天つかさ徹底解説🐉✨〜纏編〜
おはようございます!
24纏制長を務めました、るーくと申します!
天つかさ徹底解説ラストを飾るのは〜、おーえいっ!
纏解説編です!!!
個人的に天つかさ纏は東京花火史上一番かっこいい纏になっちゃったんじゃないかなーなんて思ってます!
そして今年はとても有難いことに5年ぶりに光が丘の地で纏のお披露目をさせて頂くことができました!
こちらは東京花火OBであり、纏制でもあったチャリさんに撮って頂いた纏お披露目の動画になります!是非まだ見てない方はもちろん、もう見たよという方も何度も見ていただけると嬉しいです!!!
〇メンバー紹介
ということで24纏制のメンバー紹介です!!!
纏制は毎年、3回生2人、2回生2人の計4人で制作に励んでいます!
左から!
⚔️るーく(3回生)
🐹おさつ(2回生)
🐕そうえい(2回生)
🥥ひろあき(3回生)
今年はこの4人で制作させて頂きました!!!
4月末に構成会議を始め、5月頭から振り作りが始まりました!サラッと振りが決まるパートがあれば、なかなか決まらず1日かけてもほとんど進まない日もあり、結局振りが完全に完成したのは内部お披露目の前日、、、!なんてこともありました笑
〇こだわり
そもそも花火における纏の役割とは、という所から説明させていただけたらと思います!
東京花火は纏を演舞に取り入れている数少ない学生チームです。そして、纏は隊列の先頭で踊り、後ろにいる踊り子達を鼓舞をするという役割があります!
そして他の4制作がたくさんこだわりを持って制作をしてくれていたように、纏制の中でも振りを作る上でここは譲れない!と決めていたポイントがいくつかあったので紹介します!
①隊列美を崩さないこと
個人的に東京花火は隊列美が特徴的なチームであると感じています!振り制のみんなが考えてくれた隊列を先頭に立っている纏が乱しては意味が無い!ということで踊り子の隊列移動に合わせて、纏もその隊列が一番映えるように隊列移動をしています!
②元振りとの親和性
どうしても纏は先頭に立つことで誰よりも目立ってしまいます。でも纏だけじゃなくて踊り子も演舞全体も見て欲しい!ということで元の鳴子振りとの親和性をたっくさん意識して纏制作を行いました!
③綺麗さと力強さの使い分け
天つかさは曲も鳴子振りも綺麗に流れるようなパートと龍のように力強いパートに大きく分かれています。ずっと綺麗に優しく纏を振っていても花火らしい纏とは言えないし、ずっと力強くブンブン振っていてもお客さんに飽きられてしまう、、、ということで今年は恐らく例年以上に演舞の中での強弱の使い分けを意識しながら制作しました!
ざっとこだわりポイントはこんな感じです!これらの点を踏まえて改めてお披露目動画を見てみると新しい発見があるかもしれませんね!
〇振り解説、制作秘話などなど
ここからはなかなかマニアックな話になると思うので興味ある方はどうぞ!纏の動作の名前も覚えるチャンスです!!!
お披露目動画の秒数やパート名も書いておくので照らし合わせて読んでみてください!
☆前口上(0:00~0:11)
演舞のつかみ部分。元振りがここで一気にお客さんを花火の世界に引き込むというコンセプトだったので、纏もそこを意識して制作しました!今までにない纏を前に差し出す形にしました!
☆イントロ(0:12~0:29)
最初の手を下に突き刺すような振りで、提灯側を下に落とすか、柄を下に落とすかでかなり悩みました!悩みに悩んだ。結果柄を下に落としたい派の熱弁によって決定しました!ひろあきのこだわりポイント!
その直後の肩で纏をはじくような振り(通称:肩パン)を入れるかでも悩みに悩んだ結果、肩パンしたい派の熱弁によって入れることに決定!今となってはインパクトがあってすごくお気に入りです!
26秒あたりの回転させる振り(通称:横平面回し)は元振りの手の動きとの親和性が綺麗に見えるポイントです!
☆疾風(0:30~0:50)
特に親和性を重視して作りました!演舞の前半で男振りも女振りもみんなで同じ振りで、雲を切り裂いて悠々と舞う龍のようなかっこいい振り、これぞ天つかさ!というような振り。纏にぴったりなパートで振っていてとても気持ちがいいパートです!
35秒あたりの纏を上45度に片手で持っていく振り、その後の両手を開いてから回る振りなどやりたかった振りがたくさん実現しているパートでもあります!
