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台湾で大学生に大人気!匿名SNSのDtto(ディット)の人気に迫る


みなさん、日本で流行っている匿名snsはご存じですか?この単語を耳にしたとき、何を思い浮かべますか?日本は諸外国に比べると、匿名でSNSを利用する確率が高い調査報告が実際にあります。
この結果が表すように、匿名性snsはたくさん日本でリリースされていますが、2021年4月、台湾の大学生の約9割が利用する匿名SNS「Dcard」の日本版「Dtto(ディット)」が日本で本格に展開されました。この匿名SNSは日本と比べてどんな仕組みなのでしょうか?本日は台湾発匿名SNS「Dtto」について、見ていきましょう。

匿名snsについて


SNSといえば、Twitter、Instagram、LINEが有名で多くの人が利用しています。そのなかでも、ここ最近匿名で投稿や交流するsnsがZ世代で流行っています。Z世代とは、1990年代中盤以降に生まれた世代で、物心ついたときからすでにデジタル技術が発達していました。特徴は、インターネットやオンラインの世界に慣れ親しんでいる点です。

Z世代もそれ以外の世代も、コロナ禍により家にいる時間が増え、今まで以上に携帯を見る時間は増えたのではないでしょうか。そこで我々が直面した問題は「SNS疲れ」です。Twitter、Instagram、LINE、Facebook…...。同僚や友人の充実した写真や動画を見て嫉妬したり、誰かの投稿にコメントやいいねをしなくてはいけないと気疲れした経験はありませんか。それとは反対に、誰かに認めてほしいという承認欲求が強く、SNSに投稿したものの反応の少なさに悩んだ方もいるのではないでしょうか。これらのネット・コミュニケーションを長く、頻繁に続けることで、苦痛や疲労を感じる状態を指す言葉が、「SNS疲れ」と呼ばれています。
実際に株式会社アスマークが調査した結果では、20~60代男女の42.7%がSNS疲れを感じたことがあると回答し、20代女性だけ見てみると、65%が経験しています。

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(参照:https://www.asmarq.co.jp/data/mr201903sns-tired/)

ここから生まれたのが匿名SNSです。コメントやいいねのプレッシャーやしがらみを感じることなく、自分の思いのまま人と交流できるSNS。そのなかから日本の人気アプリをご紹介します。

日本の参考例
代表的な匿名snsはYay!GRAVITYです。

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Yay!では同世代の友だちと匿名でコミュニケーションが取れ、たくさんの機能を備えています。タイムライン、グループ通話、チャット、サークル、レターなど。特に音声でつながることができるのが魅力的で、ゆるく相手を知らないこそ自分のペースで会話を楽しむことができます。

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一方GRAVITYは匿名性がさらに優れていて、フォロワーやフォローしている数も関係なく人の投稿を自動でチェックできます。アイコンも固定されたもので、他のSNSのように写真や動画を投稿しないといけないという文化もありません。機能が少なく、シンプルなチャットのやりとりを行うので純粋に自分の気持ちを気軽に呟くことができます。


台湾の学生の9割が使う「Dcard」のひみつ


“大学生の毎日ゆるシェアSNS”がキャッチネームのDcardは、台湾で大学生向けの匿名SNSを運営している台湾企業で、その運営しているSNSは台湾の人口の3分の1が使用しています。毎月の訪問者は1,600万件、毎日何万人ものユーザーがDcard上で投稿を読み書き交流しています。

このアプリには2の機能が携わっていて1つ目は大学生向け掲示板サービスです。台湾の大学生がほぼ利用しているため、流行もこの掲示板を確認するとキャッチできるそうです。そのアプリ内の掲示板には、グルメ・健康・運動・恋愛......。40種類以上のカテゴリが存在しています。
2つ目はつながりを築けるマッチング機能です。Dcardのマッチングは、マッチングと聞いて想像するようなスワイプ型、フィルター検索型ではなく、夜中の12時になると1枚だけプロフィルと呼ばれるのカードが引けて、新しい人と出会うという機能です。毎日知らない誰かと出会えるわくわく感、この感情がアプリを訪れるきっかけになり、タイムラインを眺める人も多いかもしれません。この掲示板機能と、知らない同世代の人と繋がれるマッチングカード機能が、多くの大学生から支持されている理由のひとつなのでしょう。

