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友達はどこにいる?ーネットとリアルに差はあるか?

友達とは?


友達・友人とは、「互いに心を許し合って、対等に交わっている人。一緒に遊んだりしゃべったりする親しい人。」(goo辞書より
辞書によればこうですが、これを定義とするなら、その馴れ初めについては特に指定がないようです。
今回は、Z世代を含む若者世代の交友関係や、「友達」という存在について、ネットとリアルに差はあるのか?考えてみようと思います。

リアルの友人


リアルの友人といえば、学校の同級生や習い事の仲間などの関係から友人になることが多いと思います。
または、幼少期からご近所さんでよく遊んでいたとか、家族間のお付き合いがあるパターンもありますね。
故に、リアルの友人の特徴としては、近場に住んでいたり、同じコミュニティに属していたりするパターンが非常に多いです。

ネット上の友人


一方、ネットの友人は非常に広い範囲に点在します。
Facebook、LINEなどの特に近しいユーザーどうしが繋がりやすいSNSに関しては、リアルの友人からネット上でも繋がった、という形になりますが、リアルでの関わりが一切ない人どうしが繋がっていくのがインターネットの面白いところです。
ネットで繋がりを得たユーザーどうしが、交流の中で友人となっていくことも最近では珍しくありません。
TwitterやInstagramを通じ、共通点のあるユーザーどうしが繋がりを持ち、独自のコミュニティを築いていくのです。
そのためのハッシュタグは今や多くの界隈で作られ、使われています。

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友達はどこにいる?


友達の定義に、その馴れ初めの指定がないのであれば、リアルで繋がりを持った友人も、インターネットで繋がりを持った友人も、同じく友達と言えますね。
少し前には「所詮ネットの関係」「ネットの友情なんて薄い」なんて言われることも多かったですが、今はそうも言えないように思います。
リアルの友達でも、インターネット上にいる友達でも、対等に交わり、心を許していればそれは友人関係に他なりません。
友達がどこにいるのか、その所在自体は友人関係には影響しないようです。

広いコミュニティ


インターネット、SNSが普及したことで、人々はより広いコミュニティを築けるようになりました。
それは趣味であったり、仕事であったり、悩みであったり、世代であったり。
様々なコミュニティを築いている我々ですが、場所を選ばないというインターネットならではの利点を掘り下げていきます。

どこにいても繋がれる


実際に足を運ばず、身体を動かさずとも友人関係が広がるインターネット上での交流は、良くも悪くも物理的な距離を0にします。
例えば、沖縄と北海道でも、日本とアメリカでも、家にいても、病院からだって、友人を増やせます。
近場に同じような趣味・仕事・病気・悩みを持つ人がいないとしても、インターネット上で仲間を見つけることはもはや容易と言えます。

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一方で、容易に人と関われる故に、心の距離感を錯覚してしまうことも。これについては後述します。

国を超えたコミュニティ


更に、国内に留まらず、世界中で普及率を上げ続けるインターネットを介して、国外の友人を作ることもできるのですから、これは大きな利点でしょう。
国際交流といえば留学、というのではなく、オンライン留学なんてこともできる時代です。
TwitterやInstagramはまさに他民族。アジア、ヨーロッパ、米……多くの文化や言語が飛び交っています。
そんなユーザーどうしも、国内コミュニティ同様に趣味・仕事・病気・悩みといった共通点から交流を始められます。
また、オンラインでの言語交換も多く見られますね。
そこから発展し、強い友情や、時に恋愛感情を得ることも少なくはないでしょう。

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ネットからリアルへ


インターネットで友人関係を広めた場合、どこかのタイミングで「会いたい」となるパターンは多々あります。
おそらく、X世代やY世代と呼ばれる年代はインターネット黎明期を経て今に至るので、そうなっても警戒心や遠慮から言い出さないことも多いかもしれませんが、Z世代と呼ばれる世代に関しては、そのフットワークはかなり軽いもの。
また、世代を問わず、趣味を共有する友人関係においては、イベントなどで会うという流れも多いようです。

インターネットの友人と、リアルで会う。

そのドキドキを楽しむというのも、現代の若者世代の生活には良くも悪くも刺激を与えているのではないでしょうか。

危険を回避するために
とはいえ、「良くも悪くも」と書いたように、やはりネットからリアルへ発展する場合には危険が伴います。
ここからは、「心の距離を錯覚してしまう」と書いたことについて触れていきます。

ニュースでもよく聞くように、「SNSを通じて知り合った関係」でのトラブルや事件は後を絶ちません。
なぜ、危険を回避しきれないのか?そこには、油断と欲求が大きく関係していると考えられます。

油断


ネットで仲良くしている人だから、リアルで会うことになっても大丈夫だろう」と、そんな油断が招く危険というものは、読んでいるあなたにも想像しやすいものだと思います。
これはインターネット黎明期から長く言われていることですからね。
また、インターネットの人間関係に潜む危険や、万が一のことを言い聞かされていても、「自分と相手は大丈夫」と思い込んでしまう事も油断の一つと言えるでしょう。
同年代の女性と思って会いに行ったら、年上の男性が来た、なんていうことも、決して珍しい事ではありません。

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欲求


次に、欲求と書きましたがこれは一種類の欲求に限りません。
承認欲求だったり、性的欲求だったり、色々です。
特に、リアルでの友好関係や家族関係が上手くいっていない若年層などでは、ネットの中に居場所を求めます。
それ自体は決して悪い事ではないのですが、問題はその先。
相手の事、自分の事、コミュニティのことを客観視したり、情報や状況を正しく理解し、行動できなくなる事が危険なのです。

油断し、欲求に負けること
油断と欲求は大抵同時に人を飲み込みます。
リアル・ネットと共通しますが、「この人は大丈夫、信頼できる人」という思いから来る油断、そして、「この人、この友人を失いたくない」という欲求。
それらに負けた結果、友人と思っていた人から裏切られたり、時には危険に晒されたり、命まで失うことがあります。

ネットはもちろん、リアルの友人であっても、関係性や情報をきちんと理解・整理し、自分にとって危険のない環境を作りましょう。

まとめ


今回は友人とコミュニティについて、インターネットを絡めつつ若年層にフォーカスして考えてみました。
光ある所に陰ありと言うように、インターネットという非常に便利なツールには、メリットが大きい分だけデメリットとなる部分があります。

容易にコミュニティを築き、人と繋がれるという光の部分。
ひとつ間違えた時の大きな危険という陰の部分。

友人は選べとはよく言ったもので、結局は「どこで出会ったか」ではなく、「その関係は対等か」という観点で友人を選ぶのは、コミュニティが飽和する現代において非常に大切ですね。
ネットとリアルの友達に差はあるかというQについて、ここでは「ない」と結論付けておきます。

改めて、「互いに心を許し合って、対等に交わっている人。一緒に遊んだりしゃべったりする親しい人。」という定義で、友人を関係を見直してみてもいいかもしれませんよ。


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