四月の雨は好き。
明るい、急に。先週まで着ていた冬物のコートから、
世の中の色が、明るくなったみたい。
雨だけどね。
秦基博さんが歌っていた、
rainという曲がある。
映画「言の葉の庭」という映画のEDテーマで復活した、
大江千里さんの名曲。
ホンット良い曲なんですから!バンバン!!(つくえを叩く音)
「行かないで 行かないで」
って心の中で呼ぶ思いを、
素直に言葉にできずにいるのでしょうか。
わかるっ、わかるよ。
…
お湯が沸かない。
私、旅の音楽家は、アクセサリー作家と一緒にダウンジャケットを着込んでアトリエにいた。
まるで季節に逆行するかのように。
焚火でウインナーを焼い
ゴホゴホっ、
インテリアブランドで使う資材の煮沸をしていた。
お湯が沸かない
そう、いつまで経っても煮沸用のお湯が沸かなかった。
師匠のいう通り、
薪を割って、ドラム缶にお湯を張って、ロケットストーブに火をつける。
温度を確かめる為に、蓋を外しそろそろと指を浸けてみる。
熱いかも知れないから気をつけ…
・
・
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取り敢えず水ですね!!
合間に、旅の音楽家が旅先で購入してきた魚の干物など焼いてみる。
火力はバッチリのようだ!!
燃し始めてから、3時間ほど経っただろうか。
紙袋いっぱい分の薪を燃しきった。
指を浸けてみる。
熱いかも知れないから気をつけ…
・
・
・
まだ水ですね!!
「ちょっとぉ師匠、これお湯沸かないんじゃないんですか?(笑)」
「そうなんだよ。俺が試した時も50度くらいまでしか沸かなかったの。ちょっと熱めのお風呂みたいな?ハハハ!」
アトリエから疲れた身体を引きずって、東京にありながら単線の最寄り駅までの道を歩く。
徒歩35分の距離は意外なほど心地よく、わたしたちはダウンジャケットを脱いで並んで歩いた。
・ ・ ・
・ ・ ・ ・
次の週。
私、旅の音楽家は、アクセサリー作家と一緒にダウンジャケットを着込んでアトリエにいた。
ダウンの下にガッチリ着込んでいたフリースは要らなくなった。
桜ってすごいな。
思わず足を止めて歩いてみる。
階段で一休みする老夫婦。
写真を撮り合うカップル。
公園で子供と遊ぶお母さん。
薪を拾う私たち。←おい
今日こそインテリアブランドで使う資材の煮沸をするのだ。
師匠が新調してきた、45cmの鍋にお湯を張って、
薪を割って、ロケットストーブに火をつける。
温度を確かめる為に、蓋を外しそろそろと指を浸けてみる。
熱いかも知れないから気をつけ…
・
・
・
安定の水ですね!!
合間に、旅の音楽家が旅先で購入してきたウインナーなど焼いてみる。
火力はバッチリのようだ!!
燃し始めてから、3時間ほど経っただろうか。
紙袋いっぱい分の薪を燃しきった。
指を浸けてみる。
熱いかも知れないから気をつけ…
・
・
・
まさかどうして水ですね!!
「ちょっとぉ師匠、これお湯沸かないんじゃないんですか?」
、、って留守だし。
嗚呼、文明の利器ってすごい。
ティファール考えた人、天才。
お湯が沸かない。
自分たちで何とか出来る手段は無いだろうか?
師匠、いろいろと教えて下さってありがとう。
でもアトリエに行かずとも、どうにかしなくちゃだわ。
インテリアブランドは、
旅の音楽家の会社から、アクセサリー作家へのODM生産だ。
リリース日も決まってしまっている。
私たちは、アクセサリー作家であり、旅の音楽家でもあるので、
アクセサリーを作るし、楽譜が送られてくる。
ひぃひぃ。
こ、
これは、、
どうにかしなくてはならない!!
・・アクセサリー作家にバトンタッチして、つづく。
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旅の音楽家 前田紗希 studio iota label
お花、旅、音楽、の日々つれづれコラムです。
アクセサリーデザイナーと旅の音楽家という女性2人によるインテリアブランド「TOKYO BENZAITEN by studio iota label」と申します。
流木やドライフラワーなどボタニカル素材を使用したインテリアを企画・販売し、アウトドアライフを送ってます。