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『スター・トレック:ピカード』シーズン1-6「不可能の箱」/世文見聞録89

「世文見聞録」シーズン2。シーズン3の興奮冷めやらぬ川口世文と木暮林太郎が彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『スター・トレック:ピカード』をシーズン1から観直していきます。

○『スター・トレック:ピカード』シーズン1第6話(ネタバレ注意!)

冒頭のソージの夢──こっちの子役もなかなかいい

川口世文:まるまる1話をかけて、“再生キューブ”でピカードがソージと出会うまでが語られる。映画ではこうはいかないな。尺も少し長くなって、ラフィが“旧友”と交渉してピカードを“特使”として派遣する許可を得るシーンなんか冗長な感じがしないでもない。

木暮林太郎:そうでなくても落ち込んで、酒を食らっているラフィが、おそらく“切り札”であろう交友関係をあれで失うわけだから、じっくりと時間を使ってあげてもバチは当たらないだろ?(笑)

川口:ピカードと再会してからロクな目にっていないけど、シーズン3でそれも報われるからいいか。

木暮:今回はピカードが“再生キューブ”に対する認識を変えるプロットと、ソージが自分の過去の“夢”と対峙するプロットがり合わせになっている。

川口:確かに、最初はボーグが「宇宙にはびこるガン」だと嫌悪していたピカードが、最後は「ボーグは被害者であってモンスター」ではないと意見を変える。

木暮:“ブルー”と再会したり、再生されていく「元ボーグを見てそう思うんだ。そういうことはよくあるし、ピカードでさえそうだという描き方は悪くない。

川口:でも、やっぱりシーズン3のように「宇宙にはびこるガン」としてのボーグと対決してほしかったな。ソージが“悪夢”と向き合う展開にしても、視聴者はすでにソージがアンドロイドだと知っているからさほどのサスペンスにならない。いろいろと反省する要素はある。

木暮:「二つの赤い月と絶え間ない雷」で場所が特定できるのも、ロミュラン人のナレクが安易にソージを殺そうとして“起動”させてしまうのも都合が良すぎるしな。

川口:それにしても、ソージの思い出の写真や“スクージー”のぬいぐるみが作られたのが37ヶ月前ということはさ──彼女って“3歳児”だったのか!

球体関節人形もある意味「伏線」だった
かつてのブルー
写真やぬいぐるみは不滅


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