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Snowflake JSONのnull値を適切に処理
🔹 質問の整理
状況:
目的:DavidがJSONファイルをSnowflakeのテーブルにロードしたい。
データの詳細:
JSONデータにnull値が含まれており、これらは単に欠損値を示すだけで他に特別な意味はない。
要求:JSONのnull値を適切に処理するためのファイルフォーマットオプションを推奨。
📝 推奨されるファイルフォーマットオプション: STRIP_NULL_VALUES を FALSE に設定
🔍 理由
JSONのnull値の取り扱い:
デフォルトの動作:SnowflakeはJSONのnull値をSQLのNULLとして扱います。しかし、ファイルフォーマットオプションによってこの動作を変更できます。
STRIP_NULL_VALUES オプション:このオプションを TRUE に設定すると、null値を持つキー-バリューのペアがロード時にスキップされます。逆に、FALSE に設定することで、null値がそのままSQLのNULLとしてテーブルにロードされます。
Davidの要件:
JSONのnull値は単なる欠損値を示しており、これらをSQLのNULLとして保持する必要があります。
したがって、STRIP_NULL_VALUES を FALSE に設定することで、null値が正しくSQLのNULLとしてテーブルに反映されます。
コストとパフォーマンスのバランス:
STRIP_NULL_VALUES を FALSE に設定することで、データの完全性を保ちつつ、必要なデータをすべてロードできます。
🔸 具体的な設定例
以下に、COPY INTO コマンドとファイルフォーマットオプションを使用してJSONファイルをロードする具体的な例を示します。
1. ファイルフォーマットの作成
まず、JSONファイルのフォーマットを定義します。このとき、STRIP_NULL_VALUES を FALSE に設定します。
sql
CREATE OR REPLACE FILE FORMAT my_json_format
TYPE = 'JSON'
STRIP_NULL_VALUES = FALSE;
2. COPY INTO コマンドの実行
次に、定義したファイルフォーマットを使用して、JSONファイルをテーブルにロードします。
sql
COPY INTO my_table
FROM @my_stage
FILE_FORMAT = (FORMAT_NAME = 'my_json_format');
🔍 実行後の動作
入力:JSONファイル内のnull値(例:"age": null)
出力:テーブルの対応するカラムにSQLのNULLが格納されます。
例:
JSONファイルの一部
json
{
"name": "John Doe",
"age": null,
"email": "john.doe@example.com"
}
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🔸 追加のポイント
1. デフォルト設定の確認
SnowflakeのJSONファイルフォーマットでは、STRIP_NULL_VALUES のデフォルトは FALSE です。しかし、明示的に設定することで、意図した動作を確実に行えます。
2. 他の関連オプション
NULL_IF オプション:特定の文字列をSQLのNULLとして扱いたい場合に使用しますが、今回のケースでは必要ありません。
SKIP_HEADER や FIELD_OPTIONALLY_ENCLOSED_BY:JSONには不要なため、設定する必要はありません。
3. ファイルフォーマットの再利用
一度作成したファイルフォーマットは、複数の COPY INTO コマンドで再利用できます。これにより、設定の一貫性が保たれます。