【元ロッテ鎌田光津希】野球人生を振り返る~後編~
今回、徳島インディゴソックスOBであり千葉ロッテマリーンズで2年間プレーした鎌田光津希選手が引退されるにあたってインタビューをいたしました。前編ではNPBでの思い出を中心に振り返りました。後編では独立リーグ時代や鎌田選手にとっての野球などさらに迫りました。
鎌田光津希選手
背番号121 右投右打 投手
180㎝/91kg 1995年9月6日生まれ
千葉県出身
2018年
徳島インディゴソックスでプレー
2018年育成ドラフト1巡目で
千葉ロッテマリーンズから指名を受ける
2019年
2軍戦28試合に登板 防御率5.13
2020年
2軍戦19試合に登板 防御率3.12
――結構独立リーグとNPBで対戦してみて違いましたか?
鎌田 全然違いましたね。一人一人抑えるのが大変です。甘いところいったら打たれるのはもちろんですけど、いろんなバッター結構研究熱心なので決め球でもファール取られたりしてしまう。そういうのが結構あったので苦しかったですね。
谷田 技術もレベルも高い人たちがめちゃくちゃ考えながらやってるっていう感じ?
鎌田 そうですね。
――独立リーグからNPBに行くにはどんな選手なら行くことができると思いますか?
鎌田 何か一つが飛びぬけていれば、いける確率はあがるかなとは思います。
谷田 独立リーガーって一芸で入ってそこから増田大輝選手みたいになれる人とちょっと苦戦する人がいるけど、そこからはやっぱり他のレベルもあげれるかどうかが大事?
鎌田 あと結果じゃないですかね。一番はやっぱり結果なので、それがついてこない限りは難しいと思います。
谷田 入るまでは一芸で入ってからは総合力で結果を出すかどうかが大事?
鎌田 自分の得意分野を伸ばすのはいいと思うし、それに結果がついてくれば大丈夫だと思います。あとダメな部分もスキルアップさせないといけない。結局は一軍で活躍するのがプロ野球選手の目標じゃないですか。結局総合的にあげるのが一番大事なんじゃないかなと思います。
――独立リーグのときのモチベーションはどう維持していた?
鎌田 独立リーグのときはNPBに入るのが目標だったので、それが155km/hを出したときにはもしかしたら僕もいけるのかなっていうのがあったので、もうちょっとで手が届くかなというのがあったので、それはモチベーションになりました。
――徳島では155㎞/hを記録していますが、そのスピードが出せた理由はなんですか?
鎌田 そのとき実はちょっと前まで怪我をしていて出ていなかったんです。治って投げた3試合目ぐらいの試合がそれで、休み肩で結構ブンブン振れたので、それで出たっていう感じだと思います。
――(横芝敬愛高校の後輩の)行木俊投手が広島に入団が決まったが、何か伝えたいことはある?
鎌田 僕が独立にいてる間に俊と練習とかしてたんで、あいつの性格だったら活躍できるんじゃないですかね。ノンプレッシャーなんで、飄々と投げている。ああいうタイプは結構向いてるというかそれなりに結果が残ってくるんじゃないかなって思います。
――何か行木投手が気をつけた方がいいことはある?
鎌田 結構細いじゃないですか。起用がどうなるかわからないですけど、中継ぎの場合だったら怪我が絡んできたら怖いですね。
野球を通じて今の僕が出来た
谷田 改めてどんな2年間だった?入るのにあれだけめちゃめちゃ苦労して夜中までトレーニングして、投げた後も。追い込んで追い込んで入った先の2年間ってどういう感じだった?
鎌田 入ってみていろんな経験ができたのは、それが一番大きい部分だとは思いますね。(NPBに入らないと)経験できないことのほうが多いんで、人にはできない経験が出来たっていうのが大きかったですね。
谷田 この野球人生には満足してる?
鎌田 僕はやることはやってたんで、悔いはないですね。
谷田 自分の能力を出し切れたかというか、自分の持ってるものを使いきれたかが満足できるかだなって思ってて。鎌田は多分自分の才能とか能力をフルに使いきって入団して、やりきったって思えるから終わりにしようって思えるんだなと思う。楽しかった?
鎌田 楽しかったですね。まあ(しんどかったことと)どっこいどっこいぐらいじゃないですかね。
谷田 トップレベルでやってきて、何が真っ先に思い浮かぶ?
鎌田 キャンプが一番辛かったですかね、ランニング。(笑)あとは応援してくださったファンの方々とか家族とかもそうですけど、結構それに支えられてきた部分もありますね。
谷田 (家族は)引退しますっていう話をしたときに何か言ってた?
鎌田 まだやらないのかって言われました。おばあちゃんはまだやって欲しかったんじゃないですか。お父さんとかは別にそんな感じしませんでした。
谷田 鎌田にとって野球ってどんなものだった?
鎌田 野球を通じていろいろなものが身についたと思ってます。体力的だったり、考え方だったり、我慢する忍耐力だったり。そういうのがあって辛いこともありましたし、トレーニングとかもう走れねえやっていうところまでいったこともありますし。そういうのがあったからこそ独立時代を頑張れたっていうのもあります。野球を通じて今の僕が出来たのかなと思ってます。
――鎌田ファン、インディゴファンにメッセージを
鎌田 応援してくださっていて、思うような結果が出なかったんですけど、ファンの方には申し訳ない気持ちがあります。もっと頑張って1軍で活躍して、理想はやっぱり大勢のいる前で投げたかったですけど、それが出来なかったので。今後どうなるのかわからないですけど、これまで通り応援していただけたらなと思ってます。
――これからの目標は?
鎌田 まずは安定した職を探そうかなというのが目標です!
~取材を通して~
最後まで読んでいただきありがとうございました!徳島インディゴソックス藍スポ編集部の中俊輔です。今回のインタビューでは谷田球団代表と共に質問をさせていただきました。インタビューを通して特に「やることはやってきた」と鎌田さんが言い切れる姿が凄いなと思いました。なかなか言い切ることは難しいと思います。これからも徳島インディゴソックスをよろしくお願いいたします。
文・構成 中俊輔 @SNaka99400680