I'm homeが4話も死ぬほど面白いので実際死ぬ
たすけて……
http://dtlog.sodenoshita.com/chatLogs_iamhome4_h.html
シナリオタイトルがなー!
最高でなー!!!
こういうタイトル、いつかやりたいけど、たどり着けるほどキャンペーンを続ける能力は! ないんだ!!!
もう烏羽くんの自己紹介の時点で面白いんですよね。
「いけなくなっちゃった……」がかわいくて笑っちゃう。笑ってる場合じゃないよ!!!
勝利の女神、判定の達成値をてきとうにハネ上げるエフェクトだっけ……ダブルクロスのダメージロールのルール的に、ダメージを直接上昇させるエフェクトを使うよりこっちを使った方が強くなる可能性も出てくる凶悪さかもしれない。しかも使う判定を選ばないし……#言い過ぎの可能性は常にある
PC自己紹介で何を取ってその結果どう強くなったか簡潔に説明してくれるの、個々のエフェクトを知らなくても過不足ないのが巧いのです。
「今回はこんなに強くなった」って情報は伝わりながら、「どれだけのリソースを払えばこの能力が手に入るのか」はわからない。5レベルだったら+18なのはわかっても、1レベルならいくつ増えるのかはわからないし、何点の経験点が必要なのかも確定はしない。まして使うために必要なリソースをや! 持っていなくても「椋実さんがたくさんの敵をなぎ払えるようになったらしい」くらいの認識で読める! 気になったらルールブックを買おう!
そうか……椋実さんですら高校は出てるんだな……
あの人なんか学歴がなくてもおかしくないような濃さじゃないですか、ねえ……
烏羽くんハンドアウト、簡潔に状況がまとまっていてめちゃくちゃ良いんだけど中でも好きなのが“「普通」の学校生活はいま急速に遠のきつつある。”の一文。
失われたとは書かない。
このエピソードだって今までの生活と地続きで“「普通」の学校生活はまだ取り戻せるかもしれない”って考えているのだと、これまでの烏羽くんならそう考えるだろうと突きつけてくるようで。
もちろんこの後のハンドアウトもそうなんだけど、PCをめちゃくちゃ良く見て来なければ書けないんですよこれ。
あんまりにも鋭利で、同時にわたしはそこまでPCを見てきたのかと突きつけられてしまう。たすけてくれ。
緊張と弛緩が笑いを呼ぶ、小難しい言い回しだけど気を抜くのと笑いはセットだって話だ。
緊迫のハンドアウトから続く気の抜けた言い回し。
スパッと返す「できるか!」。
笑ってしまう。
まだ始まってすらいない——それどころかPC自己紹介はまだ3人ある!——っていうのに、じゃれている段階ですらこれだ。たすけてくれ。
つるばみさん、ヴリトラで一番肩書きが長い。
他の愉快な年長者達を差し置いて!
この時点でもう笑っちゃう。
それはそれとして一番前を向けない事情がありそうなのもこのこなのでいつか前を向けるといいね……
こちらの成長はさすがに解凍にはルールブックが要るやつだ。
とはいえこれは「みんなが把握しなければいけないくらいの特別な変化は起きていない」って事だ。シンプルな能力アップは偉大。
デバウラーの性質もこれまで繰り返し触れられてたもんな……手頃な攻撃手段はほしいよね……
直前の烏羽くんが「これ一つで全部良くなる!」たぐいの成長なら、こちらは丁寧に地力を増してくる成長で面白い。
烏羽くんは既に強くて、いきなり「今までは隠していたがこんな手管も持っていた」って出てきそうなところがあって、つるばみさんはちょっとずつ強くなるしかないキャラクターだから、そういう意味でも納得なんですよね。
いくらでも深読みできてしまう……
たいへんだ
調達や情報収集がこれまでつるばみさん頼みだったからこうして「つるばみさん頼みだよ!!!」ってハンドアウトになるの、出てきてみれば納得しかない。
どのハンドアウトも書けた瞬間めちゃくちゃ気持ちよかっただろうなあ。
ロケット商会さんは本当に仲良くしてほしい相手の時はひらがなでなかよくしてねと言う。
だからここで漢字なのが浮いていて「本当にそうする必要はないぞ」と示す。
続く“普通は斬りかかりますね…w”と合わせて、もちろん斬りかかってもらうためのやつだって伝えてみせる。
舌を巻きすぎてカメレオンになってしまいそうだけど、これからも巻き続けなきゃいけない。終わる頃には舌をぐるぐる巻きにしたクリーチャーと化すのでは???
