【第2回】PLATEAU×GIS 神宮球場でホームランを再現してみた
みなさんこんにちは!
東京地図研究社、広報販売グループです。
今回はPLATEAU×東京地図研究社、第2回目の投稿です!
みなさんはスポーツ、何が好きですか?野球・サッカー・テニス・ラグビー…色々とありますよね。
当社、東京地図研究社には様々な派閥(?)がありますが、中でも野球ファンがとても多く、アフター5で東京ドームや神宮球場に出向いて、楽しく乾杯しながら野球観戦をしています。今回は、そんな東京地図研究社イチの野球ファン、社員Tさんの挑戦です!
1.作成のきっかけ
PLATEAUを使った社内アイデアソンに挑戦するにあたり、TさんはGIS(地理情報システム)を使った新しいビジュアライゼーションができないかと策を練っていました。
東京都内の3D都市モデル(PLATEAU)を眺めていたところ、目に留まったのはLOD2(※)でリアルに表現された神宮球場(正式名称:明治神宮野球場)。
大の野球ファンでもあるTさんは思いつきました。
「この3Dモデルでホームランの放物線を再現できないだろうか??」
空に高く打ちあがるホームランの放物線は野球の醍醐味のひとつ。さっそく検討を始めてみることにしました。
2.ホームランの放物線を再現する
一口にホームランといっても様々です。
特に神宮球場はプロ野球ファンから「ホームランの出やすい球場」とよく言われています。そんな球場の特徴がよくわかるような ホームランを再現しようと、過去の試合の映像を見返し、見つけたのがこちらです。
【2021/09/26 東京ヤクルトスワローズ 山田哲人選手の30号ホームラン】
低い軌道でふわふわっと飛びながら、レフトポール際ギリギリに飛び込む。
この軌道の再現にTさんは挑戦してみました。
まずはボールの軌道を動画を細かく分析しながら、Excelを使って近しい放物線を表現しました。
神宮球場フェンスと東京ドームの両翼ポールまでの距離・高さはこちら。
再現した軌道は神宮球場ではギリギリスタンドインしますが、東京ドームではフェンス直撃止まりでホームランにはならないようです。このあたりが神宮球場が「ホームランが出やすい」と言われる要因の1つと言えそうです。
3.GISでホームランをアニメーション表現する
やはりホームランといえば、綺麗な放物線ですよね。せっかくなので、アニメーションで表現していきます。
Excelで計算した X・Y・Z の座標をGIS上に落とし込み、PLATEAUの3D都市モデルと重ねていきます。アニメーションとして表現するため、今回は1秒15フレーム(fps)ごとのポイントを用意し、そのポイントをつなぎ合わせることで放物線を表現します。
そして、ついに完成したアニメーションがこちらです!
ボールのサイズは見やすいように、多少大きめにデフォルメしていますが、
左翼ポールギリギリの・・・
バックネット裏の特等席で観戦するような「ワクワク」を感じていただけますでしょうか?(私は感じました!Tさんありがとう!!)
4.おわりに
これが本当に地図表現?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
GISとPLATEAUを組み合わせることでこんな新しい表現も可能になったと、
ワクワクを感じていただけたのであればうれしいです。
GIS上で表現することで、例えば同じ放物線を他の球場のモデルに移動させたらどうなるか?という比較も簡単に実現可能です。
また、近年は1球1球の打球速度や角度を計測し、分析するような取り組みが進んでおり、それらが一般に広く公開されるようになれば、色々な選手・シチュエーションの打球を同じモデルで比較する、なんてことも可能になるかもしれません。
他にも、GISと親和性の高い都市計画・建築の分野では・・・
・場外ホームランを防ぐために適切な防球ネットの位置・高さ
・新しいビルを建築したときに、ホームランの打球は何階から見えるか?
など、実務レベルでも応用が利きそうです。
最後にジャイアンツファンのTさんからのコメントです↓↓
次回、第3回もご期待ください!