「なな」⑩「初めてのお泊まり」
今回は「なな」が初めて私のアパートに泊まった時のことを書いてみたいと思います。
この一連の「なな」との思い出は、あくまでも私の夢の中でのお話しだと思って読んで頂けると幸いです。
「なな」が初めて私のアパートに泊まりに来た時のことです。
二人でアパートで近くのスーパーに買い物に行きました。
そして、「なな」がカレーライスを鍋いっぱいに作ってくれました。
「なな」が私に、初めて作ってくれた料理は、以前にも書きましたが「ほうとう」です。
この時も「なな」は「ほうとう」を鍋いっぱいに作ってくれました。
今回のカレーライスも鍋いっぱいです。
「なな」がキッチンでカレーライスを作ってくれている間、結婚したら毎日こんな感じなのかなと、一人でニヤニヤしていました。
食べきれなかったカレーライスは、翌日、職場の後輩を呼んで、無理矢理食べさせました(笑)
さて、夜になりました。
20代の男女が一つの布団で寝るということは、することは一つしかありませんよね。
でも、肝心な時に「なな」が「女の子の日」になってしまいました。
「ゴメンね。ゴメンね」と謝る「なな」に、「いいよ。べつにそれだけがお泊まりする理由じゃないから」そう言うと。
「嬉しい!」と、「なな」が抱きついたきました。
「なな」そのまま朝まで熟睡でしたが、私は一晩中、悶々として過ごしました。
「なな」にかけた言葉は、本音でもあり、ウソでもありました。
割合は、ウソの方が多かったかもしれません。
健全な20代の男子なら当然ではないでしょうか?
隣に大好き女の子が寝ているのに、何も手を出せない⋯。
ヘビの生殺しです。
それでも、「なな」の無邪気な笑顔を見ていると、「幸せだな」と感じることができました。
つづく