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SNSでよく見るアレー流行語とはまた違う語録

SNSでよく見るアレー流行語と定着したテンプレ

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SNSをやっている中で、同じ言い回しを、全く別の人が使っているのを見かけたことはありませんか?
もちろん、明らかな流行語もあるのですが、長く使われ続けている言葉や言い回し、定型文のようなものもたくさんあります。
今回は2021年のネット流行語の話と、SNSでよく使われている文言をいくつか紹介していきます。

2021のネット流行語

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出典:ネット流行語大賞100 2021

まずは2021年の末に発表されたネット流行語100の話からしていきましょう。
毎年、各媒体で発表される様々な「流行語」ですが、ドワンゴが出しているネット流行語はSNSを中心として、ネットで多く使われたワードをランキングとして発表したもの。
2021年の年間大賞は「ウマ娘 プリティダービー」、ニコニコ賞は「周央サンゴ」、pixiv賞は「呪術廻戦」でした。
総合2位以降には「ゴールドシップ(ウマ娘)」「呪術廻戦」「東京卍リベンジャーズ」などがランクインしています。確かに、SNSをしていると見かけた単語ですよね。Twitter国内トレンドや、街頭広告などで見かけた人も多いのではないでしょうか。

流行作品の影響から……

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出典:ウマ娘プリティーダービー公式ポータルサイト

2021年のネット流行語100のベスト15までのうち、大賞を含む4つの単語が「ウマ娘」からランクインしました。

大賞「ウマ娘 プリティーダービー」、2位「ゴールドシップ(ウマ娘)」9位「ライスシャワー(ウマ娘)」13位「トウカイテイオー」です。

また、ウマ娘による競馬ファンの増加により、元ネタにあたる実馬の「ゴールドシップ」も5位にランクインしました。

さらに、3位「呪術廻戦」、6位「五条悟」7位「乙骨憂太」10位「脹相(呪術廻戦)」14位「夏油傑」と、同作品からタイトルを含め5つの言葉がランクイン。

その年のネット流行語は、特に流行った作品ジャンルからまとまってランクインする傾向があるようです。
街頭広告などまで出ている作品となると、ネットに限らず一般的な流行語大賞にランクインすることもありますよね。

ネットでよく見るあれこれ

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流行とは別に、長くネットで見かける言葉、定型文のようなもの、最近になって見かけるようになったものなど、合わせて5つピックアップ。元ネタや使われるシーンなども併せて紹介します。

「俺でなきゃ見逃しちゃうね」

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出典:週刊少年ジャンプ公式HP

「おそろしく速い○○、俺でなきゃ見逃しちゃうね」という全文で使われるこちらの文。元ネタは漫画「HUNTER×HUNTER」のワンシーンです。
元は「おそろしく早い手刀 俺でなきゃ見逃しちゃうね」というモノローグ。
暗殺者として登場した人物が、とある映像を見ながら、主要キャラクター・クロロのおそろしく早い手刀を捉え、映像を巻き戻して見直すシーンが有名な元ネタ。

名前のないキャラクターですが、「団長(クロロ)の手刀を見逃さなかった人」としてファンの間で知られています。

「出、出~~○○奴~~」

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出典:石川(いしかわんわん)さんTwitter

こちらは明確な元ネタというものはないですが、2ちゃんねるのスレッドタイトルなどで使われ始めたものです。意味は漢字のまま、「出た、○○な奴」といった具合。

最近ではここから派生した【漢字のみの日本語】が浸透しています。
「我非常好此絵!保存許可欲!」と言えば、「この絵好きすぎるんですけど保存していいですか!」という感じで伝わります。
中国語ではなく、日本語の文章を漢字だけにしたというのが面白いところ。
「寝!」や「起」と、一文字でのSNSへの投稿なども見かけます。

「ど゛お゛し゛て゛だ゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛」

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出典:藤原竜也変換ツール
こちらは文すべての文字に濁点(゛)をつけるもの。元ネタは俳優の藤原竜也さんの演技からです。
藤原竜也さん主演の実写版「DEATH NOTE」のうち、彼女が目の前で撃たれた時に濁点がついているかのような叫びをあげるため、それを文字で表現したのがこのスラングですね。
他にも、実写版「カイジ」などでの演技が元ネタになったセリフもあります。
アプリやwebサイトではこの一文字ずつに濁点をつける作業を一括化したものまであるため、かなり浸透したスラングだといえるでしょう。

「~なさい、シンジくん」

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~なさい、シンジくん」は「ヱヴァンゲリヲン」のキャラクター、葛城ミサトの名セリフ「行きなさい、シンジくん」をテンプレ化したもの。

背中を押す振りをして煽る意味のあるテンプレです。
「死になさい、シンジくん」も派生の文言でよく見かけますね。
「早くお風呂に入りなさい、シンジくん」のように使えます。
また、同作品からは「やめなさい、シンジくん、人間に戻れなくなる」という赤木リツコのセリフもあるため、こちらの場合は「人間に戻れなくなる」までがテンプレという違いがあります。

より浸透しているのはミサトの「~なさい、シンジくん」ですね。

「……ってコト!?」

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出典:ちいかわTwitter

5つ目は最近急増しているこちら。文章のあとに「……ってコト!?」と繋ぐのですが、こちらは今話題の作品「ちいかわ」が元ネタです。
「ちいかわ」は作家のナガノさんがTwitterで連載している漫画作品で、ちいさくてかわいい生き物たちの生活を描いたもの。企業コラボなども続々と決定し、特大広告を打つなど、広く愛されています。
そんな「ちいかわ」の中でよく出るセリフがこの「……ってコト!?」という言葉。意味は特に変わらず、確認の際に使うのですが、今ではSNSユーザーのほとんどがちいかわを知っていると言えるほどの認知度なので、流行語として使われているような印象です。

長く定着する言葉と一過性の流行語


5つのワードを紹介しましたが、中でも前の3つは長く定着したもの、後2つは今のところ流行語に分類できそうです。
俺じゃなきゃ見逃しちゃうね」「出~~、○○奴~~」「ど゛お゛し゛て゛だ゛よ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛」は元ネタ作品の流行に関係なく、SNSでよく見るテンプレとして浸透しています。既に年単位で使われているため、この先もしばらくは使い続けられるのではないかと思います。

一方で「~なさい、シンジくん」は2021年に「シン・ヱヴァンゲリヲン𝄇」が劇場公開されたことによる再度の作品の盛り上がりの影響が強く、「~ってコト!?」も、2021年に一気に人気作品となった「ちいかわ」が元ネタ。作品の流行の波が去ったあとに定着するかはまだわかりませんね。
「ヱヴァンゲリヲン」の映画作品は地上波での放送が不定期にあるので、そのたびに盛り上がりを見せてくれる気はしますが、「ちいかわ」はSNS上をメインに流行しているうえ、まだ期間の浅い作品であるため、流行語を含め今後に更に注目していきたいです。

まとめ


今回はSNSでよく見るスラング・テンプレを元ネタと共に紹介しました。
流行は一過性のものですが、それがそのまま定着し、「よく見るアレ」として残っていくことも多いです。
今回詳しく取り上げていませんが、「野獣先輩」関連なんかは特に長生きしているネットスラングです。
流行作品に大きく左右される流行語が、そのまま定着するパターンと一過性の流行語として過ぎていくパターン。いずれにしても、元ネタの作品はその年の流行になるほどのものなので、流行語やテンプレの元ネタ作品をチェックしてみると面白いかもしれませんね。

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