阿波踊り有名連の歴史と魅力に迫る!(第4回)「のんき連」
のんき連は、1925年に設立された最も歴史ある連として知られる。徳島市佐古地区の鍛冶職人が集まって結成したのが始まりとされ、浴衣の「市松模様と柳」は結成以来変わらぬシンボル。9代目連長の近藤雅人さんをはじめ連員は現在約100人を数える。
踊りを楽しむのが信条
阿波踊りの正調三大主流の一角、「のんき調」と呼ばれる特徴的な踊りの元祖である。戦後間もない頃に在籍した故・天野悦太郎さんが確立したこの「のんき調」は、背筋をピンと伸ばし、つま先を立てて、低く落とした腰をぶらさず、上半身は自由に明るく踊る。踊り子の個性を生かした自由奔放な踊りで、踊り子と観客が一つに解け合い、踊りを楽しむことを信条とする。三大主流の中で最も朗らかな雰囲気を持つ。
無双連をはじめ、苔作、菊水連、うずき連、新のんき連なども「のんき調」の流れをくんでいる。のんき連から枝分かれした連も多く、現在の阿波踊りに大きな影響を与えている。