“"ヴリトラ"セルの最重要人員と言っても過言ではない”、外から見たら本当にそうなんだよな……マスターヴォルトだし……
“椋実翔利:表向きはそんなに調子が変わってないけど、なんだかやる気が出ているぞ
GM:ボヘミアンかな?”
といい、
“椋実翔利:エンゲージという範囲にこだわらず5体同時に撃てる! 射程内に敵が収まってくれ ればいいなあ。
GM:(収まるわ)”
といい、お互いそらっとぼけているの笑っちゃうのでした。
“君は事実を知る者だ”。こんな格好いいフレーズがあるか?
エネルギー供給能力に言及するのも強い。
物語に必ずしも必要がなさそうに見せながら知る者と、どうしても必要とした上で知る者がいる……その違いはPCかどうかだ……
「今後必要になるピース」として必要か、最初から「あなたは必要なのだ」と言って必要なのかの違い。この辺りの線引きの巧みさ。舌がぐるぐる巻きになってしまう。
カヴァーが……逃走者に……つらい(つらい)
そうじゃないって叩きつけるための導入として「百入さんは“もう誰も頼れない”と考えているよ」と伝えるのが上手い。しかもデータ的な変化とも絡ませているのが美しい。熟練のゲーマーのわざだ。
しれっと「データ的には無料で持てた携帯を捨てたよ」って爆弾を放り込んでくるのがもう!
熟練のゲーマーのわざだ……
事実を知る者に並んで格好の良いフレーズがあった。
それひとつで完結した。
正直、羨ましくて吐きそうですらあるのだ。
ここに——ひとつのマイルストーンに!——たどり着けた事が。
いつからこのフレーズを温めてきたのだろう。百入さんと対になる生成亜綺羅を配した時から? それとも百入結衣子というキャラクターを受け取った時から……?
とうとう叩きつける事ができた。
これほど羨ましくて妬ましくて素晴らしい事が他にあるだろうか。そうそうありはしないんじゃあないか。
トレーラー。
最初の段落は毎回同じだ。
揃えて一続きの物語らしさを増すための。
何度繰り返し読まれる事にも耐えられる美しさが必要になる。
できる気のしなかったしかけがここにある。
簡潔な状況説明。
どこまで事態は差し迫っているのか。
火星物語のエピソードごとに挟まれるこれまでのあらすじを思い出す。
あれも丁寧にまとめられた語りだった。
あきれるほど大切な箱に入っている記憶を引っ張り出す強さ。
勘弁してくれと繰り返したくなる。
それなら読まなければいいのに。
長い1日、いつか使ってみたいフレーズなのだよね。
こういうふうに綺麗に使われたらいつか使ってみたくなるじゃんほんとさー!!!
・オープニング
エンディングともどもシーンタイトルがシンプル。
省力化にもなるし、オープニングとエンディングで同じフレーズを重ねるのはやはり強い。
しかも毎エピソードそうなので印象も強くなる。
これだけシンプルだと退屈になりそうなものなのに、そう思えないのは他のシーンタイトルで手を尽くした上でここでは削ぎ落としているからか。
ミドル・クライマックスこそゲーム(上手くいくかわからない)で、だから凝った題が付いていて、オープニングとエンディングは単純に物語、名に凝った部分を引き立てるためのパートだって意味もあったりしたら恐ろしい。考えすぎかな……
これは毎回繰り返している事だけれど、ロケット商会さんはシーンの切り出し方が桁外れに上手い。
場所だけ説明したら、すぐにNPCから語りかけて、反応を引き出しながら、その反応を待つ間に状況説明を済ませてしまう。
最初の語りかけとハンドアウト、トレーラーだけで十分に合わせられるだけの情報を出せなければこう上手くはいかないだろう。
相手が反応に困ると見るやすぐさま反応を引き出すためのフックを出す。今回は足音だ(たぶんそういう意図で付け足された一文だと思う!)
