.受験理由
(1) キャリアアップのために必要だったから
営業から法務への転属を希望している旨を上司に伝えたところ、「転属希望を出すなら、何か資格を取れ!」と言われた。そのため、近いうちに何らかの資格を取ることが必要だったが…
(2)行政書士試験に出願するのを忘れたから
この夏、私は営業成績を上げることに夢中になっていて、もともと受験を考えていた行政書士試験の出願をすっかり忘れていた。
(3)若手会社員が取る資格として良さそうだったから
他に受験できそうな資格を探しているとき、金融機関の法務部に勤めている友人が「会社に言われてビジ法2級を受けることになった」と愚痴を言っていたのを思い出した。弊社より圧倒的に有名な金融機関に勤めている友人が受けるのであれば、それなりに定評のある試験なのではないかと感じ、受験を決意した。
3.試験の感想
試験中、試験直後は「思ったより難しい、合格点ギリギリかもしれない」と感じていた。
しかし蓋を開けてみれば、かなり余裕をもって合格することができていた。
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↑ 合計点は87点。70点で合格と考えると、かなり良い点数だ。
それではなぜ、試験中の手応えと実際の結果との間に乖離が起こってしまったのだろうか。
(1) 「消去法を許さない」問題形式だったから
ビジ法は2023年度から問題形式が大きく変更され、難化傾向にある。
2022年度以前の試験では、試験の合格率は3級で70~80%、2級で40~60%ほどだった。しかし2023年度以降、3級で40~50%、2級で30%台と、以前より合格率が低くなった。
なぜこのようなことが起きたかというと、「消去法で解ける問題が少なくなったから」である。具体的には、
①~④の記述のうち、適切なもの(適切でないもの)を1つだけ選びなさい
ア~エの記述のうち、適切なものの組み合わせを①アイ②アウ③アエ④イウ⑤イエ⑥ウエの中から1つだけ選びなさい
ア~エの記述のうち、適切なものを〇、適切でないものを✕としたときの組み合わせを①~⑧(①~⑥)の中から1つだけ選びなさい
このような問題形式がほとんどを占めるようになった。したがって、よくある択一試験のように「アは絶対に正しいから、アウ・アオの2択だな!イとエは検討しなくて良いな!」ということはできない。基本的には全ての記述を検討したうえで、解答しなければならない。
全ての記述を検討したうえで、正解に辿り着くのはかなり難しい。そして、消去法など”小手先のテクニック”に頼れないことは受験者に大きなストレスをもたらすと思われる。
(2) 過去問と同じ記述の中に、ちょっとだけ初見の記述が混ざっていたから
ビジ法は過去問と全く同じ出題がされることが多く、今回の試験中も「あっ、これ進〇ゼミでやったところだ!」ということが多々あった。もっとも、完全に同じ問題が出ることはないから、「4肢中3肢は過去問と同じ→結局消去法では解けないので、初見の1肢に正誤を左右される」という状況が頻発した。そのため、体感難易度は非常に高く感じた。
ただし、初見の記述の中には常識的に考えれば(社会人的な常識や、”リーガルマインド”で考えれば)分かるようなものも多く、実際の難易度は体感難易度ほど高くはなかったのではないかと思われる。
4.合格に向けて意識したこと
(1) アウトプット中心の学習
とにかく問題集・過去問をこなすことだけを意識していた。ビジ法の問題は「超広く、超浅く」出題される傾向にある。したがって、演習を繰り返すことで典型問題だけ覚えていくのが一番効率が良いと判断し、テキストの類は一切購入しなかった。
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↑ 公式問題集に掲載されている主な法令。いちいち調べていたらキリがない。
(2) 5分でもいいから勉強する(そうでなければ寝る)
社会人になってから初めての試験ということもあり、勉強に対する姿勢を見つめなおす良いきっかけになった。
1日5分だけでも勉強すると、0分の日に比べて”頭が良くなっている”感じがする。また5分勉強すると、いつの間にか1時間、2時間勉強しているということもあり、「とりあえずやる」ことのポジティブな効果を感じる。
1日5分も勉強できないことがある。そのようなときは、思い切って寝ることにした。早く寝れば翌日の朝に勉強することができ、トータルではプラスになる。また夜の疲れているときにダラダラとスマホなどを見ていると、”頭が悪くなっている”感じがするので、「勉強するか、寝るか」の2択に絞ることは結構重要かもしれない。
5.勉強方法で上手くいったと思ったこと
ビジ法の問題集はいくつか選択肢があるが、その中でも一番良いものを選ぶことができた。
(1)精選問題集
最初に選んだ問題集。
類書に比べて網羅性が高い(類書に比べて民法、商法の学習に向いている)が、かといって余計な問題が入っている訳ではなく、これだけでも合格を狙えるのではないかという良書だった。公式問題集より解説が丁寧である点、公式問題集より問題に捻りがない点は、特に初学者にとってありがたいと思われる。
(2)公式問題集
直前期に不安に駆られて買ってしまったもの。結果的には購入して正解だった。
