『相棒』シーズン22-20「トレードオフ~AI右京の完全推理」/世文見聞録129
シーズン22も最終回。下手な予想も数撃ちゃ当たる──川口世文と木暮林太郎が、彼らの大好物の「ビッグストーリー」であるドラマ『相棒』シリーズについて語ります。
○『相棒22』第20話(ネタバレ注意!)
川口世文:今回のサブタイトルはギリギリまで「~AI右京の完全推理」の部分が発表されていなかった。
木暮林太郎:制作側の“迷い”が感じられたね。結局“AI右京”が推理したわけでもなかったし──。
川口:仮に水谷豊が亡くなっていて、最終話全体が生成系AIで作られていましたというなら納得するけどね。
木暮:そんなバカな(笑)……「トレードオフ」は“交換殺人”の意味だったと考えていいのか?
川口:そういうことになるのかな? あるいは今回の新官房長官の人の操り方の基本がトレードオフだったか。
木暮:出世と“引き換え”に右京と社美彌子を陥れろって持ち掛けたわけか?
川口:そうだね。『科捜研の女』では刑事部長を演じている金田明夫をキャスティングしたのに、実にあっさり退場してしまったから、人となりがわからなかった。
木暮:カラオケ好きで日本刀が趣味だけじゃ物足りないか? それをいうなら彼だけじゃなくて、元法務大臣も元特捜部長もキャラクターとしてはもったいなかった。
川口:もったいないといえば「名探偵“右京”」もね。
木暮:「コナンの友達か?」って子供に訊かれたり、ホームズの格好をしたり、謹慎という名の単独行動をしたり……あれはあれで面白かった。
川口:杉下右京の名前が全国に知れ渡っている状況で話が進むというのも新鮮だ。話の冒頭の追い詰められ方は、『日曜劇場』だったらきっと第1話でやっているぞ。
木暮:そのまま1クールぐらいつづけてもそれはそれで面白かっただろう──『逃亡者杉下右京』的な感じで。
川口:それができないのが『相棒』だけどね。
木暮:“再放送”のことも考えないといけないからな。
川口:とにもかくにも“二桁視聴率”は確保したようだけど、いよいよ次ですべてに“決着”がつくのかな?