ブラオケ的ロック名盤紹介 ~気合い入れて聴けー!!~ #3『Black Diamond / Stratovarius』

 ロック音楽の第三弾では、ストラトヴァリウスのBlack Diamondをご紹介したい。
 ストラトヴァリウス(http://stratovarius.com/)は、1981年に結成されたフィンランド出身のメタルバンドであり、ギターのストラトキャスターとヴァイオリンのストラディヴァリウスを掛けたバンド名となっている。現在も活動を行っている40年ほどの歴史あるバンドだが、その長い歴史の中にも、メンバーの入れ替えを含め様々な苦難を乗り越えてきたバンドであり、特に、ギタリストのティモ・トルキが参加していたかどうかは、ストラトヴァリウスにとっては大きな影響があったと考えられる。…と言うのも、ストラトヴァリウスの人気曲の大半がティモ・トルキ作曲の楽曲であったからである。なお、現在のメンバーは下記の通りである。

ヴォーカル :ティモ・コティペルト(2005年~)
ギター :マティアス・クピアイネン(2008年~)
ベース :ラウリ・ポラー(2005年~)
ドラム :ロルフ・ピルヴ(2012年~)
キーボード :イェンス・ヨハンソン(1995年~)

 つまり、ティモ・トルキが脱退する2008年までの楽曲というのは、非常に人気のある楽曲が多く、今回ご紹介するBlack Diamondもティモ・トルキ作曲の名曲なのだ。
 さて、Black Diamondは1997年発売の6thアルバム『Visions』のオープニングナンバーである。2022年9月時点で、YouTubeでの再生回数が約3079万回という超名曲であり、チェンバロによる冒頭の提示を聴くだけでも、単純なロック音楽から一線を画していることが伺える。チェンバロの提示があったのち、ネオ・クラシカルサウンドが加わり、全体として疾走感ある雰囲気へと導かれる。この始まり方には、最初に聴いたときは強烈な衝撃を受けた。ツーバスのドラムやギターが加わりながらも、チェンバロの存在感が失われない独特の響きは、まさに必聴である。このチェンバロの存在感はサビでも同様に登場し、それをバックにしたシンプルなメロディは、非常に耳に残る哀愁帯びた美しいものとなっていて、ネオクラシカルなメタルが好きなリスナーにとっては印象付けられることは間違いないだろう。ギターとキーボードによる速弾きバトルのようなソロ回しも見事。日頃、メタルを聴かない人であっても、本楽曲は十分に印象に残る楽曲なので、是非一度聴いて頂きたい。

(文:マエストロ)

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