39秒あたりの右に纏をさしてから頭の上を回す振りは、元々は別の振りでした!一通り振りが作り終わった後での修正でこの形に落ち着きました。鳴子振りとの親和性と緩急のつき方がすごく揃っていて大好きな振りです!かっこいい。
44秒あたりの頭の後ろをくるっと回す振りはおそらく過去にない振りで、内部お披露目や光が丘でのお披露目の後に現役の纏衆や昨年引退された纏衆のメンバーから訳がわからないと言われました!笑
この振りのように今年は新しい纏の扱い方がいくつか出てきます!この代の4人だったからこそ生まれた振りです!!!
48秒あたりからの隊列移動は男振り同士、女振り同士が移動後1列に重なり、2列の隊列になります。纏振りもこの2列とぴったり重なるように作りました!(お披露目では少しずれてしまったのでこれからの伸び代、、、!)
☆曇天(0:51~1:13)
51秒あたりの振りでは纏は外側に移動して、内側の2列の振りを目立たせるように意識しました!このようにこだわりポイントでも解説したように隊列一つ一つを意識して制作していたことが伝わってくれると嬉しいです!!!
0:57~1:02あたりの振りは親和性がありすぎて制作をした身でありながらびっくりしました!また、纏は動きが大きくなってしまう分、鳴子振りに比べると細かい振りの表が難しいです。そういった点を纏を回転させることや、纏をさすような振りを丁寧に行うことで工夫して表現しています!
1:03から始まる男振りのかっこいい見せ場である振りは、どうしても纏は大暴れするしかありませんでした!この大暴れ振りはサツ考案。
それに対して女振りのしなやかな振りは、纏も回転させる振りや、流れるような振りを使うことで親和性を保ちました!
☆開放(1:14~1:31)
制作の中で一番苦労したパートです!鳴子振りが最初は同じ振りで、途中から左右対称の振りになっているこのパートは、細かい動作ができない纏では大苦戦でした、、、!
1:20あたりまでは苦戦せずに決まったのですが、「空陰り」という歌詞の部分で鳴子振りがペア同士で目を合わせる振りになっています。ここの纏振りがとーーっても難しかった!思い浮かばずに後回しにし続けて、このパートだけ考えて終わった日もあったような気がします。最終的には頭の上を回転させる振りをそうえいが提案してくれました!2回生の2人が本当に優秀でした!
そしてこのパートは鳴子振りの綺麗な隊列移動を隠さないように、あえて纏は位置を変えずその場で振り続けることにしました!かなりこだわりポイントです!
☆静寂・高知節(1:32~2:16)
最初の座る振りは過去の演舞にも何度か登場していてそのリスペクトも込めて纏を脇に閉まって座る振りになりました!
立ち上がった後の縦平面の回転や前からの連鎖振りに出てくる体の後ろを通す回し方(通称:ラキ回し)など、このパートは纏特有の動きを使いつつも親和性がある纏の良さが遺憾無く発揮されたパートだと思っています!
そして男振りが扇子を女振りに渡す振り、、、大苦戦でした。まず元振りとの親和性を保つべきなのかというところから議論が始まり、女振りの座る振りをどう表現するか、どのように綺麗に見せるかなどたくさん案を出し合ってこのパートだけで2時間くらいかかりました!でもすごく綺麗な振りになって大満足です!!!
☆雷鳴(2:17~2:33)
最初の振り向きからの振りは自信作です!思いついた時からこれしかないと思って自信満々で案を出しました!纏を正面に向けるか横向きで持つかは話し合った結果後ろからの立ち上がりをよりはっきりと見せるために、纏が目立たない正面に向けることに決めました!
2:25あたりの肩に担ぐ振りは左右の纏で斜め下を指しているところから肩までの距離が違うけど、到着のカウントが揃うように意識してます!
六連打の振りはなんと内部お披露目の前日に決まりました!笑
連打へ入る部分の振りが親和性の観点から体の後ろで持ち替えて頭の上で回す振り(通称:龍の巣)しかないということになり、その後の連打自体の振りがなかなか思い浮かびませんでした、、、!その結果この短いカウントの中で水平面、斜め平面、横平面を通るブンブンな連打になりました!ハヰカラの連打のリスペクトも込めつつ、あの代の纏を超えようということで後半の三打は肘回しにしました!
