東京心覚の感想と考察

刀剣乱舞ミュージカル「東京心覚」を見て耐えられなくなったオタクの覚え書き

ネタバレ(台詞うろ覚え)と一個人の妄想ばっか

ぜーんぶ私の主観だし、歴史的考察はざっくりしている



大典太光世の台詞、「江戸というのは化け物がこんなにもいるところだったかー、」

今の東京のことを言っているのだ、と思った。

現在の日本の都は、コロナウイルス(ウイルスのことだからね)という「化け物がこんなにもいる」ところになっている。


この公演では東京にまつわる、「目に見えないけど残っている祈り」が水心子正秀の目線を通して語られたように思う。


今回の公演ではこれまでの”特定の人物を中心とする物語”ではなく、”東京を中心とする物語”だった。

今回の歴史上の登場人物は4人

・平将門

・太田道灌

・天海僧正(南光坊天海)

・勝海舟

活躍した年代が平安、室町、安土桃山~江戸、幕末時代と、バラバラな彼らの共通点は”江戸・関東”という”東京”の土地にある。


平将門は平安の時代に、関東に都を作ろうとした。

しかし、馬にまたがり、配下の危機を颯爽と救う凛々しい関東の英雄であった将門公の夢は破れ、そこから約4百年後、疫病を祟りによって引き起こしたと怨霊されてしまう。


太田道灌は戦国時代の始まりと位置付けられる享徳の乱の頃、混乱の最中にあった江戸を守らんと江戸城を築いた。

しかし、30年近くも続いた享徳の乱を終わらせた関東の英雄は暗殺により命を落とす。


南光坊天海は将門公を鎮め、結界により江戸の鬼門封じを行い、「家康公の作りたかった、そこかしこから子守唄が聞こえてくる江戸の世」を守ろうとした。

しかし、徳川家康の意志を継ぎ、天海僧正の守った江戸の世は約3百年後には苛烈な倒幕運動により終わりを告げる。


勝海舟は幕末の時代、「結界の範囲を(江戸から日本へ)広げるため」、日本を欧米列強に対抗できうる国にしようと、幕府側の人間でありながら新政府軍の申し出を受けた。


劇中では関東、東国の英雄だった平将門は後の世では悪とされ、

江戸を守らんと活躍した太田道灌は暗殺により命を落とすことが「正しい歴史」で、

江戸の太平のを叶えるために天海僧正により作られた結界は、

勝海舟にとっては破るべきもので……


その時に守ったものが後に破るべき悪となる、「何が守るべき歴史」なのかと悩み、

長い年月の中での問答により、

「勝った方によって語られるもの」が「大河の流れのような歴史」で

「負けた方の想いや祈り」は「残ってはいなくともなかったわけではない」と気づく水心子正秀。


「ここに来た、来れなかった、来ない選択をしたーー、全ての選択が正しい」と、全ての想い、祈りを肯定したメッセージは、守るべき歴史の流れで語られない側の想いを尊重すると共に、

現代の東京を生きる我々の、会場に足を運んだ人、仕事や周囲の状況など何らかの影響で行けなかった人、自粛し足を運ばなかった人、全ての人の選択が正しいと肯定してくれたのだと思った。


水心子正秀が気にかけていた「顔の見えないあの子」は、

「そこで頑張っている子」 この疫病の蔓延る現代で、一人ひとりの想いと祈りを以て「頑張っている」私たちのことじゃん~~~~~~~~

という300%のオタクの妄想で、”東京心覚”は我々への応援で、みんながみんな頑張っているね、という慈しみじゃん……

というところまで考えてしんみりしてたら2部が始まった。

みつよの腹筋、凄かったね…………


あと村雲江も五月雨江も顔がきゅるきゅるに可愛くて参った。なに??

三池はゲームからそのまま出て来てて、え~動いてる~~~ってなっちゃった~~~



あとは桑名と村雲が育てていた山吹は太田道灌の山吹の里に関係するのかなとか、三日月宗近という機能 is 何とか、天下五剣つながりで光世は何を頼まれたのかとか、江のもつ役割何なんこれぇ…とか色々ある……

とりあえず5月にもライブ配信あるの、楽しみ……






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