“タイプが早い”と称えられる由来のひとつはおそらくこういう見切りの速さだ。
さらに追加の状況説明。
台詞ひとつで反応を引き出しながら、江永さんの読みの鋭さも見せて、頼りになる仲間と見せる。
状況をPCより先に把握したのはこのキャンペーンではPCの株を下げない。
状況を——足音がどこから聞こえるかを聞き分けるなど——察知する洞察力を重いデータとして扱うゲームではないからだ。
そういうのもあるけどイージーエフェクトだったはずで、職業レベルと幸運次第で袋小路に追い詰められるシステムでも、そういう性質のキャンペーンでもない。少なくともオープニングフェイズはそういうシーンではないって共有もある。
だから「烏羽も同じ状況を把握していて、同じ結論に至った」と意見の一致を見せてお互い頼りになると見せる。上手い。
この辺りの「判定不要でわかる情報」の線引きと、受け取る扱いが上手いのだ、おそらくは。
「プロならこれくらいは判定不要でできる」ライン。
これがたとえばシャドウランあたりの「上手く逃げ道を見つけられるかどうかのためにリソースを割く」ゲームであれば判定が必要になるのだろうなあ。
たかだかオープニングフェイズの数行までにめちゃくちゃな量のテキストが出力されている。
すでに色々かき回されて文体もめちゃくちゃだ。
これ、最後まで生きてたどり着けるんだろうか。そのうち「たすけて」ばかり繰り返し始めたりしないだろうね、自分……ホラーじゃないんだぞ!!!
でも「こういうふうにやれたらいいんだ、でもできないんだ、たすけて」みたいなのは今後も出しちゃいそうだしねえ、やりかねない……
“百入が心配だ”あたりまで打ったあたりで江永さんの台詞を受けて受ける言葉を継ぎ足して次に繋いだと見た……こういう、既に打った分をうまく繋ぐ技、持ち合わせていないので真似たいけど、思い切りが足りないのですよね。
下水道が嫌なの、女の子だ……かわいい。
いや男女どっちでもめちゃくちゃ嫌だよ!!!
“椋実でも2秒で却下する”、2秒っていうのが絶妙にありそうなラインで笑ってしまう。
「いいじゃん正面突破、もうめんどくさいし! いや無理だな!」くらいのノリで2秒……
“真顔で真面目なこと言わないで”も“生きていればいくらでもチャンスはある”もそれぞれに重くて……重い!
真顔で真面目な事を言っていたら押し潰されるような生活と、生きているからチャンスだけはどこかにあった(チャンスを生かし続ける事はできなかった)生活……
烏羽くんの目指す“普通”って、きっとずっと続く状態の事だから、今回のやつは本当に応えてるみたいなんですよねえ。
百入さんが戻らない事はまず考えていない!
これはみんなそうだけど、だからみんな仲が良くて好きなんですよね。
烏羽くんは暗殺者……隠れる手管にも詳しいから、携帯について先に気が回ったのだなあ。
「最悪見捨てる事も視野に入れなければいけないか」とか考えてしまうようなら、江永さんが「残していけない」と強硬に反対して合流路線を踏むところだったのかな、とか考えてしまいます。
転がしていける方向は広く用意したいよねって。
いや、ここまでのエピソードがあって「最悪見捨てるしかないかも」なんて思うのはプレイヤーまで、PCは考えもすまいと確信が持てたのかもしれません。
いずれにせよ凄いものよと舌を……巻くにはそろそろ舌の長さが足りなくなってきました。
オープニングの終わりまで感想を並べるだけでもあかなめ並みの舌の長さが必要かもしれません。
死んでいるはずがない。腕利きの信頼……
このイベントを入れるタイミングも上手いんですよ!
