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雲南・奥出雲町へ!のその前に……

地域とつながる、関わることを面白いと思ってもらえたら御の字です


「このツアーは決して、定住せよ! というものではありません。地域とつながることや、関わることを面白いと思ってもらうための『ヒトコト旅in島根』です」
と、ふるさと島根定住財団のハラの一言から始まった、ヒトコト旅・東部コースの事前ワークショップ。旅を主催する「ふるさと島根定住財団」の名に定住と付いてるんですけどね、安心してください……という案内です。

島根県の移住・定住の係のひとたちは、みなさん口をそろえてこんな風なんです。いきなり「定住」とか「移住」なんて言わない。押し付けがましくないんですよね。
会場に集った5名の参加者も、そんな担当者のリラックスした雰囲気とともに徐々に打ち解けている様子。

ハラの説明は続きます。

「島根県の魅力を伝えるためのイベント担当として、首都圏の人たちからいろんな声を集めてきました。『地域に関心があるけれど、きっかけがない』という声が意外にも多かったんですね。
地域側はというと、地元の取り組みを続けていきたい、守っていきたいと考えている。『人が少ない。けど、なくしたくない。一緒にできると楽しいのにな』っていう声があるんです。
この2つをつなげることで、何かがはじまるのではと思って、このヒトコト旅 in島根をやってみようとなりました」

それが「地域の人とつながって、地域のコトに一緒に取り組む。【地域に関わる】を体験して、自分なりの関わり方を見つける」ヒトコト旅です。

島根県は横に長いんです、と手で説明するハラ


心強い旅の案内人たち


この旅の案内人であるサンベさんも、実は東京生まれ東京育ち。地域に関わることをきっかけにして、農ある暮らしを求めて2011年に雲南市に移住しています。

「体育学科を出て、からだに関わることをしてきました。今は自宅を『つちのと舎』として、自然農や民泊をしたりできる場にしています。最近は小学校で子どもたちにダンスを教えていて、かつて東京で取り組んでいたボディケアする時間がなくなっちゃったんですが……」

旅の案内人・「サンベさん」こと、三瓶裕美さん

サンベさんはもう一つの顔が。「地域おこし協力隊」のネットワークをつなげる活動をしています。
「地域おこし協力隊とは2009年にスタートした国の制度で、簡単に言うと都会から地方に働きにきて、よかったら定住してくださいね、というもの。日本には1700近い市町村があるんですが、そのなかの1000を超える市町村に隊員がいて、全国で約6000人が働いています。
5年前に、島根県で地域おこし協力隊のOBOGを含めたネットワークを立ち上げました。今回はこの仲間たちとともに、自分たちの大好きな地域をご案内するツアーを組ませてもらっています」

普段から地域の中にぐぐっと入っているメンバーが、この旅の案内をしてくれるとあって、参加者の期待値もぐぐぐっと上がったようです……!

「日本酒が好きで」
「農業に興味があります」
「教育や医療や福祉が気になります」

次々にこんな体験をしてみたい!とかこんな人と出会ってみたい!という声が上がりました。

もう一人の旅の案内人、「りなぴ」ことカネツキさんが雲南市からオンラインで、旅程の説明をしてくれました。

「りなぴ」こと、金築莉那さん。推しである「木次牛乳」たちを冷蔵庫から紹介する

「雲南市は県庁所在地の松江からのアクセスもよく、自然もたっぷりのバランスのいい場所です。わたしは雲南出身で幼少期に過ごした思い出が忘れられず、戻ってくるなら雲南!と修行のつもりで県外で地域おこし協力隊を体験して、今は雲南市で移住定住のお手伝いをしています」

雲南市と奥出雲町はどこでしょうか?

「雲南市と合わせてヒトコト旅で訪れる奥出雲町は、山間なのにぱあっと開けていて明るいんです。かつてのたたら製鉄が行われた場所でもあって、その鉄分を含んだ水が美味しい仁多米(にたまい)をつくると言われています」

雲南・奥出雲で作られる仁多米は、高評価の良質米で「東の魚沼コシヒカリ、西の仁多米」と言われる


ここまでを整理しつつ、高まる思いを共有


雲南市と奥出雲町でまわるコースの説明を受け、旅に向けてのイメージが具体化してきたみなさん。
おやつを食べながら、旅へ期待することを共有し合いました。

今回のおやつは、奥出雲町の「松葉屋」さんの噂の生どら


参加者のアヤさんが「地方との関わり方や、食べ物に興味があります。農業や教育についても知りたいですね」と言うと

りなぴが応えます。
「農業や教育って、雲南・奥出雲にぴったりなワードだと思います。農業はサンベさんの旦那さんが自然農をやっておられるし、もともと食に対するこだわりの強いエリアですので『農』の暮らしを大事にしている方が多いですよ。教育についても、奥出雲町の『教育魅力化』という取り組みもあります」

ヒトコト旅への期待を語るアヤさん(写真右)

アキさんの「ローカルスーパーに行きたいです」というリクエストと、ヒロミさんの「医療・福祉の取り組みについて知りたいです」という声を聞いて

すこし考えたサンベさんがコメント。
「訪問先の木次(きすき)駅の前にスーパーがあるんです。そこで地元の人の普段の様子を見てもらえると思います。あと、そのスーパーの2階に『ショッピングリハビリ』をしている作業療法士の方がいるので、一緒に見学できたらいいですね!」

行ってみたいところが同時に叶っちゃうの!?と参加者のみなさんも嬉しそう。

最後に集合写真で、雲南・奥出雲での再会を誓いました。

防寒と体調管理はしっかりと。12/10に出発です!

text & photo by Azusa Yamamoto

※ワークショップ中はマスクを着用し、飲食及び集合写真撮影時のみ外しています