衛星画像で見えた!ウィンブルドンのコートのひみつ🎾
1.はじめに
みなさんこんにちは!
東京地図研究社、広報販売グループです。
毎日、とても蒸し暑い日が続いていますね。
みなさまいかがお過ごしですか?
さて、今回は東京地図研究社のテニス好き!爽やかスポーツマンYさんからの話題です。
ウィンブルドンとは
テニスのグランドスラムの一つ「ウィンブルドン選手権」決勝が7/14に行われましたね。
イギリス・ロンドンで行われるこの大会は、グランドスラムの中で最も歴史が古く、伝統を重んじ白色のウェアの着用が選手に義務づけられることでも知られています。
グラスコートで行われる熱戦の数々に、毎年夢中になっている方も多いのではないでしょうか??
手間がかかる!コートのお手入れ
ウィンブルドンでは、コート表面が天然芝で覆われたグラスコートが使用されます。芝の持つクッション性により球速が出やすく、速いサーブやボレーが得意な選手が有利とされるそう。
会期中に使用されるテニスコートは全部で18コート。
メンテナンスにも手間がかかり、1年のうち5月~9月の間しか使えません。
特に、センターコートとNo.1コートのお手入れは特別で、毎年植え替えが行われているそう……!すごいですね👀
こちら、ウィンブルドンの会場のマップ↓
2.NDVIからコートの元気度を見る
衛星データの取得
では、本題へ!
大会で使用される18コートそれぞれの「元気度」を衛星データから取得した、正規化植生指標(植物の量や活力を示す。通称NDVI)の値から見ていきます!
衛星画像の取得はEO Browserから!
EO Browser とは、Sentinelを始めとする様々な衛星のデータを地図上で閲覧できる無償のウェブサービス。衛星画像のダウンロードも可能です!
GISでの処理
ダウンロードした衛星データをArcGISで処理します。
①コートごとにポリゴンを作成
②ラスター演算でコートごとのNDVIを計算
③結果をテーブルに出力しExcelへ
コートごとのNDVIの値を出力→Excelに。
NDVIは植物が反射する赤色光と近赤外光の量の差を測定します。
B04=赤外線の反射 B08=近赤外線の反射
式 (B08-B04)/( B08+B04 )
数値は-1~1の範囲で表され、-1に近い程植生は悪く、1に近い程植生が良い
つまり数字が大きいほど、植生が多いという結果となります。
得られた結果をグラフにすると…
「No.1コート」「centreコート」はオンシーズンは他のコートと同じグラフの動きに見えますが、オフシーズンは他のコートと異なるように見えます。
値が低い時期=植え替えが行われるオフシーズンとすれば納得ですね。
(ほかにも色々な要因があるかもしれませんが……!)
おわりに
衛星画像からは、植生以外にもたくさんの情報を得ることができます。
この場所の植生を解析したら面白そう!なんてアイデアがあれば、ぜひ教えてください。
さてさて、ウィンブルドンの決勝ですが、男子はスペインのカルロス・アルカラス選手、女子はチェコのバルボラ・クレイチコバ選手が優勝しましたね!来年も熱戦の数々に期待が高まります!
それでは、ご覧いただきありがとうございました!
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