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#33 これにて結願、大窪寺
投稿しそびれて年越してしまいましたが、2021年12月10日無事に四国八十八か所結願しました!
四国八十八か所霊場は子供のときに家族で5回行ってるはずなんですが、あんまり記憶にないのでほぼ人生初のお遍路でした😂
始めたのがいつだったかはっきり覚えてないくらい、学生時代の友人と軽いノリで始めたお遍路でしたが、ついに20年越しのゴール!
21歳だった私も、いつの間にやら41歳ですわ…🙄
今回のルート
85番から88番、1番札所の位置関係はこちら。
ひとつだけ離れてるのはお礼参りで訪れた1番札所霊山寺です。
行ってみたかった「シュライヒカフェ」もちょうどいい場所にあったので立ち寄ってみました。
志度寺
第86番札所 志度寺(しどじ)
〒769-2101
香川県さぬき市志度1102
大きな五重塔が目印の志度寺は、瀬戸内海(志度湾)がすぐ近くにあり、あたりに潮の香りが漂います。寺には、志度寺縁起にもなっている、竜神から宝珠を取り返す「海女の玉取り伝説」をはじめ、屋島で敗れた平家の落人が身を寄せたという説もあります。また、石と白砂の美しい枯山水庭園「無染庭」も一見です。
(うどん県旅ネットより引用)
志度寺はひと言で表すと、カオス&カオスなお寺。
仁王門をくぐると…
なぜこんなところに無造作にユンボがあるのか…🤔
何台あるねんて😂
志度寺には立派な五重塔があります!
四国霊場のお寺では五重塔はたしか4つしかない(うろ覚え)貴重なものですが、志度寺の五重塔はそれほど古いものではなく、昭和50年(1975年)の建立。
それよりも珍しいのが、奪衣婆堂があること!
「奪衣婆(だつえば)」は三途の川でエンカウントする地獄の官吏、死後に初めて会う地獄の偉い人です。
さらに閻魔大王の妻という説もあり、地獄のファーストレディー的存在!
こちらは志度寺ではなく、四国3番金泉寺の奪衣婆。
ファーストレディー乳丸出しやないか😂
奪衣婆は死者の服をはぎとって樹に掛け、枝のしなり具合で罪の重さをはかるといわれています。
時代が下るにつれてだんだん設定が付け加えられて行き、
・服を着ていない死者の皮膚をはぎとる
・三途の川の渡し賃を持っていない死者の皮膚をはぎとる
・生前に盗みを働いた者の指をバッキバキに折る
などなど、かなりアグレッシブなおばあちゃん👵
できればお会いしたくない。
こちらが本堂。
国の重要文化財に指定されていて、寛文10年(1670年)に建立されたもの。
御本尊は十一面観音です🙏
毎年7月16日、17日に開帳されていて、その時だけの特別御朱印もあります。
こちらが大師堂。
本堂とつながっていて、歴史がありそうですがとくに文化財指定はされていません。
木鼻や蟇股の彫刻が細かくて、とても迫力がありました!
そして、こちらが閻魔堂。
奪衣婆堂と向かい合う位置にあります。
閻魔堂は毎月17日に開帳されていますが、それ以外の日も扉の外から拝顔できます!
扉越しなので画質がアレですが、うっすらと彩色がある大きな像でした。
閻魔さんの表情はその人の心によって優しく見えたり怖く見えたりするそうです。
優しく見えるのは
閻魔さまに後ろ暗いところがない、
清く正しく生きている証拠
しかし、怖く見えるのも悪いことではなくて、
地獄に畏れがある
=仏の教えを信じている証拠
写真ではわかりにくいですが、閻魔さまの頭に11の顔があるのも気づく人と気づかない人がいます。
これは御本尊の十一面観音と同体であるためで、とても珍しい形式です😲
確実に見ているはずなのに、確かにそこに「あった」と認識できていない。
意外と世の中はそんなことばかりじゃないでしょうか。
志度寺は“死渡“寺ともいわれ、あの世へ行き生まれ変わる寺といわれています。
そもそも、奪衣婆に服をとられるのは生まれ変わりの準備をするため。
当たり前ですが、生まれたときはみんな裸ですよね。あの世に着ていく死に装束は現世のしがらみでもあります。
志度寺に参って閻魔さんと縁を結ぶことで、あの世で会ったときにねぎらってくれるかもしれません。
また、
「あの世で閻魔さんの裁きを受ける」
「罰として舌を抜かれる」
というエピソードから、ほとんどの人は閻魔大王を“恐ろしい“と思っていますよね。
しかし、考えてみれば罰を受けるのは当たり前。
嘘をつくということは、どんなささいなことであっても人をだますことであり、その報いを受けるだけです。
たまにお遍路さんに「境内が分かりにくい」とお叱りを受けるが、”死渡寺”はあの世と同じ。
あの世に案内板があると思うか?
