懐かし恋愛日記(35)花火大会
こんにちはトクです。
本日もNOTE訪問くださりありがとうございます。
私の住んでいる地域には、夏の平日に毎年花火大会があります。
3,000発上がる結構大きな花火大会です。
今回は、その時の思い出です。
私は、職場の後輩と場所取りの為に、定時で仕事を終えて、花火大会の会場に向かいました。
「ちえ」は、仕事が終わり次第、会場に来ることになっていました。
「ちえ」が会場に到着したのは、花火大会が始まる直前でした。
「この女の子が俺が今、付き合ってる彼女」と後輩に紹介しました。
「こんばんは〇〇です。よろしくお願いします」と「ちえ」が言った後に。
小声で私に「あそこに座ってる子って、△ちゃんに告白した子でしょう?」
「えっ⋯。うん、そうだけど⋯。なんで分かったの?」
「あの子の目を見れば分かるわよ。あの子△ちゃんに好き好き光線出してるわよ」
「う~ん。ちゃんと断ったんだけどな⋯」
「まだ、諦めてないみたいね」
「しょうがないな⋯。花火大会が終わったら「ちえ」を紹介するよ」
「それで、諦めてもらう」
「うん。そうしてね」
そして花火大会終了後です。
例の女の子に「これ、今付き合ってる彼女。もうすぐプロポーズするつもりなんだよね」と言うと。
その子は、目を真っ赤にして「ちえ」を睨みつけています。
「「ちえ」指輪見せて」
「ほら、プロポーズの約束の印として指輪も買ったんだ」
「だからね、〇〇ちゃんとは付き合えないんだ。ゴメンね」
「⋯」
その女の子は、何も言わずに、走って帰って行きました。
私達も、帰り道を歩きながら。
「これで良かったのかなぁ⋯」
「うん。可哀想だけど、△ちゃんが、ちゃんと言ってくれて良かった⋯」
「あの子のこと、「ちゃん」づけで呼んでるんだ⋯」
「う、うん。友達の妹だからね」
「そう。なんか少しヤキモチやけちゃうんだけど⋯」
「別に、あの子のことは女として見てないからね。前にも言ったろ」
「うん。そうなんだけどさ⋯」
「あの子、結構、可愛かったし⋯。やっぱ若い子の方が良いのかなぁなんて思っちゃった⋯」
「もう。そんな事ないって。俺には「ちえ」しかいないからね」
「△ちゃん。それって本気だよね?」
「本気だよ。だから、この事は、もう忘れよう。な?」
「うん。分かった。△ちゃんのこと信用する」
花火大会で盛り上がった気持ちが、少しだけ落ち込んだ瞬間でした。
それでは最後までお付き合いくださりありがとうございました。