人気が出なかった漫画のテコ入れ方法

とくめい（匿名）

漫画を雑誌や漫画アプリなどで連載しても、なかなか思ったように人気が出ないという事はよくあると思う。
そういう漫画は色々な方法でテコ入れすべきだけど、今回どういうテコ入れ方法があるか書いていってみたい。

昔からよくある手法もあれば、最近の仕組みを使った新たなテコ入れ方法もあるだろう。
私が考えたのもいくつか入れておいた。
現在連載して苦戦している人はもちろん、そうでない人も将来連載した際に上手くいかなかった時に役に立つのではと思う。

＜テコ入れ用のキャラを投入する（一キャラだけでなく複数キャラ）＞

これは昔からある王道的なテコ入れ方法。

ストーリーでテコ入れするのはテコ入れに時間がかかる一方、読者がはまってしまうようなキャラクターが登場するとそこから人気が出ていく事がわりとある。
たとえば幽遊白書はストーリーでもテコ入れされたけど蔵馬とか飛影（初期の飛影はアレだったけど……）でファンが付いたというのもある。

コミカライズ作品などではなく自分でストーリーを考える場合は、このように読者を魅了するようなテコ入れキャラを登場させ、また一体だけでなく複数キャラを一気に追加すると色々な嗜好や性癖の人達を虜にさせられる。

一度その作品のキャラにはまると継続して漫画を読み続けてくれたり、コミックを買ってくれたりSNSで作品を布教してくれるようになるというのは

でも解説した通り。

小説などのコミカライズ作品であっても原作者と協議した上で、漫画版オリジナルキャラを追加してテコ入れするのもありだと思う。
原作者も漫画版でファンが増えると原作小説の売れ行きが増えるし。
小説ではないがアニメ版で追加されたキャラが人気で、原作漫画にも追加されたという事も過去にいくつかの作品であった。

＜序盤を無料で読ませる＞

これもまぁ今の時代の王道的なテコ入れ方法と言える。
漫画アプリで序盤の数巻を無料で読ませたり、kindle unlimitedで数巻読めるようにしたり。

無料ではないが最初の数巻を一冊100円以下でkindleで売るなどする事でも読む人を増やす事になる。

また、一話完結型の漫画の場合は、「面白い回ばかりを集めた選り抜き集を作ってkindleで無料配布する」みたいなのもできるだろう。


＜コマを使った広告漫画を作ってみる＞

ここで言う広告漫画というのは、何かの商品やサービスを紹介する広告漫画の事ではなく、『自分の漫画に興味を持ってもらうための漫画のコマを使った広告』というやつ。

自分の漫画のコマを複数使って数ページで「この漫画を読んでみたい」と思わせるようなミニ広告を作るという感じ。
ニュースサイトを色々見ていると、「隆にはじつは不思議な能力があった……。それはなんと……」みたいな感じでそこで寸止めして話の続きが気になってその漫画を読みたくなるような、漫画のコマを使った広告をよく見かけるだろう。
ああいうやつ。

このような漫画が読みたくなるような広告漫画は二タイプあって、

・ストーリーの続きを知りたくなるような内容
・萌えやセクシーなどで読みたくなるような内容

というのがある。
前者は先ほど紹介した感じ。
後者は漫画の中のヒロインだったり男キャラだったりのコマを使って男性読者や女性読者などにキャラを気に入ってもらって漫画を読むよう誘導するタイプ。
セクシーや萌えやカッコ良さを感じるコマで魅了すると、わりと作品に興味を持ってもらいやすい。

ここで作った広告漫画は漫画家のXのアカウントやnoteで掲載したり、出版社のサイトで掲載してもらったり、後述するように『kindleインディーズで無料で配布する漫画の巻末に掲載する』みたいにやる。

＜バズりそうなショート漫画を作ってみる＞

時間的に許せるなら題材は何でも良いのでSNSでバズりそうな漫画を作ってXやnoteなどで掲載すると良い。
面白ければラフな絵でもok。

自分の笑えたり恐ろしい実体験漫画だったり、萌えるショート漫画、セクシーなやつ、共感を得やすい話などまぁ色々あるだろう。

このショート漫画の後のツリーに先ほど作った広告漫画をぶら下げておくと、バズったショート漫画を読んだ人達の中にこの広告漫画を見て、あなたの連載中の漫画を読んでくれる人が増えていく事になる。

＜kindleインディーズでその漫画のキャラにはまるような特別漫画を作って無料配布する＞

先ほども書いたように漫画のキャラに一度はまるとその読者はコミックを買ってくれたり推し活で作品をどんどん布教してくれたりする。

そういう濃い読者を増やすために、「kindleインディーズで漫画内のキャラ達が登場する特別エピソード漫画を無料配布する」みたいな事をやってみたらどうだろうか。
キャラの魅力を引き出すような特別エピソードを。

この特別版はXでも読めるようにした上で、「これはkindleインディーズで無料で配布中です。」と一緒に記載すると、無料だからという事でダウンロードする人がかなり増える。
するとランキング上位に入りやすくなり、ますますダウンロード数が増える事に。

この特別版ショート漫画は時間が許すならしっかりペン入れしたり、時間が取れないなら背景の作画を簡略化したり、ややラフだったり鉛筆風の画材で描いてみたり。
時間に余裕が無い場合は連載に影響が出ないように負担を減らして描いてみると良い。
あまり雑に描きすぎるとキャラの魅力が減っていくが。

このような特別漫画は元からのファンにとっても嬉しいおまけ漫画になっている。


＜自分の過去作品の読み切りで出来が良かったのをkindleインディーズなどで無料配布する＞

ある程度漫画家歴が長い人は何作品か読み切りというのを作っているはず。

その中で良かった読み切り作品については、今現在その読み切りの出版契約をしている出版社の了解を得た上で、Xやnoteで無料公開し、さらにkindleインディーズでも無料で配ってみるのをおすすめしたい。

この無料配布の読み切り作品も巻末に自分の連載中の漫画の広告漫画（さっき書いたやつ）を掲載したり、あるいは漫画の紹介ページを入れておくと、作品に興味がわいて今連載中の漫画を読んでくれる人を増やす事になる。


こういう感じでいくつものテコ入れ策を実施して、読む人やキャラにはまる人を増やしてみてはどうだろうか。
今連載中で苦戦している人は良かったら参考にしてもらいたい。

https://note.com/tokumeinanasi/n/nfd50b4842c77