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東京都知事選挙2024立候補者・政党アンケート②:子どもが学校に登校しない理由やその対策について

2017年に「普通教育機会確保法」が施行され、学校復帰を前提としない不登校政策が全国で始まっています。同時に、私たちフリースクールなどのような、学校外の学びの重要性が認められ、行政と民間フリースクール等の公民連携も進みつつあります。

そのような中、私たち東京都フリースクール等ネットワークでは、東京都知事選挙に先立ち、立候補者の方々に対して「不登校支援及び子どもの学びの場の選択」に関してのご認識と政策についてアンケートを行いました。

※6/19(水)時点で事務局が把握した立候補予定者・政党にアンケートを送付。(主にメール/問合せフォームを通じて依頼。)

立候補者の皆さんがどのような現状認識をもって、どのような政策に取り組んでいるのかを知る機会となりました。ご回答いただいた立候補者の皆さまありがとうございます。

今回は、子どもが学校に登校しない理由やその対策についてのアンケート回答となります。ぜひご一読いただき、都知事選に向けてご参考になれば幸いです。


【質問】子どもが学校に登校しない理由やその対策について

② 学校に登校しないあるいはしたくともできない状況にある不登校児童・生徒は年々増加しています。最新(令和4年度)の調査では、不登校児童・生徒数は 299,048 人と過去最多(そのうち東京都は 29,246 人で都道府県別で全国最多)を記録しました。五月雨登校(学校に行けたり行けなかったりする)も含めて、子どもが学校に登校しない理由やその対策についてどう考えるか、現状の学校教育へのご認識も含めて、200 字程度でご回答ください。

以降、回答いただいた順番に掲載しております。

【回答】NHKから国民を守る党 松尾芳治氏

うちの子も良くサボります。
理由を聞いても特にイジメとかではないようです。家でゲームをする事が楽しくて、家に居たいようです。私個人の経験では、家庭環境は大きな要因だと感じます。

【回答】NHKから国民を守る党 舟橋夢人氏

色んな理由で学校に行けなくなったわけで無理に学校に行かなくても良い。学校以外に行ける場所を複数取り揃え、義務教育を充実したものにする。

【回答】NHKから国民を守る党 南俊輔氏

教師が教師になれていないのが現状と捉えます。
僕は教職課程を取りませんでしたが、仮に大卒で教師になり児童に教育を出来るような人間ではないと思います。空手の指導はしていましたが果たしてその程度の経験では如何だったのか。
僕はまず教師は民間企業で最低2年ぐらいの過程を経て教壇に立つのが良いと思います。学校という閉ざされた環境では子供達のことを理解し、ましてや教鞭を振るうのは困難であると考えております。

【回答】無所属 福本繁幸氏

家庭環境 学校環境の徹底的な調査と対応が必要と考えます。
内部調査でなく外部調査を行い、問題を考慮しながら環境を整える必要があると考えます。

【回答】NHKから国民を守る党 木村嘉孝氏

不登校児童・生徒の増加は深刻な問題です。最新の調査では、不登校児童・生徒数は過去最多となっています。子どもが学校に登校しない理由には、いじめ、家庭環境、学習困難、精神的なストレスなどがあり、多岐にわたります。NHK党は、学校内外でのサポート体制を強化し、フリースクールやカウンセリングの充実、教育現場の改善を図ることで、子どもたちが安心して学べる環境を整備します。

【回答】市民がつくる政治の会 内海聡氏

私は医師、内科医、精神科医であることに加え私塾を経営しており書かれているような子どもたちもよく来ます。その子たちが言う理由は、画一教育の弊害、学校側の体裁ありきの教師態度、マスク強要、ワクチン強要、いじめに対していじめ側を擁護する学校姿勢、対症療法的な考えしか持たない業界全体の考え方です。私もその通りだと思っています。

【回答】都民ファーストの会 東京都議団 小池百合子氏

不登校の背景・要因は複雑化、多様化しており、1人1人の子供に丁寧に寄り添うことが重要です。東京都教育委員会において、状況に応じた早期支援に繋がるよう、教員の加配、スクールカウンセラー及び校内別室指導支援員の配置を行うほか、教育支援センターに支援員を配置する区市町村を支援するなどの取組を行っております。子供を取り巻く環境変化などを見定め、取組を更に充実・強化していく必要があると考えます。

【回答】立憲民主党 蓮舫氏

不登校の理由は、文部科学省の調査では、「無気力」「不安」「親子の関わり方」などとなっていますが、私は、子どもが登校しない理由はそれぞれの子どもにより異なり、例えば、学校に子ども自身の居場所がないこと、また、多忙化などによって教師がこうした子どもたちにしっかりと向き合えていないことが大きな課題であると考えています。
校内分教室、不登校特例校の設置やスクールソーシャルワーカーの配置など、子どもたちの居場所を確保し、大人が子どもたちと向き合える環境づくりを進めていきます。

【回答】無所属 ドクター・中松氏

子どもが学校に登校しない理由
「学校」で安心して学ぶことが出来ない。学ぶ楽しさを見つけることが出来ない。
その対策
いじめが起こりやすい環境は、主に「子どもにとってストレスの多い環境」(文部科学省データ)。私の得意分野は「創造」ですので、子どもが安心して「創造性を育てる学び」を選択できる環境を作る。子どもの創造力と好奇心を引き出し、自ら学びたいという意欲を持てる環境を作る。

【回答】清水国明と東京都の安全な未来をつくる会 清水国明氏

遊びの手法や時間が多様化したことは要因の1つではないかと感じています。学校という場所はこれまで集団での遊びを含めた場所であったと思いますが、ゲーム等の文化定着により学校へ行かずとも遊べる手法が増えたことはあると考えています。また私学が増えてきていること等を含め、学校=勉強をしにいく場所、の要素は増えたのかと思います。その結果、子どもたちがプレッシャーを感じるケースなどもあるのではないかと考えます。

【回答】無所属 田母神俊雄氏

学校における、教師の位置づけが昔と今とでは大きく変わってきた。子供や保護者、社会から見た教師像が崩れてしまったことが、教育現場のガバナンスをより困難にしているのではないか。子供と子どもの表記の違いなど、大人が勝手に問題を設定し、子供へ過剰な配慮をする姿勢が現実を扱いにくくしている。不登校原因として教師との関係性が挙げられるようだが、教師とは立派な人間だという社会通念を取り戻してはどうか。


次回は「フリースクール等の民間の受け皿を増やす政策について」の回答をご紹介します。

また、東京都フリースクール等ネットワークの設立経緯などは下記の記事をご覧くださいませ。


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