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「嫌い」ってすごくすごく大事な言葉

北海道の農家に住み込みで働きに行ったときのこと

そこの管理人さん(ひろこさん・仮名・60代)はよく口癖のように「あのお店嫌いなのよね」「この食べ物嫌いなのよね」という。

でも、全然その言葉使いやトーンに、嫌な感じはまったくしないのだ。

すがすがしいくらいに、言葉がさわやかに強く感じられた。

今まで関わった人の中で「嫌い」って言葉をよく使う人、周りにあまりいなかった。「これは〜苦手で」「ちょっと好きではない」みたいな婉曲的なやわらかい言い回しを使う人が多い気がする。 嫌いってストレートにいうと、あんまりいい気分にならないんじゃないか、ぐさっと言い過ぎじゃないかと。

自分の祖母が「嫌いってストレートにいう人嫌いなのよね。苦手って言えばいいのに」と言っていた。

だから「嫌い」って言葉もときにはしっかり使ったほうがいいと学んだ。

告白してくれたけど好きじゃない人。「嫌い」っていう。自分も相手もすっきりする。罪悪感はあるかもしれないけど自分の本音を相手に伝えるほうがいい。

もらいものとか誘われごとも(場合によっては)「嫌い」というワードも使ってみる。

好きか嫌いか、曖昧な言葉じゃなくてそういう日本語本来の言葉をしっかり使おうと思った。

そのことを気づかせてくれた、ひろこさんにすごく感謝している。



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