その機能の他にもDcardが台湾の大学生で人気になったのは、他のSNSに比べ利用者の年齢が近い点や、他大だけでなく同じ大学の学生と交流できる点です。
それに加えて匿名で交流できるのが魅力で人気に火をつけました。自分の実名が公にならずにインターネット上で気軽にコミュニケーションが取れることが、メリットだとユーザーも感じることが多いみたいです。
日本でも匿名性について敏感なため、心情は近いところがあるかもしれません。この人気アプリ「Dcard」が日本版アプリに改良してなんと、2021年4月に上陸したのです。

「Dcard」が「Dtto」になって日本上陸

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過去にも「Dpick」という名前で日本展開しましたが、2018年9月にサービスは一度終了。新たに「Dtto」という名前を変えて、日本でリリースされました。
サービス名の由来は、同じ発音になる“Ditto”はラテン語で『相手の話すことに同意する』の意味があり、このプラットフォームで誰もが共感を得られる場であってほしいという想いが込められています。

このDttoは利用開始時に学生証が必要な学生限定のSNS。多様なバッググラウンドを持つ大学生が楽しく交流できる、オープンコミュニティ。24時間ごとに新しい友人が作れる一期一会ならぬ、一日一会の新しい繋がりの機能。普段接点のない大学生と交流できます。基本的な機能をは台湾で流行したアプリとほぼ同じようです。

そしてここ最近サービスを開始したにも関わらず、「Dtto」登録ユーザーが1万人を突破しました。みんなで楽しくグルメやファッション、学生生活の話をしていたり、他大の学生と情報交換や、相談をしている人もいます。他大と交流できるのはもちろん、各大学専用の掲示板もあるので、授業・サークル・学校生活に関する悩みや聞いてほしいことを、匿名だからこそ気軽にシェアできるでしょう。

このアプリでは学生同士のゆえか、一定のマナーもあり、他のSNSでみる苦戦はありません。少し昔に流行ったmixiと同じ雰囲気も漂わせます。
現在日本の大学でサービスを利用できるのは、早稲田大学、慶応義塾大学、青山学院大学、東京大学、明治大学、一橋大学、中央大学、上智大学、学習院大学、お茶の水大学、法政大学、立教大学の合計12校でのみ。口コミのなかで、その他にも利用できる大学を増やしてほしいという声が多くあり、今後の使用できる大学数の展開に目が話せません。


「Dtto」に期待される効果とは


コロナ禍でオンライン授業が増え、新しい友だちを作るきっかけも減少したいいま、タイムリーで学生が使えるアプリであるに違いありません。
またDttoは匿名性アプリでありながら、他のサービスと違う点があります。それは、プライベートなやり取りする場だけでなく、大学生たちがいろいろな話題を、匿名で自由に討論できる場だと、定義されていることです。
同じ大学だけに関わらず、知的なトピックや議論に参加できたり、見れたりするのが魅力的ではないでしょうか。本来、大学生であればサークルに参加して他大の人と交流する、学生同士で、集団の中で声が上げずらい、このように考えている人も声を上げやすい匿名性。なかなかハードルが高く、現実世界ではできにくいことも、この「Dtto」を利用することで友だち作りのハードルも低くなり、新しいコミュニティに参加できるきっかけになりそうです。

また、匿名性SNSは誹謗中傷になってしまう可能性も高いため、Dttoは徹底した3つのセキュリティも構築しています。1つ目は登録時は所属する大学が発行したメールアドレス、学生証が必要であること。2つ目はAIを活用した24時間体制のモニタリングを行っていること。3つ目はダイレクトメッセージが禁止であること。発言は、大衆に向けてしか発信できない仕組みです。学生しか使えない匿名SNSであるからこそ、セキュリティ面がしっかりしていると安心して使うことができますね。

まとめ


以上が台湾で大人気の匿名SNSについてでした。実際に日本に上陸し、今後実際に使用した大学生の声が気になります。日本では匿名性SNSが流行ってきていますが、このように大学生限定などユーザーが縛られているところや、プロフィルと呼ばれるのカードが引け、新しい人と出会うというマッチング機能が斬新で、匿名性アプリのなかで新しい風が吹くかもしれません。
ユーザーにとっては、このようにコミュニティが限られている方が安心し、相手も信頼しやすく、心許せる仲間が探せる匿名SNSになるといいな、と思いつつ、今後の普及に目が離せません。

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