話が終わってない感じを残しつつ、話題が転がって延々続けちゃいそうになるタイミングを押さえていて……!
だから乱入を受ける側も格好良く台詞を言い切って受けられる!
もうこの登場からして雲居さんには余裕がない!
戦闘慣れなんてしてないし、運動慣れもしてないし、相手は唯一の友達だった男の子だし、自分は剣に侵食されかかってるんだから当然余裕なんてあるはずないんですねえ。
いやどこまで追い込んでるっていうんだ。鬼か。
「ヒロインはどこまでも追い込んでよいものだ(PCの選択で助けられる限りは)」というのはGMをやる時にはわかっていても、やはり読む側だと真顔になってしまいますね。冷静さ……
好きに「どういう立ち回りをするのか」を見せてもらうためのフック、距離を取ったのを見ていつもの「いばらヒメ」がどういう挙動なのかを見せる演出、細かく刻んで余裕がない台詞!
「向こうは大太刀、勢いもある、自分はナイフなのに鍔迫り合いとか打ち合いはやりたくない」っていうのが冷静な判断で格好いいんですよねえ。
この場で判断した事でも、前から戦うことになるなら斬り合いには付き合わないって決めてたって事でもあるのでしょう。ほんとなー……
2人が烏羽くんを続けて呼ぶの、切羽詰まっていて、場面として格好良くて、あくまで状況を動かすのは烏羽くんに委ねている。うそでしょう。
言葉にしてみるとそんなことができるというのかって感じだ。この僅かなテキストでやってのける。うそだろう。
烏羽くんのクレバーな動き。
あくまで武器落としくらいに留めて退くつもりと見えて、殺したくはないのが見えて良いよね……
その動きを「有効だよ」と認めた上で、「その上でお互い予想外の事が起きたから失敗した」とイベントに繋ぐ!
有効だって認める一言のあるなしで随分と印象が変わるやつだ。
「上手くやったのにダメだった」ではなく「もちろんどうしようもない」と嫌らしく響く可能性すらでちゃうんですよね。
“飛び退かねば刃を食らうだろう”“初撃を弾かれた時点で飛び退いている”が最高。
チャットとして「飛び退いて」「オーケー」ってやりとりを透かしてみえるのもあるけれど、「早めに下がったから大丈夫だったが、あのままいたら危なかった」って周りが思う効果を出しているのが。江永さんあたりがもや吹き出しで(あのまま居たら……!)ってぞっとするやつになってくれているんですよね。これは多分偶然。
“学校に行けなくなるぞ”って台詞、行きたくて仕方なかったのに、大切な場所だったのに行けなくなった烏羽くんが言うのがめちゃくちゃ重いんですよね……
血を注ぎ込んで操る魔剣から、黒いなにかの逆流!
もうめちゃくちゃビジュアルが禍々しくてつよい。
ソシャゲだったらこのオープニングくらいの侵食度の雲居さんが専用モーションを引っ提げてプレイアブルになるやつ。
“体調管理をしろよ”って台詞、めちゃくちゃ心配してる烏羽くん側と、“お前を殺す”って言われながらこんな台詞をぶつけられた雲居さんと、敵対せざるをえなくなった推しにこんな台詞をぶつけられた雲居PLで味わいが違うのがすごくつよい。
烏羽くんの理性は「アレは敵として脅威だ」だし、感情的には「放っておいたら大変なことになりそう、心配」っていう脅威でもあるんだろうな……雲居さんがひどいことになる心配は日常が脅かされる脅威ですよ、やっぱり。深読みはたのしい……
オープニングフェイズどころかシーンひとつしか終わっていないのにこの文字数。
やはり危険なのでは……
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