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新卒で担当したお客様。10年後のいま、親友だよって話
親友って言葉は定義が曖昧だし、友だちに優劣をつけるみたいであまり好きではない。友だち、みんな大事。(本当にいつもありがとう。)
そんなことを言いつつ親友という言葉をタイトルに使った理由は、友だちという言葉では、なんか表現しきれないなと思ったから。正直しっくりくる言葉が見つかっていない。
とにかく私の大切な存在の話、書きたくなった。
🤝
彼女と出会ったのは、地方にある結婚式場。私は生まれたてホヤホヤの新米ウェディングプランナーで、彼女は新婦だった。
彼女と新郎の挙式披露宴は私が入社した年の10月26日。たしか、私にとって5番目くらいに担当した2人だったと思う。
私がいた結婚式場では、担当プランナーと新郎新婦が数ヶ月にわたり挙式披露宴の打ち合わせを行う。コンセプト・料理・演出・装花・引出物…すべて一緒に決める。(衣裳は別に担当がいる)
新郎が多忙で打ち合わせは新婦のみ。そんな2人もいる。彼女もそうだった。年齢は私より3つ上。気さくでおしゃれでがんばりやさん。毎回笑顔でサロンに現れる。
挙式披露宴当日はもちろん、1人でがんばる準備期間も幸せな時間にしなくては。そんな想いで打ち合わせに臨んだことを覚えている。
経験の浅い私はプランナーとして至らないところもあったに違いないが、披露宴では一緒にデザインを考えたウェディングケーキを私に食べさせてくれるという、恐れ多いサプライズをしてもらった。BGMには私の大好きな星野源の曲までかけてくれた。
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テレビ画面を撮影して送ってきてくれた…
ケーキを頬張る私
プランナーと新婦としての関係に区切りがついたあとも、街で偶然会うことが重なった私たち。連絡先を交換し、たびたびお茶をしたりランチをしたりする仲になった。
ここまでが私と彼女のなれそめ。
🍰🍰🍰
その後、私はウェディングプランナーを辞めて、転職して、結婚して、子どもを2人産んで、離婚した。
地方から10年ぶりに地元の大阪に帰ってきた。とにかく大変なできごとだった。
その一方で。
彼女も、2人子どもを産んで、離婚した。
それまでも頻繁に連絡は取り合っていたものの、彼女の身に起こった大事件については知らなかった。心配をかけまいとする彼女だもんな。
私が地元に戻ると報告したことによって、私たちの置かれた状況の重なりを知ることになったのだ。今までよりさらにいろいろな話を共有するようになり、せわしない毎日の中で、今や彼女の存在は心の支えになっている。
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彼女はいつも人の幸せを喜んでくれる。私が子どものように報告する日常のささいな出来事や、仕事でのうれしかったこと、それらの一つひとつに、自分の言葉で「徳ちゃんが幸せでうれしい!」と伝えてくれる。
彼女は最強の母ちゃんだ。鉄砲玉みたいにやんちゃな2人の男の子を連れて、公園に行く。児童館に行く。コストコに行く。夜のお菓子パーティーをする。これって普通のことに見えて違うよ。本当に大変で尊いことなんだよ。
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彼女は自分にもちゃんと手をかける。髪の毛もメイクも服もかわいい。もちろん常にそうじゃないことを私は知っている。でも、好きな自分でいるために毎日ツイストプランクを20回している彼女を私は尊敬している。
彼女は仕事もがんばっている。大黒柱だもん。当たり前かもしれない。でもすごいんだよ。彼女がかっこいいのは、泥臭くがんばれるところ。それを周りが見ているから応援される。
🌿
近くにいなくても、なかなか会えなくても、大切にしあえる存在ってありがたいと思う。彼女がずっと幸せでいてくれたらうれしい。
10月。カレンダーを見ながら彼女と出会ったころのことを思い出した。
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