☆サビ1(2:34~3:01)
このパートは特に踊り子たちの隊列を隠さないという意識で作りました!途中で男振りの偶数列が外側のテレコに出てくる振りがあり、纏は基本テレコで踊っているため纏がその場で踊ってしまうと完全に偶数振りを隠してしまう、、、ということになり、構成会議の段階でたくさん議論しました!
その結果僅かな差ではありますが、纏も少し外側にずれて踊るということになりました!あまり気づかないかもしれませんが実はこんな工夫もしてるんです!
2:45~ ここにも肘回しが登場します!そして密かなこだわりポイントとしては、肘回し後の回るタイミングを元振りの首切りのタイミングに合わせてます!!!
ここからも隊列移動のこだわりが詰まっています!纏が少し外側に移動し、男振り偶数がテレコに出てから前に出てくることで、逆Vの字のような綺麗な隊列になるようにしました!
その後の「さーさよっちょれよ」の部分の回るかっこいい振りは纏も最大限カッコよくやりたいということでこの形に。左振りは左手のみで斜めを切る振りのためかなりきつそうです!ここの斜め平面が天つかさ纏で一番難しいポイントだと思っています!
2:51~2:54 あたりでは、外側に広がっていたところから真ん中に集まり、重なってよっちょれのポーズをすることで、鳴子振りだけでは空間が空いてしまう真ん中部分を埋めました!お披露目後に振り制に褒めてもらえてすごく嬉しかった!
真ん中で重なった後はうらら以来のはっきりとした前後入れ替えをしています!基本纏は右振りが前で始まり、今までの演舞では途中で前後を入れ替えても、もう一度入れ替えを行い最後も右振りが前で終わるとうのが定石でした。しかし、今年はこのパートで前後を入れ替えてからはそのまま最後まで左振りが前で踊ります!こういった面でも新たな挑戦をしています!
☆大連鎖・花火讃歌(3:02~3:15)
新たな挑戦という面では、連鎖のタイミングという点も挙げられます!今までは連鎖の振りは鳴子振りが4列あるうちの内側2列(2番目と3番目)に揃えるというのが基本でした。しかし、連鎖の動きをはっきりと見せたい!ということでここの連鎖では2番目と4番目のタイミングで連鎖を見せることにしました!
3:05あたりで登場する片手で大きく回す振り(通称:デカ回し)。これは絶対に入れたかった振りでした!ハヰカラやかみはかりに出てきた振りで纏が一番大きく見える振りだと思います!今年のデカ回しは歴代演舞で一番スピードが速いです!!!内部お披露目ではここで湧きました!
花火讃歌の振りは親和性とかっこよさの共存を目指して作りました!実はここの振りは光が丘でのお披露目の二日前に振りを作り直しました!内部お披露目後もなぜかこのパートだけ納得がいかず、ギリギリになって振りを変えることを決意しました!最終的に納得いく形で皆さんにお披露目することができてよかったです!!!
☆サビ2(3:16~3:59)
今年はサビ2に入ってすぐに纏を打ち上げることにしました!最初の方でも述べたように纏は踊り子を鼓舞するというのが1番の役目であり、打ち上げは一番踊り子を鼓舞する力があると思っています!だからこそみんなが打ち上げを見れる場所に入れたいという思いがありました。打ち上げる瞬間踊り子たちは上を見上げる振りをしているので理想と一致していて打ち上げ甲斐があります!!!
なんといってもお披露目動画の打ち上げの画角が素晴らしすぎて衝撃を受けました!チャリさんの纏への愛が伝わる動画にもなっています!笑
3:24~ ここでは元振りは男女が重なって高低差を見せる振りになっています!振り制のみんなからこの振りが纏を意識して作ったと聞いていたので纏同士真ん中で重なりたい!という思いもあったのですが、移動が難しかったことや最後の決めポーズと被ってしまうという理由で泣く泣く断念しました。その代わりにここでは東京花火のポーズ(片手で纏を45度に持つ振り)を入れました!想像以上に親和性とかっこよさがあり、歴代一の花火ポーズだと思ってます!!!
3:39~ ここの元振りは男女振りがペア同士で目を合わせている振りになっています!実はここ纏も同じポジションで目を合わせているエモいポイントなんです!前後入れ替えで左振りが前に出てきてるからこそできた振りです!
☆アウトロ(4:00~4:23)
天つかさは鳴子振りがどこも魅力的すぎて、どうしても親和性を取ることができないフルの龍の巣を入れる対明画がありませんでした。アウトロの前半は同じような動きが繰り返されているため、入れるならここしかないということで龍の巣をすることに決まりました!
