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音楽の屋上

屋上から音楽が流れてくる光景を、音楽の街【御茶ノ水】で出来たらいいなぁと、ぼんやり思っている訳ですが、少し音楽と屋上について、つらつらと。

屋上といえば、音楽ファンならビートルズの「ルーフトップ・コンサート」を思い起こす人も多いと思います。

「ルーフトップ・コンサート」とは、1969年1月30日にザ・ビートルズがイギリス・ロンドンのサヴィル・ロウにあったアップル・コアの屋上で映画撮影のために突如行ったゲリラライヴである。事実上ビートルズの最後の歴史的なライヴ・パフォーマンスとなる。 ウィキペディアより

映像を見るとビートルズのメンバーが、演奏を始めるなり人々が集まりだし、屋上に人が次々と登ってくる光景は、音楽のチカラの偉大さを感じさせ、何だかグッとクルものがある。

日本ではこのルールトップコンサートが行われた1月30日は、PUFFYの吉村由美さんの誕生日として知られているが、世界では昨年、ルールトップコンサート50周年を記念して世界各地の屋上でビートルズの楽曲が演奏された。本国イギリス、アメリカ、スペイン、イタリア、韓国、チェコ、ドイツ、ブラジル、メキシコ、チリetc..

日本では残念ながら屋上で、ビートルズは聞こえなかったようで少し残念。日本にも多くのビートルズファンがいるとは思いますが、何故無かったんでしょうか?日本の目立つ事を忌避する性質なのか、和を尊ぶ故なのか分かりませんが。そういう所に「屋上びらき」する為のヒントがあるように思います。


ただ日本でも過去には屋上でも、ルールトップコンサートが行われた事はいくつかあり、中でも知られているのが1981年5月10日サザンオールスターズのもの。

原宿ビクター音産屋上にて昼中突然のライブ。原由子のシングル「I LOVE YOU はひとりごと」の歌詞がワイセツだという理由で放送禁止になったことに抗議するものだったが、警官が押しかける騒ぎになった。-サザンオールスターズofficialwebsiteより

警察沙汰になってます。現在なら炎上→謝罪→自粛のゴールデンコースになり兼ねないですが、逮捕まではいたって無いようです。

ビートルズもサザンも、警察が出動し止めさせるというのは共通してますね。

交通の妨げになったり、騒音などの苦情が入ると難しそうですが、それを避ければルーフトップコンサートの実施の可能性はありそうです。


日本でのビートルズ的なルールトップコンサート、そんなに事例は見つかりませんでしたが、屋上と音楽の関係は、ミュージックビデオによって益々深まっているようにも見えます。

ロケ場所に困ったら「とりあえず屋上でいいっしょ」という声が聞こえてきそうな程、屋上が出てくるMVに枚挙の暇がありません。ホントに無限かと思うくらい。(特にアイドルのMVが多い気がする)と言いつつちょっと枚挙。

Mr.Children「Your Song」/ONE OK ROCK 「アンサイズニア」/back number「はなびら」/official髭男dism「Pretender」/米津玄師「馬と鹿」「LOSER」/10-FEET「太陽4号」/BiSH 「プロミスザスター」「 KiND PEOPLE」「I am me.」 /欅坂46「期待していない自分」「黒い羊」/め組 「お化けだぞっておどかして」/乃木坂46 『裸足でSummer』/miwa「Faith」/RADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」/東京パフォーマンスドール「Hey, Girls!」/スチャダラパーとEGO-WRAPPIN' 「ミクロボーイとマクロガール」/きのこ帝国 「桜が咲く前に」/レペゼン地球「令和」/aiko「もっと」/℃-ute「悲しきヘブン」/クリープハイプ「手と手」橋本環奈「 セーラー服と機関銃」/May J.「Believe」/斉藤和義 「ずっと好きだった」and more more more....


とまあ屋上で歌いまくっている訳です。


なんでかな?と考えたんですが、屋上がMVの撮影に使われる理由として、

・背景が良い:普段上がれない屋上からの景色は、視聴者に目新しさを感じさせる。時間や方角によって背景が変わるのもgood。

・費用を抑えられる:スタジオだとセットを組む為予算が膨らみがち。屋上だと背景を活かした簡易な設備でOK。

・東京都内又は近郊で撮影できる:時間も予算も抑制。

・ロケ時に人払いをしなくて良い。

・なんとなくエモい:高いビルの屋上は朝夕、太陽光が低い位置から当たるので光が綺麗。人々の中の屋上のイメージが、作品に効果をもたらす。

とかじゃないでしょうか。(私感です。エビデンスはありません!)

MVに時間とお金をかけられない状況が、屋上MVが増えている背景なのでは?と邪推しますが、屋上のMVを見れば見るほど、実際に上がれる屋上が無くてもどかしい。(お金を出せばスタジオ屋上は上がれますが、安くはないです)

屋上って、手を伸ばしても届かないって点は、アイドルみたいだなと感じますね。

「屋上びらき」は、『会い行けるアイドル』ではなく『のぼりに行ける屋上』をプロデュースします。したいなぁ。

(写真/文:宿野部隆之)

model:Miyake Haruka

屋上関係ないけど、個人的に好きな曲

https://youtu.be/KqZ0ErKo_dE


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