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『相棒』シーズン22-17「インビジブル」/世文見聞録126
シーズン22も最終盤。下手な予想も数撃ちゃ当たる──川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。
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○『相棒22』第16話(ネタバレ注意!)
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<あらすじ>
五期連続で市長を務め、次期都知事の最有力候補と目される山田征志郎(升 毅)の自宅に爆弾が届けられた。差出人の欄には、右京(水谷豊)の名前と“INVISIBLE”(=透明人間)という意味ありげな英単語が。幸い市長宅で怪我人は出なかったものの爆弾によって火災が発生。警視庁はテロ事件として捜査を始める。いっぽう、自分が事件にかかわるように仕向けられていると感じた右京は、薫(寺脇康文)と共に独自の捜査を開始。征志郎から事情を聞くが、私怨で狙われる覚えはないとの証言しか得られなかった。そんな中、警備会社に勤める男性が、宅配業者に届けられた爆弾で重傷を負う、第二の事件が発生。配達人は本城(吉田日向)と名乗る若い男だったが、警察は正体さえ掴めずにいた。そうこうするうち、右京は街角で山田(中川 翼)と名乗る顔見知りの少年と遭遇。山田は、右京が「チェスのライバル」と評するIQ150の天才で、右京は再戦を楽しみにしていたが、山田は意味ありげな言葉だけを残して去っていった。
木暮林太郎:2週に渡る話になるとは思わなかったよ。
川口世文:冒頭にクレジットが出たら前後編が確定だからね。ラストの2回も前後編になる可能性が高いし、元日スペシャルの再放送が3月27日だから、今シーズンも全21回になるんじゃないか?
木暮:今回の話はどうなの? やっぱり元日スペシャル候補のエピソードだったのかな?
川口:後編を観ていないからまだ何ともいえないけど、そんな雰囲気はあるね。派手に爆弾が爆発しているし、「東都市役所」とか「城北中央署」とか固有名詞にも力が入っている。ちょっとキャスティングが弱いけど。
木暮:元日にやったらキャスティングも変わっただろ?
川口:シーズン後半に前後編をやることは多いからそこは何ともいえない。
木暮:それにしてもチェスの話が多いぞ。今回のラストで自首した“山田くん”は、第15話「マッターホルンの殺人」の将棋の奨励会の少年じゃないよな?
川口:どうしてそういう話になるんだよ? そんなわけないだろ?……たった2話で何年も時間が経っちゃう。
木暮:それぐらい右京さんのチェスの対戦相手が多くて混乱しているってことだよ。
川口:混乱といえば、おれには“山田くん”は第12話「惡の種」の“南井十の後継者”の青年に思えたよ。
木暮:え?──そういうことなのか?
川口:いや、たぶん違うと思う。それだけおれも混乱したってこと。IQ150の天才少年なんていうから、てっきりそうかと……あっちの話は最終回でやるのかな? それとも来シーズンになるのか?
木暮:全然今回のエピソードの話をしていないな(笑)
川口:まあ、ゆっくり後編を楽しもうよ。“チェスシリーズ”の集大成になることは間違いなさそうだから。
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