現役フリーランスエンジニアがSES営業さんと対談した時のまとめ

概要

今回はXのスペースにてSES会社で営業や採用などされている木村さん(https://twitter.com/hiropunk2077)と対談させていただいた時のまとめ記事になります。

スペースは2時間ほどあり全て聞くのは結構ハードかなってことで、重要なところを文字に起こしてまとめてみようかなと思います!

テーマを細かく設けて短めに書いているので、興味あるところだけ読んでもらえればと思いますー

音声で聞きたい方は以下リンクからどうぞ✋
https://x.com/tokuyuuuuuu/status/1712785038847385796?s=20

内容

・SESにおける営業力は大したことない??

Q)良い営業の特徴や営業力とは何か??
A) ない(笑)

理由は「技術力がバキバキ高いエンジニアであれば、誰が営業しても決まるから

たし蟹

エンジニアの人間性が特に問題なく技術力のある人であれば、営業力とか関係なく誰が営業しても案件が決まる。

エンジニアが不足している市場だからこその話ですね笑

・未経験者を営業するのはハードルが高い

不足しているのは経験者=即戦力である!
エンジニアは求められているが、未経験エンジニアを求めてるわけじゃない。

しかし、誰しも未経験からエンジニアになっているのでチャンスは全然ある。

・未経験からエンジニアになるチャンスは皆平等ではない

チャンスを掴むための手段の一つに「資格」がある。

重要なのは誰もが取る資格のワンランク上の資格を取ること!

理由は、
・他の人と差別化が図れる
・目立てる

専門学校時にスペシャリスト系の資格を持ってた人が入社初っ端から良い案件に回してもらってたという事例がある。

基本的に実務1年以上しかとらない会社でも、過去の事例で未経験も採用したこともある。
その人たちに共通していたのは「資格」だった。

・チャンスを掴む準備をしていますか??

チャンス自体は転がっているが、それが来た時に果たして掴めるか??
チャンスはいつ来るか分からないし、来た時に対応してるようじゃ遅い。

・未経験歓迎!即一人で開発案件に入れます!

SESの叩かれやすい部分はこういうところ・・・

基本的にはすでに参画しているエンジニアとセットで提案するパターンが多い。

・未経験で入って開発出来ない・・・

未経験で開発入れるよって言っておいて蓋を開ければ、家電量販店やコールセンターに配属・・・

開発出来ないのか営業に相談すると、こう言われる
「まずは社会人としての作法を学んでくれ。」

それを1年続けた結果言われたのは
「まだ早いからもう少し続けてくれ」

・・・

痺れを切らして辞めていく。

このパターンが割とあるみたいです。
これがSESが叩かれやすい理由の一つで残念なところであると。

・信用の積み上げが大事

短期で見ると、とりあえず案件にエンジニアをどんどん送り込めば売り上げは上がる。

ただ、長期的に見るのであれば顧客との信頼関係を積み上げなければいけない。

また、顧客の信頼関係を積み上げるのは参画しているエンジニアであると言うことも意識しておいた方がいい。

・仕事する上で信頼関係があると良いこと

僕はスキルや表面だけ見て自分を選んでくれる人より、自分自身という人間と仕事をしたいという場所を多く選ぶようにしている。

そうすると多少の融通やお願いも通りやすくなる。

逆にこっちも自分を名指しで選んでくれているので時には契約時間をオーバーして(報酬はもちろんある)でも根詰めてやろうと思える。

すなわちお互い気持ちよく仕事ができるので、長期的な関係性が築ける。

・お客さんを大事にする

駆け出しの頃は自分のことで精一杯の人も多いけれど、一人一人のお客さんを大事にした方がいい。

若いうちからこういう点を意識しておくことで、回り回って後でいい繋がりを多く持てるから。

・他のSESの会社に行かれると辛いなら

SES企業で一番高い給料払っちゃえばいい(どん!)
他のSESに行くメリットがない状態を作ればいい。

自社開発やSIerを希望する人は、SESとはやることが違ってくるからそういう転職は止めない。
ある種、異業種に行くような感覚なので。

・SESには2種類存在する

  1. 代表が営業出身

  2. 代表がエンジニア出身

営業思考に寄りすぎると、短期的な売り上げを上げようとする傾向が強い。
それゆえ、未経験でも開発できると謳った方が人が集まるのでそういう告知をしやすい。

エンジニア思考に寄りすぎると、代表が現場に出るパターンに陥る。
それゆえ、経営に時間が割けないので会社がスケールしない。
社歴が長くて人数が少ない特徴がある。

大事なのはバランスである。

・高還元について

昔は現場内で給与の話や仲良くなったら自分の単価を知るという感じだった。
現在はSNS等で他のエンジニアの給与を知れたりするので自分の給与と相場を比較しやすくなった。

頑張りを一番評価として目に見えるように提示するのは結局「給与」が一番早い。
単価と給与が連動している方がいいよねという発想から高還元という仕組みに辿り着いた。

最近、高還元を謳ってる会社は増えてきた。

ただし、高還元という言葉があれば人が集まりやすいという理由だけで使ってる会社もある。

・単価と給与を公開

正直還元率何%とか言われても分かりにくい!

それであれば、この単価ならこの給与であると書いた方がわかりやすいので公開している。

・昔の単価に関する話

少し昔は単価の話ってタブーだったよねー

営業はエンジニアに教えない。
=>ある意味これがSESの生命線だった笑

ラーメン屋行っても「原価いくらですか??」って聞かないのと一緒で、聞くのは割と御法度な風潮だったなぁ

・単価の公開について

後発のSES企業としては単価を公開していこうとなった。

理由としては、そこそこのエンジニアであれば自分の単価を把握しているので、隠しても意味がないから。

・自社の先輩の給与を知る=>転職しよう??

