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あの日、食器棚から飛び出したガラスの破片…

~阪神・淡路大震災の教訓~
語り部インタビューから仮称)山田さんの経験談から

東京防災情報誌
本日は、阪神・淡路大震災を経験された仮称)山田さん(以下山田さん)に、当時の状況や防災についてお話を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

山田さん
よろしくお願いいたします。

東京防災情報誌
震災当時、山田さんはどこで何をしていましたか?

山田さん
自宅で寝ていました。
あの日は、まだ夜明け前で薄暗い時間帯でしたね。
突然、ものすごい揺れに襲われて、
何が起きたのか理解するのに時間がかかりました。

東京防災情報誌
揺れがおさまった後、家の中はどうなっていましたか?

山田さん
家が傾いていて、家具や家電が倒れていました。
特にひどかったのが、
食器棚です。扉が開いて、
中の食器が全部床に落ちて割れていました。

東京防災情報誌
ガラスの破片がたくさん散らばっていたんですね。

山田さん
ええ。部屋の中を歩くのも怖かったです。
幸い、家族全員怪我はありませんでしたが、
もしあの時、割れた食器の上を歩かなければいけなかったら…、
避難する途中で破片を踏んでしまったら…、
と考えると今でもゾッとします。

東京防災情報誌
それは大変でしたね…。
その後、避難所生活を送る中で、他の被災者の方々から、
同じような経験をされたという話を聞きましたか?

山田さん
はい。割れた食器で怪我をしてしまった方、
破片が散らばった部屋の片付けに苦労された方、
そして、大切な食器を失って
悲しみに暮れる方…。
多くの方が、
食器が割れたことで
大変な思いをされていました。

東京防災情報誌
食器が割れることが、地震の際に大きなリスクになるということを改めて実感されたんですね。

山田さん
ええ。自宅に戻って家の片付けを進める中で、
家族で話し合い、
「どうすれば、地震の際に食器が割れるのを防ぐことができるのか?」
を真剣に考えました。

東京防災情報誌
そこで、プラスチック製の食器を使うという選択をされたんですね。

山田さん
そうです。
食器棚に耐震ラッチを取り付ける、
滑り止めシートを敷くなど、色々な方法を検討しましたが、
最終的にたどり着いた結論は、
「食器をプラスチック製に変える」ことでした。

東京防災情報誌
プラスチック製の食器に変えてみて、いかがでしたか?

山田さん
最初は少し違和感がありましたが、
すぐに慣れました。
今では、軽いし扱いやすいし、
割れる心配がないので、
むしろプラスチック製の食器の方が気に入っています。
何より、
地震が起きても
食器の破片で怪我をする心配がないという
安心感は、
何物にも代えがたいものです。

東京防災情報誌
防災対策として、「リスクを減らす」という考え方が大切だと。

山田さん
はい。地震が起きた時に、
食器が割れるリスクをゼロにすることはできません。
しかし、プラスチック製の食器を使うことで、
そのリスクを大幅に減らすことができます。

東京防災情報誌
最後に、これから防災対策を始める方に向けて、メッセージをお願いします。

山田さん
防災対策に「正解」はありません。
それぞれの家庭の状況に合わせて、
最適な方法を選ぶことが重要です。
大切なのは、
家族みんなで防災について話し合い、
それぞれの家庭にとって
最適な方法を見つけることです。

東京防災情報誌
山田さん、本日は貴重なお話をありがとうございました。

山田さん
こちらこそ、ありがとうございました。


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