雀、駒鳥。

3時くらいに目が覚めてから眠れなくなって空が白むところを眺めていた。いつもの事。

八重歯の隙間に虫歯が出来やすい上にフィリピンで奥歯を2本失っているので矯正をしたいと思い、カウンセリングを受けてきた。
抜いたら1年程度で矯正は終わるらしい。2-30万。
思ってたより安いな。
食べ辛さとか虫歯のリスクが減るならやりたいけれど、比較して安いとはいえ勿論高額である。
何年か後にやりたいが、いつになるのだろうか。

帰宅して直ぐに仕事へ向かう事になっていたが、30分の間にご飯を一緒に済ませた。(同居人は最近オーバーナイトオーツにハマり続けているらしく、よく作り置きしてくださる。とても美味しい。)

お店は、とても暇だった。昼間なので仕方がない。
なので全体的な整理と補充を済ませて無いものをリストアップしたりしていた。
眠い。
最近、気付いたら前の職場のLINEグループから削除されていた。
学生時代から2年間、オープンから飛び込みで働いた事を思い出す。
終電までとはいえど2オペで永遠に洗い物、オーダー聞き取りドリンク運び。
なんだかんだ忙しく働くことは好きだったし、何より夜の時間帯独特の空気感は私の肌にあっていたらしかった。
居場所を失いかけていた私に夜のお客さん達は優しく接してくれて、私の一つの居場所のように感じていた。
当時は私が居ないと、なんとかうまくやらないと、回していかないと、お客さんに、オーナーに心地よく過ごしてもらわないとと不器用ながらも必死にやりくりしていた方だと思う。(学生らしい考え方ですね。)
学生時代に打ち込んでいた部活がコロナによって強制的に奪われてしまってから、私にとってやり遂げるべき事に組み込まれていたらしい。
LINEグループには「メンバーがいません」と書かれている。
もう暫くシフトにも入っていなかったし新しいひとたちによって新しいコミュニティが出来上がって小さな城のようにみえるそれに私は完全に不要になった。

私が居なくたって結構社会は綺麗に回る。
私があの時必死に守ろうとしていた物だって、実は手放したって上手に丸まっていただろう。
私が今必死に守ろう整えようとしている色んな事も手放して仕舞えばあっけなく美しい形へと収まっていくだろう。
なんだったんだろうな、私があの時に必死になって守っていた物たち、その時の私。
これは完全に私のエゴで自己満足的な物だから誰に何を言う訳でも無いけれど、色んなことに対してこれがいえるのだろうとここ数年で学んでしまった。

絶対的に必要なものなんてこの世には存在しない。
スティーブ・ジョブズが亡くなったってApple製品は売れ続けている。
ウォルトディズニーが亡き今もディズニーは未だにアニメーションの女王として君臨し続けている。
あの時必死になっていた事も、どんどん後から上書きされていく。私の存在なんて、コップの結露にも満たない。

代替可能な物体である事、誰かの何かにはなれない事。私が絶対的に必要となる場は無い。
それを追い求めずにはいられない事、ありもしない童話を何時迄も信じて。(信じていたかったね。)
ひとは其々で生きていけてしまう。
時々弱いふりをしているだけで、頼るふりを甘えるふりをするだけで。

同じ夢を見続けてしまう。
目が覚めて尚目を背けることすらできない。
全てを諦めてしまいたい。
もう何にも期待したく無い。

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