親和性がなくなってしまう分すごく不安だったのですが、お披露目の動画を見て、偶数がテレコに出てきて、ラストにかけて盛り上がっていく感じと上手く調和していて、ここに入れて大正解だったと感じました!
4:12~ の片手で回転させて脇にしまう振りはそうえいが考えてくれました!元振りが左から波のように早く連鎖していく様子をなかなか纏で表現できずに悩んでいましたが、最終的にとてもかっこよくぴったりな振りができました!特にお気に入りの振りです!!!
最後の決めポーズはとっても悩みました!
鳴子振りが全員同じ角度で終わるため、決めポーズで纏をクロスさせてしまうと最後の最後に親和性を崩してしまうかもしれないと構成会議の時から悩みに悩みました!たくさん案を出して、纏制以外のメンバーにも協力してもらって最終的に、前がみんなと同じ角度で纏を持つ、後ろがなるべく纏の柄の部分を見せないように肩を入れて逆の方向を指すという形をとることで親和性と纏のかっこよさを最後まで保つことに成功しました!!!
振り解説は以上になります!纏制のこだわりがたくさん伝わっていたら嬉しいです!
また、どこいこサービスの公式チャンネルには2回生の纏制が先頭に立つ動画もあるので是非ご覧ください!誇りの後輩です!
○最後に制作員からメッセージ
⚔️るーく
ここまで長々と読んでいただきありがとうございました!制長としてみんなをまとめて頑張ろうと意気込んで始まった制作期間でしたが他の三人が頼もしすぎて助けられてばかりでした!先輩後輩関係なくたくさんの意見を言い合える仲で、全員が同じ土俵に立って全員で制作に向き合ったからこそ、この4人だったからこそ完成した天つかさ纏だったと思います。他の制作とは制作期間が異なる纏制作。他の4制作が作り出してくれた天つかさという演舞をより良いものに進化させられるように、そして歴代の纏制から受け継いだバトンをまた次に繋いでいけるように精一杯努力しました!全て出し切ったし、悔いはありません!
花火の象徴でもある纏を、天つかさ纏を、そして天つかさという演舞自体を、私たち東京花火をこれからも皆さんに愛していただけたらとても嬉しいです!
是非今回の解説を踏まえて何度も動画を見てみてください!そして、お祭りで一緒に楽しみましょう!どこかでお会いできることを楽しみにしています!
🥥ひろあき
ここまで読んでくださりありがとうございます。るーくはもちろん、後輩の二人も尊敬するところばかりで楽しく制作できました。僕にとって大好きな纏と関わる時間はかけがえのないもので、最後の制作が終わってしまって寂しい気持ちも少しあります。それだけ天つかさ纏には持てる全てのこだわりと想いが詰まっています。それは全ての制作と花火っ子、4人の纏制と10人の纏衆という最強で最高な仲間がいてくれたからこそできたものだと思うし、演舞を作り上げてくれた19代目の全ての仲間が誇りです。自分自身が歴代の纏や纏制に憧れたように僕たちの纏が誰かの憧れに、そして天つかさが誰かの心を動かし、愛される演舞となりますように。
🐕そうえい
入った時からずっと憧れていた纏制に入って、最初は自分じゃ役不足なんじゃないかなって思うこともありました。けど互いの意見を尊重しあえる3人とだったからこそ、僕も自分の意見をしっかりと言えたし、悔いの残らない良い纏ができたと思います。本当に感謝しかないです。元々仲が良い人しかいなかったので自分にとってはずっと楽しい制作期間でした。4人でたくさん考えた要所要所に散りばめられた踊り子との親和性を感じ取ってくださったらすごく嬉しいです。
🐹おさつ
天つかさの纏は元振りとの親和性をとても大切にしているので、前から踊り子と一緒に見てもらうと凄くマッチしてるのが分かるんですよね〜!
その上で鳴子振りを忠実に再現するだけじゃなくて、纏らしさ・求められてるカッコ良さとのバランスが絶妙だと思います。
先輩2人と同期2人しかいないからこそ、振り作りで突飛なアイデアを出したいって思ってたんですけど、正直他の3人は勉強になることばかりで、まだまだこれからだなと思いました。
そんな試行錯誤と皆の拘りが詰まった纏となっていますので、是非注目して観て頂けると嬉しいです!
ということでこれにて天つかさ徹底解説完結です!
次回何が上がるかはまだ未定なので楽しみに待っていて下さいね!
5制作の想いが詰まった天つかさをこれからもお楽しみに!!!
纏制長@みんな高知がんばれ💪
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