医療を守る壁がまた一つ崩れた。厚生年金の加入要件の撤廃がもたらす世界
ひっそりとNHKのニュースになってた厚生年金の加入要件の撤廃の話。これも終わりの始まりの一つなんだよ。俺が一連の記事で伝えようとしているメッセージはどれもこれも繋がってるんだ。評価ってのは自分が下すんじゃない。他の誰かが勝手に下すものだ。これがピンとこないならそれはそれでいい。どうせ説明したってイメージできないだろうからな。
はじまりは去年だっけ。この話がチラホラと流れてきて2024年の12月にはっきりとまとまったよな。あの時は時期はあやふやだったけど遂に時期も出てきたよ。
これは「106万の壁」っていうのが、俺らを守るウォール・マリアだったって話なんだ。そうこれは過去形だよ。もう決まったから必ず実行される。壁はすでに壊れたんだ。
「106万円の壁」の撤廃時期
賃金要件の撤廃を 2026年10月 を想定。
企業規模要件の撤廃は 2027年10月 を予定。
個人事業所の従業員5人以上を対象にした適用拡大は 2029年10月 を想定。
これが何なのかわかるかい。「俺らには関係ないじゃないか?」そうかいお花畑野郎には分からないんだな。頭の中で1つだけの花でも咲かせてればいい。そういや最近、俺を含めたおっさん達がやたらとノスタルジックになっているか分かるか?それはさ、生まれたときには当たり前だった国民皆保険がなくなるからだ。少なくともその形は大きく変わることが確定したんだ。そりゃノスタルジックなポエムも飛び出るだろ。
俺らにもちょっとした良心ってのがある。みすみす犬死にする若者は見たくないんだよ。おっとそこの40代、お前も十分若者だ、勘違いすんなよ。
もう少しファクトを追っていこうか。
一連の見直しにより約200万人が新たに厚生年金の加入対象になる。
「週20時間以上」という要件は引き続き適用されるため、これが新たな「壁」になる。
年収156万円未満の労働者に対しては、企業側がより多く社会保険料を負担する。
貧乏人からも学生からも再雇用の年寄りからもパート主婦からも金を取ろうって国は言ってんだよ。そして会社に対しては「人を雇ったら負け」を加速するぞとの宣言だ。イカれてんだろう?
そしてこれがどのような変化をうみだすのか、もうわかるだろう。時系列でまとめてみよう。
▶️労働者の手取り給与の減少
約200万人の新規加入者は社会保険料を負担することになり、短期的には可処分所得が減少。
特に低所得層にとっては負担感が大きくなる。
▶️企業負担の増加
労使折半である保険料の仕組み上、企業側のコストも増加。年収156万以下を雇うと折半どころか更に多く払う仕組み。これは人件費削減のための雇用抑制、更なる非正規雇用の増加を招く。
この矛先がどこに向くのか?本来は社会保険料の支出の最大は年金だ。年金を貰っているのが誰かなんてガキでも知ってる話だろ。でもこんな単純な事実に誰も触れない。いつだってターゲットは俺らだ。
▶️社会保険料の用途に対する不満
保険料が高いと感じる労働者や企業が、その負担の正当性に疑問を持つ。特に医療保険制度が適切に運用されていないという根拠のない社会の不満が医療分野に集中する。
▶️ヘイトの対象としての医師
医療費は医師の報酬に使われているという、誤った認識を持つ一部の人々が医師を批判の対象とする。
不思議なことにあいつらは医療ってのは医者だけが関わってると思ってる。いまだに薬を沢山出すと医者が儲かるなんて数十年前の話を持ち出されても俺らとしては意味不明だよ。検査したってキット代やら業者に払う金でアップアップだろ。オペにしたってディスポをディスポしてたらオペしない方が儲かるかもな笑。
ハックも流行るだろうな。
週19時間50分勤務のシフト、年収155万9000円でシフトゼロ、なんちゃって業務委託etc.
でも穴がスゴい速度で塞がれる時代になった。
厳重なバグチェックするより、あとから塞いだ方が早いことにあいつらも気付いたんだろ。もはやハックという発想が古すぎる。非医師を業界に入れたせいで終わったんだよ。
そして結末はシンプル。
医者の年収は800万になる。
ま、その頃にはキャベツが2000円になってるかも知れないけどな。
もちろん今も昔もこれからも、上位数%にとってはどうでもいい話だろう。これは医者の腕というより、金の匂いがわかるかどうかの優劣。こういうのは努力が意味を成さない才能の世界の話だから、上位層には超イージーモードなるかも知れん。何をやっても負ける要素なんてないからな。
でもそれじゃ美しくない。
俺らにとって当たり前の美しさとは、日々診察をして、困ってる人の助けになることだ。
この矜持がない奴は、正しかろうが俺は嫌いだ。だからこそ俺らは医療で金を稼ぐ時代をオシマイにしなければならない。
最後に思い出話をしよう。
俺は1982年に老人保健法によって少額自己負担が始まるのを、親父のクリニックの受付で体験した。俺の生まれる前の1973年に始まった老人医療費の無料化は10年も経たずに終わったんだ。
あの時の老人どものヘイトは今でも覚えてる。
「俺から金を取るのか!」
「医者は金儲けばかりで許せない!」
「もう二度と来ない、詐欺師どもめ!」
それを決めたのは国だよ、ボケてんのか?と、返せるほど小学生の俺は擦れてはなかった。よくわからないままに大声で怒鳴る年寄りどもに身をちぢめてごめんなさいと謝ったよ。とても悲しかった。
あの時からこうなるのは分かっていた。そんな俺がまさか医者になるとは思いもしなかったけどな。どう生きるかなんてのは、それぞれ好きにすればいい。
美しさも人それぞれだろ。
でもさ、あの時の老人達みたいになんなよ。
マジでダセぇから。
俺は母親が亡くなったセンチメントでガラにもなく蜘蛛の糸を垂らしてる。誘導も煽りもしない。どちらにしろ俺は勝手に先に行く。
アディオスアミーゴ、お互い頑張ろうぜ。
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