遍路は修行の旅、迷うことも必要。
そして、わかりにくいという人はだいたい仁王門(正式ルート)から入って来ていないよね。
以上、納経所の老紳士のありがたいお話です😂
閻魔さまの御朱印を書くとき、納経所がすいていればこういったお話をされているそうです。
御朱印:300円
御朱印には閻魔さまの御影つき。
奪衣婆の御影も参拝記帳すると無料でいただけます。
おみくじ:500円
閻魔さまのかわいいおみくじは納経所の通路にあるガチャガチャで引けます!
志度寺の縁起に登場する海女の墓は境内の隅にあります。
その昔、唐に嫁いだ藤原鎌足の息女白光は亡き父の供養物として数々の宝物を兄の藤原不比等に届けようとしました。ところが、宝物を積んだ船が志度の浦にさしかかったとたん嵐が起こり、中国に二つとなき宝物「面向不背の玉」が龍神に奪われてしまったのです。
不比等はこの玉を取り戻そうと、身分を隠して志度の浦へやってきました。ここで漁師の娘であった海女と恋に落ちたのです。”房前”という男の子も授かり親子三人で幸せに暮らしていました。しかし、不比等が志度の浦に来た理由を知った海女は、愛する夫のために玉を取り戻そうと死を覚悟で竜宮へ潜っていったのです。
海上で待つことしばし。海女の合図で命綱をたぐった不比等の前に現れたのは、見るも無惨な海女の姿でした。海女は間もなく、不比等に抱かれたまま果ててしまいました。しかし、玉は海女の命に代えて縦横に切った乳房の中に隠されていたのです。
その後、玉は奈良の興福寺に納められました。藤原家を継ぎ大臣にまで出世した房前は、やがて志度寺を訪れ千基の石塔を建立、小堂を大きな堂塔に立て替え、さらに法華八識を惨めて、亡き母の菩提を弔ったということです。
(さぬき市ホームページより引用)
五輪塔がいくつか並んでいるんですが、どれが海女の墓かは不明で、この一帯が「海女の墓」として文化財となっているそうです。
実際は藤原鎌足の息女は唐に嫁いでいないし、房前の母は蘇我氏の娘なのでこのお話は創作っぽい…🤔
「面向不背の玉」は現在は竹生島の宝厳寺にあるそうです。
自性院
自正院常楽寺は志度寺の仁王門前にあるお寺で、志度寺塔頭です。
門を入ってすぐ右手に、江戸時代の発明家・平賀源内のお墓があります!
本物(?)のお寺は東京都台東区橋場にあり、国指定史跡になっているとか。
こちらのお墓は親族などが供養のために平賀家菩提寺作ったもので、義理の弟が建立したそう。
本堂はもともと志度寺の御影堂(みえどう、弘法大師を祀るお堂)だったので、本堂中央には弘法大師が祀られているそうです。
新四国曼荼羅霊場10番札所で、御朱印あり。
シュライヒカフェ
シュライヒカフェ
香川県さぬき市寒川町神前1842-10
【営業時間】
月〜金 11:00〜15:00
土日祝 11:00〜18:00(17時30分L.O.)
【定休日】火曜日
公式ホームページはこちら
こちらは寄り道スポット。
ランチは前から行ってみたかったシュライヒカフェへ。
ちょっと遠回りになりますが、志度寺と長尾寺の途中にあります。
シュライヒはドイツのフィギュアメーカーで、シュライヒカフェは日本で唯一のライセンスショップとして2020年4月にオープンしました!
