DX推進とセキュリティの確保 ~多摩市CIO×東京都CIO座談会①~
東京都CIOと区市町村CIOの顔が見える関係を構築するべく、東京都・区市町村CIOフォーラムを開催。さらなる都内区市町村CIO等の皆様と都CIOとのフラットなコミュニティ形成を目的とし、個別の座談会の開催に至っております!
第23回は「多摩市CIO×東京都CIO座談会」をお届けします!
令和4年7月19日に、「東京都・区市町村CIOフォーラム第23回座談会」として多摩市CIOと東京都CIOの対談を実施しました。
※この記事は全2回でお届けします。
議題
① DX推進計画の策定
② システム標準化・共通化
③ デジタル人材確保
DX推進計画の策定
DX推進とセキュリティ確保をどう両立するか
―多摩市様から取組のご紹介をお願いします
多摩市CIO:須田(以下「須田」)
多摩市では、DXはデジタルを用いた改革と認識しています。市政の改革にそれぞれ紐づくものになるので、DX推進計画を行財政改革の一環として作成したいと考えています。
多摩市では元々、情報部門はセキュリティ関係が中心で、むしろブレーキ役になっていましたので、DXのアクセルを踏むには適切な役割分担のもとで、改革のための組織の再編成が必要ではないかと考えています。
これについて東京都さんとしてはどのようにお考えなのか、アドバイスを頂けるとありがたいです。
東京都CIO:宮坂(以下「宮坂」)
デジタルサービス局ではセキュリティ部門を分離し、どんどんデジタルサービスを推進するチームと、セキュリティを守るチームを別系統にして、全体のトップに私がいるような感じにしています。
各局にもセキュリティ担当がいますが、現状、セキュリティ教育を受けた職員ではなく、そこはまだまだ弱点なので、今後この辺りの強化が必要になってくると思います。
デジタル化を都庁の色々な部局でどんどん推進しますと、手数が増えるので、残念ながらシステムに関する事故は増えると思っています。
もし事故が起きたときには、大小問わず、報告は3時間以内にやってほしいということを徹底しようと思っています。
また、セキュリティ事案とまでは行かなくても、例えばデッドリンクや誤字脱字なども立派なバグですので、都庁の中に専用の報告フォームを作って、気づいたらその他の部局の人も指摘できるようなものを作っているところです。
須田
東京都と多摩市のレベルではかなり組織の規模も違うので、そこの辺りはそのままというわけにはおそらくいかないまでも、考え方としては大変参考になると思います。
セキュリティ関係、たとえば個人情報保護の部署ともうまく連携をしながら、新しい形のセキュリティの確保をぜひ模索していきたいと思いますので、今後ともいろんな形でサポートあるいはご指導頂けるとありがたいです。
前半は多摩市におけるデジタル人材の育成に関する取組についての意見交換をお届けしました。後半もお楽しみに!