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雪とカフェオレ

病院を出ると雪が降っていた。

朝のニュース番組で、今日は関東でも雪が降る予報が伝えたれていたが、ここ最近は天気予報に裏切られてばかりなので、期待半分・疑い半分。

冬休みを長めに取ったのに、朝から病院かぁ…と重い腰を上げて新宿に来たので、せっかくだから何か美味しいものを!と、以前友達と入れなかった新宿のリチュエルカフェに行ってみようと思った。

リチュエルカフェは、ベイクルーズが運営するブランジェリー、リチュエルのカフェ。リチュエルはヴィエノワズリーやケーキのお店で、シグネチャー商品はエスカルゴらしい。リチュエルカフェでは、そのエスカルゴをイメージしたピスタチオ風味のフレジェが食べれるみたい。

病院で受診を待つ間、河田勝彦さんの「すべては おいしさのために」という本を読んでいたので、丁度良い!

受診の予約時間から30分遅れて診察を終え、外に出ると、「ちょっと降ってみました!」と遠慮しがちに、パラパラと雪が降り始めていた。

10年ほど住んでいたカナダでは、秋から冬、春の訪れまで、雪の降る季節が長く、毎日白銀の景色の中で過ごしていた。一度降り始めると、雪はなかなか降りやまず、音を全て包み込みながら静寂を運ぶ雪を窓越しにずっと見ていた。カナダから帰ってきて、カナダにいた時間より長い時間を東京で過ごすようになったけど、思い出すのは、冬のしんしんと降る雪と、静かな世界。

東京はあまり雪が降らなくて、とても残念。だから、少しでも降り始めると心が躍ってしまう。

カナダのようにマイナス35度を超えることがないとはいえ、東京の冬も寒いは寒い!

首にコートの襟を押し当て、ルミネ1に急ぐ。

リチェルカフェはルミネ1のお手軽なレストランが集まる地下一階にある。

前回は満席で入れなかったが、今日は平日のお昼前だからか、すんなりと席を案内してもらえた。

パスタが食べたかったので、ランチセットの「アボガド明太子バター」と、「フレジェエスカルゴ」、「カフェオレボウル」を頼んだ。どれも美味しかったけど、この中で一番心が躍ったのがカフェオレボウル。

新宿 RITUEL CAFE

モントリオールでカフェオレを飲む時は、ボウルでたっぷり飲むことが多かった。

朝食専門のレストランで朝ごはんを食べる際に出てくるカフェオレはボウルであることが多かったし、家でエスプレッソでカフェオレを作る時も、タンタンの絵がついたシリアルボウルにカフェオレをなみなみついで、たっぷり飲み干した。それ自体が一皿の食事になってしまうそうな量をゴクゴク飲む。

ここでカフェオレボウルを頂くまで、すっかりその存在を忘れていた。マグカップや紙コップで飲むことが普通になり過ぎてしまい、その習慣はすっかり過去のものになってしまっていた。

その習慣(リチュエル)をリチェルカフェで思い出し、ほっこりと心が温かくなった。

カフェオレボウルで温まりながら、雪が降る景色を窓越しに見れたら最高なんだけど、それはまた今度。


リチュエル・カフェ
東京都新宿区西新宿1丁目1-5 ルミネ新宿LUMINE1 B2F

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