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Z世代がハマる推し文化とは

Z世代の8割以上が「推しがいる」というアンケート調査があります。一体Z世代が夢中になっている「推し」とは何なのか。どんな影響を与えているのか。今回はZ世代がハマる推し文化について見ていきましょう。


推しとは?

1990年代後半から2010年代生まれのZ世代は今、誰もが推しを持っている時代になっています。もともと推しとはオタク用語で、使われ始めたのは1980年代のアイドルブームであったと言われています。2000年ごろの推しの単語はモーニング娘。のファンの間で、主に2ちゃんねるの匿名ネット掲示板で日常的に使われていた単語でした。そこから世間的に推しが認知されるようになったきっかけは、2009年から2018年に行われていたAKB選抜総選挙です。アイドルを推す、推されるという言葉はアイドルとファンのなかでしか使われる言葉だったものが、アイドルに興味のない層も広く知れ渡るようになりました。メディアも推す=好きなものとして取り上げるようになり、現在の推しの文化が形成されたのでしょう。

(参照;https://www.bcnretail.com/market/detail/20201201_201813.html


実際に推しがいるZ世代は87%と半数を大きく上回っている結果があります。特にZ世代は推し文化が特に発展した世代であり、YouTuberやアイドルなど何かしらオタクの人が多いのでしょう。


SNSと共に推し文化が広がる


Z世代が使う推しは、アイドルに限らず好きなもの全般に使われています。『推ししか勝たん』という言葉もZ世代で使われており、アイドル、マンガのキャラクターだけでなく、彼氏、彼女、親友など身近な言葉として使われる傾向もあります。

(参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000023974.html

「あなたの推しを教えてください」と質問した答えが上記です。推しにはアニメやマンガのキャラを回答した人が多かったです。

またメディアが推しの文化を伝えるとともに、SNSの普及もあり、拡散されて、推し文化は広がったと考えられるでしょう。ほとんどののZ世代には推しががいて、その推しのためにお金を使う推し消費を盛んに行っているようです。その理由は、推しのグッズが欲しいからではなく、応援したいから購入するという意見もありました。


推しのための推し消費


自分の推しのためなら応援の気持ちで買い物をしてしまうことはありますか?の回答は以下の通りです。

(参照:https://dentsu-ho.com/articles/7790

7割以上のZ世代が推しのための応援購入についてあると回答しました。なぜ応援購入を積極的に行うのでしょうか。理由は二つ考えられます。


まず一つ目は、推しに貢献している推しを応援しているという実感があるからです。具体例をご紹介します。


・本人不在の誕生日会

ファンにとって推しの誕生日は一大イベントの一つです。ホテルや家にファン同士が集まって推しのアクリルスタンドや、名前の入ったケーキ、風船などを飾りつけて楽しむのが本人不在の誕生日会です。もちろん推し本人はいませんが、仲の良いファン同士で動画を見たり、推しの好きなところを語り合ったり、楽しい記念日を過ごせるとして浸透しています。


・クラウドファンディングで推しを大型ビジョンに

クラウドファンディングの発展もあり、推しの誕生日や記念日に応援広告を出すことも可能です。大型ビジョンで、推しがビジョンに映っていたらどんなに嬉しいことでしょう。応援しているという実感が目に見えて分かります。
二つ目の理由は、コロナ禍で推しに直接会えないことです。特にアイドルはライブで直接応援できていた推しに、コロナの影響で会えない状況が続いています。だからこそ、直接応援できなくても、推しのグッズを購入することで間接的に応援できる実感が持てて、推し消費をするZ世代が増えたのかもしれません。
加えてコロナ禍により、新しい推し活動が増えました。それは、オンラインライブの参加やライブ配信を見ることです。やはりコロナの感染面から直接参加する以前までのライブ開催はむずかしく、様々なアーティストがオンラインライブの開催を行っています。「オンラインライブでも、公式グッズのTシャツや手作りのペンライトを持って画面から応援している」「オンラインイベントのために大きな画面で楽しめるタブレット端末を購入した」など、オンラインイベント参加のために新たな消費が生まれていることも伺えます。それに加えて「友だちとオンライン通話しながら、オンラインライブを楽しんでいる」という声もあり、遠隔で空間を共有する推し活動もあるのです。


推しを通じて行われるコミュニケーション

Z世代は推しの情報はSNSで取得します。SNSは推し活動に欠かせない活動ツールです。SNS上での活動内容は、6割以上がSNSで投稿していて、週に4~5日以上投稿する人が10%以上もいます。ここでも活動内容をSNSに投稿し、SNSを起点とした行動も多く見られました。

特に情報を取得するときに使われているSNSはTwitter。なぜなら、情報がすぐに獲得できる、情報量が他のSNSと比べて多いからです。リアムタイムなのと情報量の多さが魅力的なのでしょう。

そこで、推しの情報を得るために「推し専用アカウント」をtwitter上で持っているZ世代は多く、ファン同時でコミュニケーションを取っています。また、twitterは匿名で利用できるため、周りの目を気にせず自分の好きなものを発信できるメリットもあるのです。

推しを多くの人に広めたい「布教活動」も興味深いでしょう。推しの好きなところや魅力を記入したステマシートと呼ばれるオリジナルシートを作って、SNSに投稿しています。友だちが投稿したステマシートで新たな推しを見つけた、友だちと推しを勧め合うことで共通の話題が増えて盛り上がる、といった声もあります。
このように好きなものを呟けば、同じ好きな人とつながることができる。こうやってファン同士のコミュニケーションツールとしても推し文化は活発化しており、一緒に推しを応援できる楽しさもあるのかもしれません。


推し活動から新たな友達作り


コミュニケーションをSNS上でするZ世代は、推しを通じて友だち作り、オタク作りもSNSで行います。

この流れはZ世代の特徴とも言えるでしょう。友だち作りだけでなく、コミュニティ活動も活発的です。近年ではオーディション番組が流行しており、推しのデビューのために熱狂的なオタクが集まる集団として『ファンダム』が結成されるなど、推し活動の中で結束している実態があるようです。推しのデビューを叶えるためにSNSでハッシュタグを作る、トレンド入りするように積極的にファン同士がオンライン上でイベントを開催するといった熱い取り組みも推し文化のひとつなのでしょうか。このように同じアーティストやアイドルの活動をサポートを目的としてSNSのアカウント運営を行っているのでした。

参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000118.000033586.html


まとめ

Z世代を中心とした推し文化の発達。これはZ世代に限らず、幅広い年代に広がっているに違いありません。ネットやSNSの普及、テレビを通じていつでも推しに会うことができ、接する機会が増えていくでしょう。このSNSで気軽に推しと会えるいま、誰しも推し活をやりやすい環境になっているのです。Z世代の特徴であるデジタルネイティブを活かした推し文化。推しがいる方は今後もあなたの生活を彩り、まだいない方は推しを作って心を満たしてみませんか。





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