東京おでかけチャリティーナイトin仁和寺(後半)
こんにちは!東京おでかけプロジェクトです。
東京おでかけプロジェクトの活動は、「どんな病気や障害がある方も、診断のない方も、そしてそのご家族もおでかけイベントに参加してほしい」という想いから、医療や福祉の制度を使わずに、みなさまのあたたかいご寄付により運営しています。
https://note.com/tokyoodekakepj/n/n06c831bbc3c7
日々多くの方にサポートしていただき活動していますが、直接団体のビジョンや御礼を伝えたいという想いから、前回のシャン寿司につづき、2024年9月20日、京都にある世界遺産仁和寺をお借りして「東京おでかけチャリティーナイトin仁和寺」を開催しました。
今回は、前回のレポートに続き、どんな夜になったのか?後半のレポートをお届けします。
リストランテナカモトのスペシャルコース
ツアーを終えて、参加者が案内されたのは非公開のダイニング。
仁和寺の蔵に眠っていた古いドアだった木材を繋ぎ合わせ、仕上げられた素敵なテーブルに、この日のために用意されたセッティング。
いよいよディナーのはじまりです。
今回協力してくれたのは、自然豊かな京都府木津川市に静かに佇む隠れ家イタリアン「リストランテナカモト」のみなさん。
オーナーシェフの仲本章宏シェフは、フィレンツェに本店を置く三つ星レストラン「エノテーカ ピンキオーリ」で修業するなかでパスタ部門責任者を務め、その後もニューヨークや東京で腕を磨いた方です。
今回、このお話をご相談させていただいたとき
「いつも生産者や地域の方、社会のために何ができるか考えていて、お料理で協力できることがあるならぜひ協力させてほしい」
と快くお引き受けいただいたのですが、たくさんあるリストランテナカモトの名物の中でも大好きなノンアルコールワインは、いつか病気や障害がある子どもを育てる親御さんたちにもゆっくりと味わってほしいと企画を模索している一品です。
病気や障害がある子どもに何かあったとき、すぐに運転できるように、外出できるようにと、親御さんたちは自宅でも乾杯することは滅多にありません。次の企画は、1つ1つ手作りされたこのノンアルコールワインを味わってもらいたいと考えています。
そうしてはじまったリストランテナカモトの、この日のために特別に用意されたペアリングワイン付きのチャリティーディナー。
リストランテナカモトのコース料理には、パスタが2皿提供されるのも特徴。「エノテーカ ピンキオーリ」ではパスタ部門で責任者を務めていたタイミングで二つ星から三つ星に返り咲いた経緯もあり、仲本シェフのパスタにかける思いはひとしおです。
パスタはその日の分だけを仕込み、提供する時間に合わせて生地を伸ばし、茹で上げるのだそう。この日もお店同様に、作りたてのパスタをいただきました。
おいしく飲んで、笑って食べると東京おでかけプロジェクトの活動への寄付になる今回の企画。
次々に提供される見たことのない、美しくて上品な料理の数々、一皿ごとに丁寧にペアリングされたワイン。アルコールが得意な人も苦手な人も、同じテーブルを囲んで心地の良い時間を過ごします。
食の宝庫であるイタリアは、外食をとても大切に考えてるそうで、ふだんはシンプルな食事が多くても、レストランでランチやディナーをする際にはフルコースを注文することも少なくないそう。
本当においしい料理が味わえるとなると、移動に1時間や2時間かけてでもレストランへ足を運んで味わいたいという追求心を持っているそうですが、今回のイベントも、アクセスが決して良いとはいえない仁和寺まで全国からみなさんが来て下さったことは何か感慨深いものがありました。
そしてそんなたのしい時間はあっという間にすぎ、仁和寺の夜は更けていくのでした。
雲海が立ちこめる夜の拝観ツアーへ
国宝指定されている金堂
お腹がいっぱいになったあとは、今度は夜の仁和寺を貸切ってさらに特別なエリアに。まず参加者を迎えたのは雲海に包まれた金堂です。
金堂はもとは内裏紫宸殿を移築したもので、即位礼などの重要な儀式が行われていました。現存する最古の紫宸殿であり、当時の宮殿建築を伝える建築物として国宝に指定されていて、ふだんは非公開となっています。
