トップ10%の創業者に見られる4つの特徴
「超優秀な創業者は他の平凡な創業者と比べて何が違うのだろうか?」
Yコンビネーター(YC)のパートナーであるマイケル・サイベル氏によると、これまでにYCの13回のスタートアップ・プログラムで2500人以上の創業者を観察した結果、トップ10%の優秀な創業者には共通する4つの特徴があるそうだ。
□ 実行力
優秀な創業者には、実行力がある。彼らは定期的に行われるYCのオフィスアワーで、これから取り組もうとしていることをYCパートナーに伝え、2週間後のオフィスアワーでは必ず自分たちが言ったことを実行してくる。そして、その取り組みを実行した結果から何かを学んでいる。また、「計画→実行→学習」というプロセスを何度も一貫して実行している。
□ 圧倒力
あなたが有言実行し続けると、人びとはあなたを有言実行する人だと認識するようになる。そして、常に有言実行する人と働くことは、人びとを圧倒させる。人びとはあなたが恐ろしいほどすごい人であると思うのだ。創業者に圧倒力があると、創業者に対する敬意が自然と求められるようになり、創業者の意思決定が尊重されるようになる。なぜなら、創業者に実行力があることが分かっているからである。ステークホルダー(社員、投資家、YCパートナーなど)はあなたの実行力に圧倒され、あなたが設定するタスクやゴールに応じるだろう。
圧倒力は実行力から派生し、実行力があるほど圧倒力は強くなる。そして、創業者が圧倒力を持つことは重要である。
□ コミュニケーション能力
スタートアップではステークホルダーとの良いコミュニケーションが求められる。優秀な創業者はコミュニケーションが上手で、たとえば自分たちが取り組んでいることを誰にでも簡潔に伝えることができる。簡潔に伝えることができると、投資家から適切な助言を得たり、入社を希望する人をうまく説得したりする可能性が高くなる。信じられないことに、多くの創業者は自分が取り組んでいることを簡潔に説明することができない。
□ 内なるモチベーション
スタートアップは常に失敗するゲームである。物事がうまくいかないときに、がっかりしすぎないことは重要である。打ち負かされてもモチベーションを保ち続けられることは、優秀な創業者の資質の1つである。
以上の4つがトップ10%の優秀な創業者に共通するものである。世の中には「アイデア」が大事という意見もあるが、スタートアップ初期の会社が良いアイデアを持っているかどうか判断するのは通常難しい。また良いアイデアかどうかの判断をするのは市場にいるユーザーである。そのため、アイデアは優秀な創業者の共通点としてリストアップされないそうだ。