併設されているカフェは世界にひとつだけのシュライヒコラボカフェ。
店内にも巨大なフィギュアがたくさんあります。
メニューはわりと普通ですが、恐竜にちなんだものもありました。
グラスやマグカップ、フィギュアなどシュライヒグッズも買えます。
長尾寺
第87番札所 長尾寺(ながおじ)
〒769-2302
香川県さぬき市長尾西653
山門の仁王門は鐘楼を兼ねており、大草鞋がかかっています。その門前にある「経幢(きょうどう)」は元寇の役の出征将兵の霊を慰めるために建てられた供養塔で、国の重要文化財に指定されています。
また、菅原道真公が都から太宰府へ向かう途中、親交があった住職明印法師は志度沖で出迎え、道真公の自画像を受け取り、これを自在天堂に祀りました。寺には名物行事も多く、三味線の音に合わせ3本杵で掃いた大鏡餅を運ぶ力餅運搬競技や、源義経と吉野山で別れた静御前と母・磯禅尼がこの寺で得度したことから、静御前を偲ぶ茶会も行われています。なお、境内の画に「剃髪塚」が残っており、多くの参拝客が訪れます。
映画「ロード88」のロケ地にもなりました。
(うどん県旅ネットより引用)
カオスな志度寺から一転、さっぱりしたお寺です。
初代高松藩主・松平頼重が再建したため、門にの瓦には徳川の葵の紋。
ちなみに、松平頼重は水戸黄門のお兄ちゃんです。
お大師さんの実家、佐伯家と同じ雀紋は香川のお寺に多い寺紋です。
三羽それぞれ表情が違うのが面白い🤭
ひっそりと静御前の剃髪塚があります。
静御前は源義経の側室でしたが、義経が兄・頼朝から命を狙われて落ち延びるときに別れました。
その後は母の故郷である讃岐に帰り、ここ長尾寺で出家得度。剃髪した髪が納められたという伝説があります。
境内には長尾天神宮があります。
平安時代、当長尾寺に明印という名僧がいた。
讃岐国司であった菅原道真公と親交厚く、延喜二(九〇二)年、道真公が九州へ左遷のときに志度浦に出て「不期天上一円月、忽入西方万里雲」の詩を贈って心を慰めた。
公もまた詩と自画像を明印に与え別れを惜しんだが、後にこの古事により、宝永七(一七一〇)年、天満自在天神宮として建立、当山鎮守として祀られている。(長尾寺ホームページより引用)
菅原道真公ゆかりの神社で、納経所で御朱印もいただけます。
大窪寺
第88番札所 大窪寺(おおくぼじ)
〒769-2306
香川県さぬき市多和兼割96
(うどん県旅ネットより引用)
矢筈山(788m)の東側にあり、寺に上る石段脇に「八十八番結願所」の石碑があり、参拝客には感慨深いものがあります。二天門をくぐると正面に本堂があります。大師堂の内拝口から地下へ進むと、中には八十八ヶ所すべての本尊があり、お砂踏みができます。大窪寺は、行基菩薩にはじまり、弘法大師が奥の院の岩窟で修行し中国の恵果阿闇梨(けいかあじゃり)から授かった錫杖を納めて山の窪地に寺を建てたことから寺の名がつきました。古くから女性の参拝を許していたので、「女人高野」と言われています。
映画「ロード88」のロケ地にもなりました。
(うどん県旅ネットより引用)
ゴーーール!!
…先月紅葉を見に来たばかりなので、何の感慨もないのが悔しい😂
ほんの1ヶ月前は紅葉真っ盛りでしたが、すっかり散って人っ子一人いない。
黄色いじゅうたんもすでになく、イチョウもご覧のとおりズルムケ。
御本尊は薬師如来です🙏
本堂に掛けられている額の「薬」の字は未完成。
遍路は終わっても人生の旅はまだまだ続くという意味が込められています。
大師堂の隣には一緒に遍路道を歩いたお杖を納める「宝杖堂」があります。
同行二人の旅、お大師さん長い間ありがとうございました🙏
お礼参り
お遍路結願したら、次はお礼参り!
お礼参りといえば弘法大師が今も奥の院で修行をしておられる高野山へ行くものですが、その前に発願寺(最初に行ったお寺)にも行きます。
私はスタンダードに霊山寺から始めたので霊山寺へ。
吊り灯籠がきれいです✨
お遍路って重ね印前提なので納経に日付は入らないんですが、このページだけは違います!
なので、本当は88番に行った日に行くのがおすすめ😂
私はとりあえず12月中に行ければええかくらいだったので一週間遅れで行きました。
高野山も行きたいけどなかなか県外は行けないので、ひとまず霊山寺で今回のターンは満願ということで。
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また御詠歌の御影集めるのにすぐ次のターン始めるよ!
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