連載004 商業という経済を支える場をいかに企画しデザインしていくのか。 ホテルを中心にデザイン活動する東京オデッセイのデザインの流儀についてご説明いたします
東京オデッセイデザインの流儀 社名から
ちなみに社名となっているオデッセイとはギリシャ神話ホメーロスの『オデッセイア(冒険旅行)』からとっていて、わたしたち東京オデッセイと仕事をすると『想像もつかないようなデザインの冒険旅行』にいけます。
というつもりで命名しました。
とにもかくにもいい意味でお客様の期待を裏切る=冒険が結果お客様に『感動と笑顔』を提供することを信じデザインという冒険へ旅立って行きます。
東京オデッセイデザインの流儀その1
『デザインという絵を描く前の時間が重要』
手が自動的に動いてある意匠を作る、といった画家のような芸術家のような偶然が最高の美を生み出す、ということとは全く正反対の仕事をしているのが私たちのような商業デザイナーです。
商業という経済活動の場を支えるデザインには『理屈』、『マーケティングセンス』、『時代の流れを読む力』が求められます。
理路整然とデザインした店やモノが売り上げを伸ばし利益をあげることをあらかじめ想定してデザインをしていくのです。
私たち商業デザイナーはいつどんな依頼が飛び込んでくるかわからないので『常に社会の経済トレンド』や『流行の現象』などの情報に磨きをかけなければなりません、それはあたかもマーケッターと同じ感性が必要です。
デザインの語源は『計画を記号にあらわす』、『再びしらしめる』という意味。
ラテン語のdesignareに由来するといわれています。
つまりデザインとは『ある問題を解決する』ための思考と概念の組み立てのことであり、それを様々な媒体(空間、製品、出版等)で再表現すること。
特に商業デザインは『ある問題を解決する』しその商品が経済的に成功するための技術と言っていいのでないかと思っています。
この点が世の中にはないものを生み出そうとする芸術とは全く違います。
東京オデッセイデザインの流儀その2
『デザインする前に様々な情報を読み取る』
——お客様の要望を聞くということ。
すべてのデザイナーは日々お客様と話をし、お客様の要望をヒヤリングしている、はずです。しかし能動的に理論的にヒヤリングをしているデザイナーはそう多くありません。
ヒヤリングするというスタンスではなく『読み取る』→『読み解く』という気持ちでお客様のお話を聞くことが重要になります。
それには、その業界の動向、新旧の変化、トレンド、消費者のイメージ、さらには社会情勢、景気動向、商業トレンドなど事前に頭にはいってなければなりません。
事前リサーチ、マーケティング情報把握などの収集分析スキルが求められるということです。
そして
『なぜこの計画をするのか』
『なぜこの計画でなければならないのか』
を『読み取る』→『読み解く』ことを通し、
自問自答しながらそこにデザインの『種』を見つけていくことが重要です。
そしてそれがどのくらいの経済的インパクトを与えるのかを同時に想定しながら進行していくのです。
ここまではまだ『絵』を描いてはいけません。頭の中で想像し、頭の中でデザインをするのです。
『デザインの本質』を把握し
デザインすべき基本要件の把握をし
業態基本要件リストを作り
デザインの方向性を設定する
そしてここからがデザインを描くフェーズに入っていきます。
いよいよデザインが立ち上がっていきます。
もちろんデザインだけではありません。
建築確認申請業務や意匠計画、構造計画、設備計画、あるいは特殊な法規対応
そしてお客様との円滑な業務推進を司る営業本部、IT関連業務やCGグラフィックやWTプレゼンテーションなど様々な業務を融合させ、ひとつのプロジェクトを完成へと導いていきます。
さまざまプロセスを通り、様々な要素がひとつのデザインとなってお客様の目の前に現れます。
これが東京オデッセイのチームが一丸となって、ひとつの目的のために力を一点に集中しひとつのデザインを創り上げていきます。
東京オデッセイデザインの流儀その3
『驚きのスパイスを振りかける』
IOTやAIに
支配された商業施設やホテル。
睡眠、体調、健康をたちまち管理
眠るべき時間と温度、湿度を提示。
今夜見るべき映画、
聞くべき音楽、
明日のミーティングに必要な
情報のリコメンド
その人だけのパーソナルな領域
に踏み込み、
その人だけのホテルになれる
そんなことが現実に可能になる。
そしてそのビジネス概念を
『デザイン化』していく。
デザインとIOTやAI
の融合は、ワクワクするような
次世代ホテルの”種”が
埋まっているようです。
ありがとうございます。これからもたくさんの記事を更新いたします。