サラリーマンをやりながらお笑いの養成所に通い始めた話
こんにちは。東京Gokinjozのばばにゃんです。
このnoteは我々がやっているポッドキャスト番組「東京Gokinjoz #東京近所話 🗼」の公式noteですが、あんまりルールに縛られずに自由にやっていこうと思っています。
ということで、今回はメンバーの一人であるばばにゃんから、ポッドキャストとは特に関係ない個人的な話をさせてください。
タイトルの通り、2022年の4月からお笑いの養成所に通い始めました。
そうです、お笑い芸人を目指す若者たちが夢を持って門を叩くとされるあの養成所に、29歳会社員である僕が通い始めちゃいました。
そもそもなぜお笑いを志したのか
ことは、2021年のR-1グランプリにエントリーしたことから始まります。
2020年のクリスマスあたり、いつもの仲間内で飲んでいたところ、2021年の春に決勝が行われるR-1グランプリのエントリー期限がその日までということが判明しました。
もともと僕がお笑い好きであったこと、ズブの素人でもエントリーシートを書いて期限内に発送すれば誰でも出場できるという激低な参加ハードルだったこともあり、半ばノリでその日にエントリーします。
テンション上がって投稿したのが下記のツイート。今思うと出場すること自体に舞い上がってるのが非常にダサいなと思いますが笑、黒歴史ということでこれからもツイ消しせず残しておきます。
披露したネタは「お笑い芸人になったらやりたいこと」というフリップ芸で、結果は当然のごとく1回戦敗退でした。
参加することだけで満足していたため、ショックを受けるという次元ですらなかったのですが、その時からお笑いに対して目線というものが少しずつ変わり始めました。
一お笑いファンとして見て楽しむだけでなく、実際にお笑いを自分で作ってみるということに興味を持ち始めたんです。
人生で一番悔しかったM-1グランプリ1回戦敗退
時は流れ、2021年8月。お笑いファンのみならず、もはや国民的行事ともなったあのコンテストのエントリーが開始されました。
そう、漫才日本一を決めるM-1グランプリです。
前述の黒歴史ツイートのおかげで、僕がR-1に出場したことは知り合いには結構バレていたのですが、それを面白がってくれた会社の同僚とコンビを組み、M-1グランプリにエントリーすることになりました。ちなみにM-1も同じく、ズブの素人でもエントリーシート書いて期限内に配送すれば誰でも出場できます。
R-1グランプリ終了後、お笑いをやるって楽しいんだな〜ということに気づいた僕ですが、サラリーマンという日々に忙殺されているとそんな気持ちも徐々に忘れていくことが増えていました。
6月にはコント日本一を決める大会であるキングオブコントの1回戦があり、実際にエントリーもしていましたが仕事で調整がつかず不参加。
そんな経緯もあったので、M-1グランプリはガチで臨もうと決意し、しっかり時間を作って本当にめちゃくちゃ練習しました。
仕事終わりや週末を使って、相方が考えてきたネタをもとにネタ合わせしまくる日々。素人なりに、1回戦突破を目指せるのでは?というクオリティまで仕上げて本番に臨みました。
渋谷にあるシダックスカルチャーホールという、一般人が立つにはあまりに立派すぎるハコで2分間、自分たちの精一杯の漫才をぶつけました。ネタを飛ばすこともなく無事やりきり、少ない観客の中でも笑い声はかすかに聞こえていたような感じもあって、少なくとも自分たちの中では確実な手応えがありました。
「これ1回戦突破出来たんじゃね?」
現実が見えてなさすぎて過去の自分を引っ叩きたくなりますが、当時は本当にそう思っていました。
ところが、結果は1回戦敗退。今思うと当然の結果なんですが、その時は本当に本当に悔しかったんです。
受験で志望校に落ちた時、部活の最後の大会で負けた時、すごく好きだった女性に振られた時、仕事で魂を込めて臨んだ案件が失敗に終わった時、30年弱も生きていると悔しいことは当然たくさん直面してきたけど、
誇張なしで、人生で一番悔しかった。
禁煙してから手に取ることがなかったタバコを3年ぶりにコンビニで買い、家で吸いながらストロングゼロを飲みました。酔って夜中の代々木公園をMOROHAを聴きながら独りで歩きました。
その時気付いたんです。
俺の人生で、ここまで熱意を捧げられることってあっただろうかと。
お笑いというものに、人生をかけて本気で取り組むべきでなのではないかと。
お笑い養成所にいくことを決意した日
M-1敗退以降、同僚である相方と「お笑いをやる日」というのを定期的に設けました。相方が作ってきたネタをブラッシュアップしながら日々練習し、お笑いプロダクションが開催するネタ見せと呼ばれる場所でプロの前で披露したりもしました。
とはいえ、サラリーマンとして忙殺される日々を送りつつ、確固たる目標が定まらないまま"やる気だけ"でやっていると、あの時感じた熱意というものが徐々に薄れていきます。
もしかすると、このまま趣味の一つとして昇華していくのかもしれない。
でも本気でやりたい思いはある。
てか本気でやるっていっても、どうすればいいんだ?