荘厳な堂内の須弥壇には、仁和寺の本尊である阿弥陀三尊だけでなく四天王像や梵天像も安置されています。須弥壇の背面(裏堂)の壁に描かれた極彩色の「五大明王壁画」は、2018年秋まで370年以上非公開とされてきた壁画だったそうです。
外観を見ると、正面の七間はすべて漆塗りの蔀戸が使われている金堂。上に跳ね上げて開けるこの窓は、世界の建築史を見ても類例のない窓形式で金堂は内観だけでなく、外観も魅力たっぷりに楽しませてくれます。
輪蔵を備える経蔵
金堂をあとにすると、向かったのは重要文化財に指定されている経蔵。お経の本棚ともいえる輪蔵があります。
経蔵は江戸時代前期の17世紀の建造で、仁和寺の大再建のときに新たに造営されました。内部中央に八面体の回転式の書架が設けられていて、各面に96箱、計768の経箱が備わり、多数の経典を集めた天海版の一切経が納められているんだそう。
一切経は全国の寺院にも散見され、仏教の根本となる思想が記された経典であり、数も膨大にあるそうで、寺伝によると寛永年間に経典・密教儀軌などの膨大な聖教を整理した顕證上人が、それら膨大な経典の数々を保管すべく、金堂西側に経蔵を建立したそうです。
輪蔵は、押して回転することで輪蔵に収められているすべての経典を読経したのと同等の功徳を得られるとも言われて、周囲には釈迦如来などが安置され、壁面には八大菩薩なども描かれています。
「こういったものを中国から遣唐使たちが命がけで持って帰ってきたんだよね。感動したなあ…」
なかなか見ることのできない非公開の経蔵を見て、感慨深そうな参加者たち。何でも簡単に物も情報もネットで手に入る時代ですが、こういう場に触れると自分の五感を大切にしたくなりますね。
同じ時間、同じ場所ですごす
今回のイベントは、社会福祉法人や訪問看護ステーションで病気や障害がある子どもの預かりをしている方、行政やメディア関係者、企業に勤める会社員や経営者らが、東京おでかけプロジェクトを応援したい!と全国から集まってくれました。
東京おでかけプロジェクトでは、ふだんのイベントではもちろん、チャリティーイベントでも「日頃出会わないような人たちとの新しい人との出会い」を大切にしています。
いろんなことがあるけれど、人は人との出会いや出会い直しを通じて新しい自分に出逢ったり、いろんな答えが見つかったりするんじゃないかと思うのです。
日頃から応援して下さる皆さんが繋がっていくのをそばで見るのは、とっても嬉しい時間でした。駆けつけてくださった皆さん、本当にありがとうございました!
ご支援のお願い
継続的に活動を運営するため、東京おでかけプロジェクトでは、年間を通して寄付を募集しております。
医療や福祉の制度を使わない、この活動には会場利用料や、医師/看護師/ヘルパーと いった専門的なケアにあたってくれるスタッフ、 物品などの費用が必要です。
ご寄付いただける方は、いずれかの方法でぜひお願い致します。
◆振込み口座
三井住友銀行 中野支店 普通4994025
三菱UFJ銀行 中野駅前支店 普通 0576715
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◆クレジットカード決済・グッズ購入による寄付
※マンスリーサポーターも募集しています!
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Special Thanks
~ご参加いただいたみなさま~
市川望美 / 上原謙 / 岡本久子 / 大久保夏樹 / 金崎義真 / 亀澤真弓 / 鈴木早苗 /寺谷亮治 / 中村周造 / 福野達也 / 藤野英人 / 丸山美智子 / 山田豊久 /山田由美
■法人サポーター
(株)HITOMINA
■個人サポーター
池井淑糸 / 江成充 / 高橋洋平 / 三辻暁美 / 佐々木玲 / 小林よしこ / 市岡明香
■マンスリーサポータ―
永島崇子 / 山田豊久 / 山田由美 / 匿名1名
■撮影
吉澤健太
■特別協力
リストランテナカモト
Synager
■会場提供
総本山 仁和寺
(順不同・敬称略)