『相棒』シーズン21-2「ペルソナ・ノン・グラータ〜二重の陰謀」/世文見聞録52
「世文見聞録」シーズン2。今週も川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。
○『相棒シーズン21』第2話(ネタバレ注意!)
川口世文:勝村政信の実年齢こそが最大のトリックだったな。
木暮林太郎:現在59歳とは驚いた。そりゃ、外務省にいたら相当な地位だよな。まだ40歳代だと思っていたから、“あの話”が成立するのか気にはなっていたんだ。
川口:前回出てきた情報では犯人は特定できなかった。
木暮:そもそもおれたちで犯人を探そうっていう企画じゃないけどな。むしろ主役の二人の関係性を楽しむべきなんじゃないのか?
川口:確かに。報告義務を怠って“禁足”処分になった右京が、トイレに行くのはOKだからといってサルウィンまで行ってしまったのには笑った。このままあの国を舞台にした連続ドラマになるのかと思ったよ。
木暮:亀山も亀山で“国賓”であることを盾にしてやりたい放題だしな。ある意味、どっちも相手の「暴走を抑える」といって自分が暴走している。あれはまるで“笑い飯”の漫才スタイルだ。
川口:思えば亀山が特命係を去ってから、ずっと欠けていたものはそれかもな。
木暮:“それ”って何だよ?──“笑い飯”?
川口:展開の“乱暴さ”というか“豪快さ”というか。
木暮:まあ、特命係に「嘱託職員」として戻ってくるのも相当に強引な展開だったからなあ(笑)。
川口:だけど、あれが許されてこその『相棒』だよ。このシリーズは、亀山に対してすべてが“最適化”された人物配置だった──それをあらためて痛感したよ。
木暮:その意見には否定できないものがあるな。
川口:とにかく無事彼が「ペルソナ・ノン・グラータ」になって最初のエピソードの目的は果たしたわけだ。
木暮:早速、第3話の予告編が“不穏”だけどな──。
川口:いやいや、不穏なのは“美和子スペシャル”だ。