そんな思いを抱えつつ、東京Gokinjozの収録終わりにいつものようにヨウヘイさんの家で飲んでいると、メンバーのユイからこう言われました。
「一度、お笑いの学校に行ってみたら?」
なにより、その時一番僕に欠けていたのは、お笑いに対するコミットでした。熱意だけは中途半端にあるものの、本気で飛び込むことに対してどこかで恐れていたんだと思います。
もともと意志が弱いタイプである僕は、養成所にいって自分の人生をお笑いに投じる覚悟を強制的に作る、というのは一つの選択肢として考えていました。
そんな中で、平日は会社員をしながら演出家としても舞台を本気で創っているユイからの提案は、最後のひと押しとしては十分でした。
その次の日、僕は養成所に通うことを決意し、ホームページから面接のエントリーをしたのです。
松竹芸能養成所というところでお笑いを学んでいます
僕がいま通っているのは、松竹芸能という歴史ある芸能事務所の養成所です。
皆さんご存知、吉本興業さんの養成所「NSC」を筆頭に、いわゆるお笑いの養成所は結構ありまして、お笑い芸人が多く所属する芸能プロダクションはそれぞれ独立したお抱えの養成所を構えることが多いです。
その中でも僕が松竹芸能の養成所に通い始めた最大の理由は「講座が土日に集中していること」です。松竹含め、お笑い養成所の詳細についてはこのnoteでは割愛しますが、もし気になるという方がいればぜひ飲みに行きましょう。
4月の2週目から本格的に通いはじめて早1ヶ月、めちゃくちゃ充実した日々を送っています。平日働きながら土日お笑いにコミットをする、というのは、予想をはるかに超える厳しさと大変さがありますが、それを補って余りある楽しさを感じています。
本気の講師陣の方々と、本気の仲間たちと、一人前のお笑い芸人としてどうするべきかのイロハを叩き込まれる日々が、こんなにも最高な時間だとは。
僕のことをよく知っている方はご存知だと思いますが、トークは下手だし、一発ギャグがあるわけでもないし、モノマネが上手いわけでもないし、演技やダンスなどの身体表現の経験もないし、クラスの中心でウケを取っていたタイプでもありません。
いわば、お笑いをやっていく上での素養が全然足りてない中で、養成所というのは基本から体系立ててみっちり教えてくれる願ってもない場所です。毎週講座に通うたびに、お笑いってこんなに深いのか…と痛感しています。
そして何度もいいますが、めっちゃ楽しいです。
ユイさん、改めて背中を押してくれてありがとう。このnoteで感謝を伝えておくね。
サラリーマンは当分辞めません
ここまで直接的には触れてきませんでしたが、サラリーマンという形態を辞めることは考えていません。むしろ、お笑いにコミットしようと思ってからは、平日の仕事は今まで以上に本気でやろうと思っています。仕事もお笑いも100 : 100でやるという決意をしたので、逃げずに頑張ります。
もちろんデメリットがあることは承知していますが、そういう人生を歩むことを自ら選んだので、覚悟をもってやるしかない。これが俺なりのキャリアだぜ。
覚悟を持ってサラリーマン×〇〇(僕の場合はお笑い)をやり切る、というテーマに関しては、いつかまたの機会に触れるかもしれません。
最後に、改めましての自己紹介
今までは、東京Gokinjozのばばにゃんとしてこの記事を書いていましたが、改めまして、お笑い芸人を目指すババトシミツとしての自己紹介をさせてください。
ババトシミツと申します。
平日はIT企業でサラリーマンをやっています。
旧芸名は「DJどいつもこいつも」と名乗っていましたが、一旦取り下げて、今後はババトシミツでやっていきます。
Twitterアカウントはこちらです。フォローしていただけたら泣きます!
と当初は思ったのですが、もともとある本人アカウントと分けることに意味を感じなくなったので笑、新規の方はこちらをフォローいただければ泣いて感謝します。
養成所では、主にピンとして勝負していきます。6月以降は積極的にフリーライブに出ていく予定なので、何卒よろしくお願い致します!
とまあ、冒頭で紹介したようにめちゃくちゃ個人的な話を書いてしまいましたが、東京Gokinozのnoteはこんな感じで自由に運営していく予定です。
俺がまた書くとしたら、お笑いの話になるのかなぁ。もしかすると連載コンテンツ化するかもしれませんし、やらないかもしれません。
もしこのnoteを読んでいただいた方で、東京Gokinjozというポッドキャストを知らない方/聴いたことがない方は、ぜひ聴いてみてください。SpotifyやApple Podcastの他、いろんなプラットフォームで聴けますヨ。
ということで、これからも「東京Gokinjoz #東京近所話 🗼」 をよろしくお願い致します。(ばばにゃん)
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