本番同様40問揃えた模擬問題が3セット分ついている点、類書に比べて過去問掲載数が多い点、全ての問題が2023年度以降の問題形式に再構成されている点が評価できる。特に模擬問題は良問ぞろいで、同じ記述を試験本番で何度も見かけた。公式問題集をメインの問題集にするかどうかは置いておいて、模擬問題3セットは直前期に絶対取り組むべきであることは間違いない。
6.勉強方法で改善したいと思ったこと
(1) 面倒くさがって条文をしっかりと読まなかったこと
「過去問の記述・答え・その理由」を覚えることばかりに夢中で、条文を少しも読まなかったことが一番の反省点である。結果的に合格できているので問題はなかったが、90点を超えるためには、対応する条文くらいはしっかりと読む意識を持つべきだった。
特に会社法では「条文をしっかり読んでおけば対応できた…」という場面がちらほらあった。今後の学習では、条文の素読も取り入れたい。
(2) 風邪を引いてしまったこと
(勉強方法とはズレるが)試験1週間前から風邪を引いてしまい、思うように勉強が進まなかった。試験当日もコンディションが万全ではなかった。
7.具体的な勉強方法
勉強方法については「問題集をとにかく解く」ということに尽きるため、特筆すべき点はあまりないと思われる。1か月の大まかな学習スケジュールを記載しておくので、法律学習歴があればこれくらいで合格できるという参考になれば幸いである。
<9月末>
ビジ法に出願。精選問題集を購入。最重要項目100(一問一答100問)を飛ばし、分野別問題からスタート。(ここがポイント。私は「学習初期段階で一問一答に取り組まない」派である。過去問に慣れる、5肢/4肢択一に取り組むことで知識を広げていくことが重要だと考えている)
<10月20日~27日>
精選問題集(最重要項目100を除く)の1周目を終わらせる。最重要項目100を1周する(これは1,2時間もあればすぐに終わる)。苦手で範囲が広い「企業取引・契約にかかわる法務」「債権の担保」「債権の回収」「債権者の倒産への対応」「法的紛争の予防と対応」「株式会社の組織と運営」の章についてのみ、2週目に取り組む。
<10月28日~11月2日(当日)>
公式問題集の模擬問題3セット分に取り組む。風邪を引いてしまったので、1日1セットで3日しか勉強できなかった。ここでもっと詰められれば90点台も狙えたかもしれない。
8.試験直前にやったこと
(1) 模擬問題を解く
上述の通り、試験1週間前から試験当日にかけて模擬問題に取り組んだ。本番慣れすることで、余裕をもって試験に臨めるようにしようという意図がある。
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↑ 汚いノートだが一応掲載。赤文字で間違えた問題とその理由をメモ。試験直前に確認できる。
(2) 体調を整える
試験1週間前から風邪を引いてしまったので、仕事と勉強以外の時間は睡眠に費やした。おかげで少しは体調がマシになったのではないかと思っている。
(3) カフェで精神統一
カフェが好きなので、当日は試験場近くのタリーズコーヒーでこれまでの復習をしながら心を落ち着かせていた。あまり気が高ぶっても良くないので、カフェインレスコーヒーを飲んでいた。
9.オススメの学習アイテム・アプリ
行政書士 過去問 2024 - 一問一答と過去問演習アプリ(TRIPS LLC)
ビジネス実務法務検定のスマホアプリはほとんどない。(強いて挙げるとすれば、公式問題集に付属しているデジタル学習アプリくらい。私は問題集をメルカリで売ることを考えてアクティベーションコードを利用していないため、このアプリすら利用できていない。)そこで、行政書士の過去問アプリをお勧めしたい。
このアプリは無料で行政書士の過去問9年分を解くことができる。私は通勤中に、民法・商法の一問一答を解くようにしていた。商法のランダム復習テストを解いていると、なぜかやたらと倉庫寄託契約に関する問題が出題されたことが印象に残っている。
10.これから受験する方へ
私と同年代(20代)の社会人におススメしたい試験です。法律資格試験の第一歩と言える立ち位置で、初学者でも比較的やりやすい内容かと思います。2級の内容が難しいと感じたら、3級から始めても良いでしょう。
ビジ法2級を合格したから何か良いことがあるとは正直全く思えませんが、この試験に合格することで、法律に関する基本的な知識や、「法律学習のスタートラインに立つことができたぞ!」という自信がつくのではないでしょうか。なるべく早く合格して、より難しい試験に挑戦できるように、沢山勉強していきましょう!
11.次にチャレンジしたいこと、取得したい資格
法律学習を進め、ゆくゆくは司法試験を目指そうと考えております。
直近では、
知的財産管理技能検定3級(2024年11月)
知的財産管理技能検定2級(2025年3月)
を受験予定です。
また、ビジ法1級の受験も考えています。こちらはビジ法2級より圧倒的に難しい論述試験ということなので、受けるとしても来年以降になると思います。
行政書士試験の受験、予備試験の受験、法科大学院の受験なども考えています。
以上です。ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
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