転職理由の一つとして、自社の先輩の給与を知ってこのまま自分もこの給与かと思ったというのがある。

先輩を見てると自分の将来像もある程度見えてしまうからね。

・年収が上がる転職・上がらない転職

「高還元=>高還元」の転職は年収UPの転職はあまり見込めない。

なぜなら、単価は変わらないのであげられる要素がない。

「搾取してる会社=>高還元」だと3桁万円も現実的にある。

夢はある。

・給与は結局のところ単価に依存する

単価が低いうちはあまり高還元の恩恵を受けられない。

なので、1年くらい経験して高還元を目指して転職するのは勿体無いケースもある。

・経歴も大事

「一つの案件にどれくらい入っていたか」というのも結構見られる。

1年で1つの案件にいた人
1年で4つの案件に移動した人
がいた時に、クライアントからしたら前者の方が印象が良い。

・給与に不満があるのであれば

まずは、転職を考えるのではなく「自社に相談」をするべきだ。

相談して、上がらない理由や仕組み上難しいと分かってから初めて転職という手段を取ろう。

・1,2年のエンジニアは実は・・・

経験者のエンジニア不足なので、1年2年経験しているだけでも実は引く手数多である。

ただし、転職は出来るけど給与面はそんなに上がらない・・・?

・目先のお金じゃなく将来的な繋がりや顧客を考える

長く稼働するということはその分有効的な繋がりを持てることが多く、その繋がりが後々生きてくることが多い。

お金だけ見て転職を繰り返しているより、将来的にこの現場でどう自分が立ち振る舞えるようになるかも考えると良さそう。

・営業とエンジニアは対立構造にある??

こういう声も聞くが、営業とエンジニアは単に役割分担をしているだけ。

案件決まるまでは営業の仕事、決まってからはエンジニアの仕事

・高還元は怪しい??

胡散臭いとも正直よく言われます笑

でもそんなことはなく、実態は単純にSES企業がちょっと給与を高めに設定しているだけである。
やってることは普通のSESである。

経歴詐称について

転職してきた人で経歴詐称させられた人も一定数いる。

経歴詐称させられた人はコミュニケーションが高い傾向にある

大前提として経歴詐称はダメだけど、

未経験で開発出来ない場所に飛ばされるより、そのまま現場をやり切って業務経験をつけるというのがどうなのか問題はある。

はったり(嘘から出たまこと)をかますのは果たして絶対的にダメなのか・・・

難しい問題だ。

キャプテーンウソップ

盛るのは会社であり責任は個人が負うことがないので、覚悟を持ってそういう道に行く人もいるだろうな

・技術者不足が進んでいるのに、未経験の窓口は狭くなってる??

理由の一つに「転職のカジュアル化」がある。

転職が活発になると、技術力がちょっとついたらすぐ転職してしまう。
そうなると、未経験を育てて実務出来るようになって後で貢献してもらおうと言う気が起こりにくくなってる。

・高還元がゆえに

給与を高く設定しているので、教育にコストがかけられにくい。

研修等すると赤字になるので、新卒や未経験者を取るのが難しい・・・

・評価されてるエンジニアとは

どうすればお客さんが喜んでくれるだろうと考えられる(顧客目線でいられる)人である。

案件離れる時に自分がいてくれて良かったと思えるようにする。

また、お客さんの要望にどれだけ答えられるかと言う点も大事。
もちろん、自分の許容量を考慮してね。(無理はしない)

・営業とのコミュニケーションで

何したいか、何したら案件取りに動いてくれるのかを聞こう。

例えば、この資格取ったら案件あるよって言われて取ったのに案件探してくれないとか、入れないよってなるといよいよ転職かなってなる。

・営業は魔法使いではない

営業だって無理なこともあるので、エンジニア側の要求を全て実現できることはない。

何でもかんでも叶えてくれるわけではないので、どうしたら実現できるか一緒に考えようね。

・最初に始める言語はこれ!!!

結論、なんでもいい笑

何の言語をやろうか考えてる時間を無くして、とりあえず手を動かして何かの言語を始める。

Web系やりたいとか組み込みやりたいとかまで考えているのなら、言語は絞れてくるはずなので。

最初に選り好みしすぎると、動けなくなる。

・エンジニアのメリットって

未経験からいきなり高収入だったり、フルリモートで働けると言うことは少ない。

旨みは、自力で頑張って技術力を着実につければ後々高収入を望めたり、希望する働き方が実現しやすいところにある。

夢はあるけど、夢を見過ぎない方がいい。

・ガチガチお金を稼ぎたいなら

やっぱりフリーランスの方が有利

2倍3倍働いて2倍3倍稼ぐが実現出来る

・副業は

副業の稼ぎ次第だけど、転職カードを切る方が早いケースがある。
理想は自社の仕事をやってた方が儲かるよねって構造。

メンターや開発業以外であればまた別の話

正直副業をゴリゴリやっていけるのであれば、独立した方が早い笑

・フリーランスはしんどくなってきた?

インボイスが始まり1,000万以下の人たちの会社員への出戻りが増えてきてる傾向がある。

フリーランスエージェントは今まで競合だったけど、単価と給与(報酬)が同一であればどんどん高還元の会社に流れてくる??

最後に

以上がまとめになります。

今回自分はエンジニア目線でお話しさせて頂きましたが、沢山のことを学ばせていただいた会になりました!

SESに関して色々話されているYouTubeチャンネルがあるので、こちらもチェックしてもらえると勉強になるかと思います!

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